さいたま市で生活保護を申請するには、お住まいの区の区役所「福祉課 保護係」が窓口です。受付は平日8時30分〜17時15分で、申請から決定までは原則14日以内(調査に時間がかかる場合は最長30日)。生活保護の申請は生活保護法第7条で保障された国民の権利であり、住所がなくても現在地の区役所で申請できます。さいたま市は令和4年5月から全10区に「福祉まるごと相談窓口」も併設しており、生活保護の相談に至る前の段階から生活全般の困りごとを整理できます。
生活保護の申請は「国民の権利」です
生活保護の申請は、生活保護法第7条に基づく国民の権利です。福祉事務所には申請を受理する義務があり、「申請を断る」「追い返す」といういわゆる「水際作戦」は違法です。埼玉県公式サイトでも「生活保護を申請する権利は、すべての国民に無差別平等に与えられた権利です」と明記されています。
さいたま市では、生活保護の申請窓口に加えて、令和4年5月から全10区の区役所福祉課内に「福祉まるごと相談窓口」を設置しています。住居確保給付金・家計改善支援・就労準備支援など、生活保護に至る前の段階で活用できる制度の相談を一体で受け付ける「福祉の総合相談窓口」で、相談先が分からない・複数の窓口にまたがる相談を一度に済ませたい方にも利用しやすい設計です。
さいたま市で生活保護を申請する窓口|10区の福祉課 保護係
さいたま市は政令指定都市として市独自で生活保護行政を運営しており、市内10区それぞれの区役所に「福祉課 保護係」が設置されています。横浜市の「生活支援課」、川崎市の「保護課」と名称が異なる点にご注意ください。
さいたま市10区 福祉課 保護係の所在地・連絡先
さいたま市10区の区役所所在地と、生活保護相談を担当する福祉課 保護係の直通電話は以下のとおりです。全区の詳細はさいたま市公式サイト「生活保護制度について」でご確認ください。
| 区 | 区役所所在地 | 福祉課 保護係 直通電話 |
|---|---|---|
| 西区 | 〒331-8587 さいたま市西区西大宮3丁目4番地2 | 048-620-2654 |
| 北区 | 〒331-8586 さいたま市北区宮原町1-852-1 | 048-669-6054 |
| 大宮区 | 〒330-8501 さいたま市大宮区吉敷町1-124-1 | 048-646-3054 |
| 見沼区 | 〒337-8586 さいたま市見沼区堀崎町12番地36 | 048-681-6054 |
| 中央区 | 〒338-8686 さいたま市中央区下落合5丁目7番10号 | 048-840-6054 |
| 桜区 | 〒338-8586 さいたま市桜区道場4丁目3番1号 | 048-856-6164 |
| 浦和区 | 〒330-9588 さいたま市浦和区常盤6丁目4番4号 | 048-829-6124 |
| 南区 | 〒336-8586 さいたま市南区別所7丁目20番1号(サウスピア4〜7階) | 048-844-7164 |
| 緑区 | 〒336-8587 さいたま市緑区大字中尾975-1 | 048-712-1164 |
| 岩槻区 | 〒339-8585 さいたま市岩槻区本町3丁目2番5号(ワッツ東館3・4階) | 048-790-0156 |
住所がない・ネットカフェや路上で過ごしている方へ
さいたま市に住民票がない方、住所不定の方でも生活保護の申請は可能です。これは「現在地主義」と呼ばれる原則で、今いる場所を管轄する区役所の福祉課 保護係で申請できます。大宮駅・浦和駅周辺やネットカフェ・カプセルホテル等で困窮されている場合は、最寄りの区の福祉課へご相談ください。さいたま市は令和3年度以降、年末年始の閉庁日に臨時福祉相談窓口を開設するなど、生活困窮者の緊急相談体制も整えています。
さいたま市での申請の流れ|受給開始までのステップ
さいたま市の福祉課 保護係に相談してから保護費の支給が始まるまで、標準的な流れは以下のとおりです。
申請から受給開始までの流れ(目安:約2〜4週間)
- 事前相談(お住まいの区の福祉課、または福祉まるごと相談窓口を訪問)
- 申請書の提出(区役所の福祉課 保護係窓口で記入・提出)
- 資産・収入の調査(ケースワーカーの家庭訪問を含む)
- 扶養照会(一定要件下で親族への確認/全件ではない)
- 保護の決定・通知(申請から原則14日以内、最長30日)
- 初回保護費の支給(毎月5日/申請日まで遡って支給
さいたま市の支給日は毎月5日
さいたま市の生活保護費の支給日は毎月5日です(5日が土日祝日にあたる場合は前営業日に繰り上げて支給)。初回支給時は、申請日から受給決定日までの分が日割り計算で遡って支給されるため、申請が遅れることによる経済的不利益はありません。なお、1月・5月の支給日は年末年始・ゴールデンウィークの影響で前月末や連休前に前倒しされることがあります。
申請に必要な書類
申請当日にすべての書類が揃っていなくても申請は可能です。後日提出が認められる書類も多いため、「書類が不足しているから申請できない」と諦める必要はありません。
| 書類名 | 入手先 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 生活保護申請書 | 区の福祉課 保護係窓口 | 必須 |
| 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等) | — | 必須 |
| 収入申告書 | 区の福祉課 保護係窓口 | 必須 |
| 資産申告書 | 区の福祉課 保護係窓口 | 必須 |
| 同意書(関係機関への照会) | 区の福祉課 保護係窓口 | 必須 |
| 通帳のコピー(全金融機関) | — | 必須 |
| 家賃の契約書・領収書 | — | 賃貸の場合必須 |
| 給与明細・年金通知書 | — | 収入がある場合 |
| 医師の診断書 | 病院 | 病気・障がいがある場合 |
扶養照会の最新運用|必ず全親族に連絡が行くわけではありません
扶養照会とは、申請者の親族に「援助できるか」を確認する手続きです。2021年の厚生労働省通知により、以下のケースでは扶養照会を行わない運用が広がっています。さいたま市公式サイトでも「扶養義務の履行が期待できないと判断される例」として次の類型を明示しています。
さいたま市独自|「福祉まるごと相談窓口」の総合相談を活用する
さいたま市は令和4年5月、市内全10区の区役所福祉課内に「福祉まるごと相談窓口」を設置しました。これは生活や住まいに困っている方の相談を包括的に受け止め、相談内容に応じた支援をコーディネートする福祉の総合相談窓口です。開所時間は平日9時〜17時(初回の相談は16時半までに来所)。
福祉まるごと相談窓口が対象とするのは、次のような状況にある方です。
生活保護の申請に踏み切る前に、住居確保給付金・生活困窮者自立支援制度など他の制度で解決できるか迷っている段階なら、まず福祉まるごと相談窓口で総合相談を受けるのが有力な選択肢です。すでに生活保護の申請を決めている場合は、区役所福祉課の保護係へ直接ご相談ください。
さいたま市で生活保護を申請する方への注意点
1. 窓口名称が「福祉課 保護係」である点に注意
さいたま市はあくまで「福祉課 保護係」なので、問い合わせや訪問時に名称を混同しないようご注意ください。区役所内の案内板や職員への声かけも「福祉課 保護係」でお尋ねください。横浜市は「生活支援課」、川崎市は「保護課」と窓口名が異なります。
2. 申請書を事前に準備する
窓口で「申請書はお渡しできない」と言われた場合でも、インターネットで入手した申請書を持参すれば、それを提出することで申請の意思を明確に示せます。生活保護の申請は口頭でも成立しますが、書面の方が記録に残りやすく確実です。
3. 支援団体の同行を検討する
埼玉県内には生活困窮者支援を行う団体(さいたま生活と健康を守る会、埼玉県内の法テラス各支部、福祉専門家による同行支援団体等)が活動しています。一人での申請に不安がある方は、事前に支援団体に相談し、同行を依頼することで、面接員とのやり取りをスムーズに進めることができます。
4. 面接のやり取りは記録に残す
「申請の意思を伝えたが受理されなかった」という事態を防ぐため、面接時のメモや、必要に応じて録音(事前に許可を得ることが望ましい)で記録を残すことは、自身の権利を守るための正当な手段です。
さいたま市の生活保護の現状|受給世帯数と住宅扶助
さいたま市は人口約135万人を擁する政令指定都市で、2003年4月の政令市移行に伴って10区体制(岩槻区は2005年4月の合併で追加)となりました。埼玉県内では県・さいたま市・川越市・越谷市・川口市および各市が生活保護の実施主体として独立運営しており、さいたま市は市独自で保護業務を所管しています。
埼玉県全体では令和5年度の被保護世帯の単身率は8割以上で、世帯類型別では単身者世帯のうち高齢者世帯が59.1%・障害者世帯が14.9%・傷病者世帯が12.0%・その他世帯が14.0%を占めています(埼玉県「被保護世帯の世帯類型別構成比」より)。
さいたま市の住宅扶助は単身で45,000円、特別基準額は59,000円(いずれも1級地-1・10区一律)で、同じ1級地-1の東京23区(53,700円)や川崎市(53,700円)、横浜市(52,000円)より抑えられた水準です。政令指定都市の中では住宅扶助が相対的に低い点が、さいたま市で物件を探す際の実務的な制約になります。
| 項目 | さいたま市の状況 |
|---|---|
| 住宅扶助(単身) | 45,000円(1級地-1・10区一律) |
| 住宅扶助の特別基準額(単身) | 59,000円(3〜5人世帯の一般基準と同額) |
| 生活保護費の支給日 | 毎月5日 |
| 行政区数 | 10区(西・北・大宮・見沼・中央・桜・浦和・南・緑・岩槻) |
| 冬季加算区分 | Ⅵ区(11〜3月/単身3,200円) |
| 独自相談窓口 | 福祉まるごと相談窓口(令和4年5月開設・全10区) |
10区の立地特性と家賃相場
さいたま市は大宮駅・浦和駅を中心とする鉄道結節点の高い都市で、東京都心への通勤アクセスの良さから家賃相場が県内でも高い水準にあります。浦和区・大宮区・中央区など都心寄りの区では住宅扶助45,000円で探せる物件が限られる傾向があり、一方で岩槻区・桜区・見沼区など市外縁部では相対的に家賃が抑えられ、住宅扶助内で入居可能な物件が見つかりやすい傾向にあります。
住宅扶助の詳細額や床面積別の逓減額は、さいたま市の住宅扶助ページでご確認ください。
申請が却下された場合の対処法
申請が却下された場合でも、以下の方法で対処できます。
- 審査請求: 埼玉県知事に対する不服申立てが可能(決定を知った日の翌日から3か月以内)
- 支援団体への相談: 法テラス(0570-078374)、さいたま生活と健康を守る会、埼玉県内の支援団体等
- 再申請: 却下理由を解消した上で再度申請が可能
さいたま市公式サイトでも「決定に不服がある場合は、決定を知った日の翌日から起算して3か月以内に埼玉県知事に対して審査請求をすることができます」と明示されています。理由に納得がいかない場合は、審査請求で争うことができます。
よくある質問
- Qさいたま市で生活保護の申請はどこに行けばいいですか?
- A
お住まいの区の区役所「福祉課 保護係」が窓口です。受付は平日8時30分〜17時15分。住所が定まっていない方は、現在いる場所を管轄する区の福祉課で申請できます(現在地主義)。生活保護に踏み切る前の総合相談は、同じ区役所内にある「福祉まるごと相談窓口」(平日9時〜17時)が便利です。
- Qさいたま市の生活保護費の支給日はいつですか?
- A
毎月5日が支給日です。5日が土日祝日にあたる場合は前営業日に繰り上げて振り込まれます。初回支給時は申請日まで遡って日割り計算で支給されるため、申請が遅れたことによる不利益はありません。1月・5月は年末年始・ゴールデンウィークの影響で前倒しされる場合があります。
- Q「福祉まるごと相談窓口」と福祉課の保護係のどちらに行けばいいですか?
- A
生活保護の申請をすでに決めている場合は福祉課の保護係へ直接相談してください。一方、「生活保護なのか他の制度なのか迷っている」「家賃滞納や借金も同時に解決したい」という段階なら、まず福祉まるごと相談窓口(平日9時〜17時)で総合相談を受けると、ご自身の状況に合った選択肢が整理できます。どちらも同じ区役所内にあるため、相談内容に応じて窓口を案内してもらえます。
- Q住所がなくてもさいたま市で生活保護を申請できますか?
- A
はい、申請できます。「現在地主義」と呼ばれる原則により、今いる場所を管轄する区役所の福祉課で申請が可能です。大宮駅・浦和駅周辺・ネットカフェ・カプセルホテル・路上等で過ごしている方も対象です。さいたま市は年末年始の閉庁期間中も臨時福祉相談窓口を開設するなど、緊急時の相談体制を整えています。
- Q親族に連絡されたくないのですが、申請できますか?
- A
DV・虐待被害、10年程度音信不通、相手に借金を重ねている等の事情がある場合、扶養照会を行わない運用があります。さいたま市公式サイトでも、おおむね70歳以上の高齢者や専業主婦・主夫等の非稼働者、施設入所者などは「扶養義務の履行が期待できない」類型として明示されています。事前に福祉課の面接員に相談してください。扶養照会は申請の要件ではありません。
- Qさいたま市の住宅扶助45,000円で本当に物件は見つかりますか?
- A
1級地-1としては抑えられた水準で、浦和区・大宮区・中央区など都心寄りでは対応物件が限られる傾向があります。一方、岩槻区・桜区・見沼区など市外縁部では45,000円内で入居可能な物件が見つかりやすい傾向にあります。生活保護受給者の入居に理解のある不動産会社に相談することで、対応物件を効率的に探すことができます。
まとめ
さいたま市での生活保護申請のポイントをまとめます。
生活保護を受給しながらの住まい探しには、生活保護受給者の入居に理解のある不動産会社を選ぶことが重要です。さいたま市内で住宅扶助の範囲内(45,000円以内)の物件をお探しの方は、福祉ナビ1.0の無料相談をご利用ください。岩槻区・桜区・見沼区など相対的に家賃が抑えられたエリアから、浦和区・大宮区・中央区など利便性の高いエリアまで、対応物件をご案内できます。
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最終更新日: 2026年4月18日
情報の根拠:
- 生活保護法(昭和25年法律第144号)第7条
- 日本国憲法第25条
- さいたま市公式サイト「生活保護制度について」
- さいたま市公式サイト「福祉まるごと相談窓口のご案内」(令和4年5月6日記者発表)
- さいたま市公式サイト「生活保護制度の申請手続きを知りたい」
- さいたま市公式サイト 各区役所福祉課の連絡先
- 埼玉県公式サイト「生活保護全般」「埼玉県の生活保護」
- 厚生労働省「被保護者調査」
- 社会・援護局長通知(住宅扶助限度額)
