生活保護でも賃貸審査に通る?審査通過率を上げる7つのコツ【2026年版】
生活保護を受給していても、賃貸物件に入居することは可能です。ただし、一般の方と比べて審査のハードルが高いのも事実。本記事では、生活保護受給者が賃貸審査を通過するための具体的なコツを解説します。
この記事でわかること
- 生活保護受給者の賃貸審査が厳しい理由
- 審査通過率を上げる7つのコツ
- 保証会社の種類と審査難易度の違い
- 審査に必要な書類一覧
生活保護でも賃貸は借りられる
結論から言うと、生活保護を受給していても賃貸物件を借りることは可能です。
生活保護には「住宅扶助」という家賃を支給する制度があり、毎月の家賃は福祉事務所から支給されます。つまり、家賃を支払う原資は確保されているのです。
しかし実際には、生活保護受給者が入居を断られるケースは少なくありません。これは制度の問題ではなく、大家さんや管理会社、保証会社それぞれの判断によるものです。
審査を通過するためには、「なぜ断られるのか」を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
生活保護受給者の審査が厳しい5つの理由
1. 大家さんの懸念(家賃滞納・トラブル)
大家さんが最も心配するのは「家賃の滞納」です。住宅扶助は受給者本人に支給されるため、本人が家賃を支払わずに他の用途に使ってしまうリスクがゼロではありません。過去に生活保護受給者との間でトラブルを経験した大家さんは、新規の入居を断る傾向があります。また、近隣トラブルや退去時の原状回復費用の問題を懸念する大家さんもいます。
2. 管理会社の負担増
生活保護受給者との契約は、通常の契約に比べて福祉事務所とのやり取りが発生します。書類の準備や確認に手間がかかるため、業務効率を理由に受け入れを避ける管理会社もあります。
3. 保証会社の審査基準
現在、賃貸契約の多くで保証会社の利用が必須となっています。保証会社によっては、そもそも生活保護受給者を審査対象外としている場合があります。また過去にクレジットカードの滞納や自己破産などの「金融事故」がある場合、信販系の保証会社では審査に通らないケースがほとんどです。
4. 生活保護の受給理由による判断
生活保護の受給理由は人それぞれですが、審査においては受給理由が重視されることがあります。失業やひとり親世帯など、一時的な経済困窮が理由であれば比較的審査に通りやすい傾向があります。一方、受給理由によっては審査が厳しくなるケースもあるため、不動産会社には正確な情報を伝えることが大切です。
5. 連帯保証人を立てられない
生活保護を受給している方は、親族との関係が疎遠であったり、保証人を頼める人がいないケースが多いです。保証会社を利用すれば連帯保証人は不要となりますが、「緊急連絡先」は求められることがほとんどです。
賃貸審査を通過するための7つのコツ
コツ1:住宅扶助の上限額内で物件を探す
最も基本的かつ重要なポイントです。
住宅扶助には地域ごとに上限額が定められており、上限を超える家賃の物件は原則として契約できません。上限額を超える物件で申し込むと、保証会社の審査で落とされる可能性が高くなります。物件を探す際は、まずお住まいの地域の住宅扶助上限額を福祉事務所に確認しましょう。
コツ2:生活保護に対応した不動産会社を選ぶ
すべての不動産会社が生活保護受給者の物件探しに対応しているわけではありません!
まずは電話やメールで「生活保護を受給していますが、物件を紹介してもらえますか?」と確認しましょう。対応可能な不動産会社であれば、生活保護受給者も入居できる物件を把握しており、スムーズに物件探しが進みます。
SUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトでは、生活保護受給者が入居可能かどうかは通常わかりません。直接不動産会社に問い合わせることが効率的です。
コツ3:独立系保証会社を使う物件を選ぶ
保証会社には大きく分けて3つの種類があり、審査の難易度が異なります。
| 種類 | 審査難易度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 信販系 | 厳しい | クレジットカード会社系。CIC等の信用情報を照会する為に、過去の滞納歴があると審査に通らない |
| LICC系(協会系) | 中程度 | 全国賃貸保証業協会の加盟会社間で家賃滞納情報を共有。過去に加盟会社で滞納歴があると厳しい |
| 独立系 | 比較的通りやすい | 独自の審査基準で判断。信用情報機関や協会のデータベースを参照しないケースが多い |
生活保護受給者は「独立系保証会社」を利用できる物件を選ぶと、審査が通りやすくなります。厳密に言えば審査が通りやすい可能性が高いです。
ただし、保証会社は入居者側で選べないことがほとんどです。物件を紹介してもらう際に「どの保証会社を使っていますか?」と確認し、審査に不安がある場合は独立系を使っている物件を紹介してもらいましょう。
コツ4:代理納付の利用を申し出る
代理納付は審査通過の強力な武器です。
代理納付とは、福祉事務所が受給者に代わって大家さんに直接家賃を振り込む制度です。これにより、大家さんが最も心配する「家賃滞納」のリスクがほぼなくなります。
代理納付を条件に提示することで、本来は生活保護受給者の入居を断っている物件でも、受け入れてもらえる可能性が高まります。
コツ5:必要書類を事前に準備する
審査をスムーズに進めるため、以下の書類を事前に準備しておきましょう。
| 書類名 | 用途 |
|---|---|
| 生活保護受給証明書 | 生活保護を受給していることの証明 |
| 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等) | 身元確認 |
| 健康保険証 | 身元確認の補助書類 |
| 住民票 | 現住所の確認 |
| 印鑑 | 契約書類への押印 |
「生活保護受給証明書」は福祉事務所で発行してもらえます。申請から発行まで数日かかる場合があるため、物件探しを始める前に取得しておくと安心です。
コツ6:審査時の電話対応に注意する
保証会社や管理会社から、本人確認の電話がかかってくることがあります。この電話での印象が審査結果に影響することもあります。
横柄な態度や、質問に答えられないといった対応は、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
コツ7:ケースワーカーに事前相談する
物件探しを始める前に、担当のケースワーカーに相談しておくことをお勧めします。ケースワーカーからは以下のようなアドバイスを受けられます。
- お住まいの地域の住宅扶助上限額
- 初期費用(敷金・礼金)の支給可否
- 引越し費用の支給条件
また、引越し自体に福祉事務所の許可が必要な場合もあります。許可なく物件を契約してしまうと、初期費用や引越し費用が支給されない可能性があるため、必ず事前に相談しましょう。
審査に落ちてしまった場合の対処法
審査に落ちてしまっても、諦める必要はありません。以下の対処法を検討しましょう。
別の物件で再申し込みする
保証会社の審査は物件ごとに行われます。A社で落ちてもB社で通ることは珍しくありません。不動産会社に相談し、諦めずに別の保証会社を利用している物件を紹介してもらう事が重要です。
独立系保証会社の物件を探す
信販系やLICC系で落ちた場合は、独立系保証会社を利用できる物件を重点的に探しましょう。
生活保護専門の不動産会社に相談する
生活保護受給者の物件探しを専門に扱う不動産会社があります。審査が通りやすい物件の情報を多く持っているため、一般の不動産会社で断られた場合は相談してみる価値があります。
入居物件に対して妥協も忘れない
既にご承知の通り大家さんや管理会社・保証会社それぞれの判断により契約NGとなる事もあります。ご自身の入居物件に求める基準に対して妥協する事も非常に重要なポイントとなります。
よくある質問(FAQ)
- Q生活保護受給者は必ず審査に落ちますか?
- A
いいえ、必ず落ちるわけではありません。生活保護受給者も入居可能な物件は多数あります。ポイントは生活保護に対応した不動産会社を選び、生活保護受給者向け賃貸仲介に対する知識や経験豊富アドバイザーに相談する事が重要です。
- Q保証人がいなくても契約できますか?
- A
保証会社を利用すれば、連帯保証人がいなくても契約可能な場合がほとんどです。ただし、「緊急連絡先」は必要になります。緊急連絡先も見つからない場合は、ケースワーカー又は生活保護専に対応した不動産会社に相談しましょう。
- Q過去に自己破産していますが、審査に通りますか?
- A
信販系の保証会社では、自己破産の履歴がCIC等の信用情報に残っている間(通常5〜10年)は審査に通らない可能性が高いです。独立系保証会社であれば、信用情報を参照しないケースが多いため、審査に通る可能性があります。
- Q審査にはどのくらいの期間がかかりますか?
- A
保証会社の審査は、早ければ即日〜3日程度、長くても1週間程度で結果が出ることが一般的です。ただし、生活保護受給者の場合は福祉事務所の確認が入るため、通常より時間がかかる場合があります。
生活保護の賃貸審査 まとめ
生活保護を受給していても、適切な対策を講じれば賃貸物件を借りることは十分に可能です。
物件探しでお困りの方は、生活保護受給者の入居に理解のある専門の不動産会社に相談することをお勧めします。



