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生活保護の相談窓口一覧と利用方法|福祉事務所から法テラスまで専門家が解説

生活保護の相談窓口一覧と利用方法|福祉事務所から法テラスまで専門家が解説 申請・手続き
  1. はじめに
  2. 生活保護の相談窓口とは:知っておくべき5つの窓口タイプ
    1. 相談窓口が複数ある理由
    2. 5つの窓口タイプの全体像
  3. 【状況別】あなたに合う相談窓口の判断フロー
    1. 時間軸で分ける(今すぐ / 長期)
    2. 状況軸で分ける(申請前 / 受給中 / 却下後)
    3. 状況別窓口マッピング一覧
    4. 迷ったときの第一相談先(福祉事務所推奨)
  4. 主軸となる相談窓口:福祉事務所の特徴と利用方法
    1. 福祉事務所の位置付け(社会福祉法 第14条・全国1,240カ所)
    2. 所管業務と職員配置(福祉六法・ケースワーカー)
    3. 相談〜申請の実務フロー(訪問→面接→書類→調査)
    4. 相談時間・予約の要否
    5. 福祉事務所の探し方(市部/町村部の違い・現在地主義)
  5. 生活保護を受給する前の相談先:生活困窮者自立支援制度
    1. 生活困窮者自立支援法(平成27年施行・所得要件なし)
    2. 自立相談支援機関の役割
    3. 必須事業 2 つ + 任意事業 4 つ
    4. 住居確保給付金(最長9ヶ月・家賃相当額)
  6. 申請却下・不服申立て時の相談先:弁護士会・法テラス
    1. 弁護士会の生活保護相談(3回まで無料)
    2. 法テラスの民事法律扶助業務
    3. 生活保護受給者の返済猶予・免除制度
    4. 電話・オンライン相談窓口(サポートダイヤル 0570-078374)
  7. その他の相談先:社会福祉協議会・民生委員・住宅セーフティネット関連
    1. 社会福祉協議会(生活福祉資金貸付は生活保護受給中は原則対象外)
    2. 民生委員(地域の身近な相談役)
    3. 住宅セーフティネット制度(住宅セーフティネット法 第59条)
    4. 居住支援法人(制度紹介・都道府県指定リスト経由)
  8. 相談前に準備しておくべき5つのチェックリスト
    1. 持ち物 5 項目(身分証・収入・支出・預貯金・家賃資料)
    2. 話す内容 3 項目(現状・希望・不安)
    3. 想定質問への準備
    4. 記録の残し方(相談内容メモ・担当者名の確認)
  9. FAQ | 生活保護の相談窓口に関するよくある質問
  10. まとめ

はじめに

生活保護の相談は、どこに連絡すればよいのか、複数の窓口のうち自分に合うのはどれかが分かりづらく、最初の一歩でつまずく方が少なくありません。実際には、主軸となる福祉事務所を中心に、生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関、弁護士会、法テラス、社会福祉協議会など、状況ごとに使い分けが可能な相談先が用意されています。

本記事では、上位検索では十分に整理されていない「状況別・悩み別の判断フロー」と「相談前の準備チェックリスト」を軸に、生活保護の相談窓口を体系的にまとめました。福祉事務所への相談に心理的なハードルを感じる方向けに、電話・オンライン等の非対面相談窓口も紹介しています。

生活保護の相談窓口とは:知っておくべき5つの窓口タイプ

相談窓口が複数ある理由

生活保護制度は、申請から受給、受給中の生活、却下時の不服申立てまで、複数の段階で支援が必要となります。それぞれの段階で扱う内容が行政手続きから法律相談まで幅広く、単一の窓口では対応しきれないため、公的機関から民間の支援団体まで複数の相談窓口が制度化されています。

主軸となるのは市区町村の福祉事務所ですが、申請前の生活困窮相談、却下後の不服申立て、受給中のトラブルなど、状況に応じてより適した窓口があります。ご自身の状況に合った窓口を選ぶことで、より的確なアドバイスと迅速な支援を受けやすくなります。

5つの窓口タイプの全体像

生活保護に関連する相談窓口は、大きく分けて次の5つのタイプに整理できます。

  • 福祉事務所(市区町村・都道府県):生活保護の申請・受給に関する主軸窓口。全国に1,240カ所設置(2025年4月1日時点)
  • 自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度):生活保護受給前の生活困窮者向けの包括的相談窓口
  • 弁護士会・法テラス:申請却下や不服申立て、受給停止・廃止など法的トラブル時の相談窓口
  • 社会福祉協議会・民生委員:地域に根ざした身近な生活相談窓口
  • 住宅セーフティネット関連窓口:住まいの確保に配慮を必要とする方向けの相談窓口

いずれの公的相談窓口も無料で、秘密は守られます。相談だけであれば、生活保護の申請を必ずしなければならないわけではないため、まずは気軽に問い合わせてみることが第一歩です。


【状況別】あなたに合う相談窓口の判断フロー

生活保護の相談窓口を選ぶ際は、「時間軸」と「状況軸」の2つの観点で整理すると、自分に合った窓口が見えてきます。

時間軸で分ける(今すぐ / 長期)

まず「今すぐ支援が必要か、長期的に生活を立て直したいか」で分けます。

今すぐ支援が必要な場合(例:今月の家賃が払えない、明日食べるものがない、住まいを失いそう)は、市区町村の福祉事務所に直接電話し、緊急性を伝えて速やかに相談してください。福祉事務所は受付時間内であれば当日面接が可能な場合があります。宿泊場所がない場合は、生活困窮者自立支援制度の一時生活支援(居住支援事業)による宿泊場所と衣食の提供を受けられる可能性があります。

長期的に生活を立て直したい場合(例:失業したが貯蓄で数ヶ月は生活できる、就労支援を受けながら再就職したい)は、生活保護に至る前の受け皿として、まずは自立相談支援機関への相談が適しています。住居確保給付金や就労準備支援など、生活保護の一歩手前で活用できる制度があります。

状況軸で分ける(申請前 / 受給中 / 却下後)

次に「今どの段階にいるか」で分けます。

申請前(まだ生活保護を受給していない方)は、福祉事務所または自立相談支援機関が主な相談先です。所得や資産の状況を伝え、受給可能性の目安を確認できます。この段階では相談のみで申請しない選択肢もあります。

受給中(既に生活保護を受給している方)は、担当のケースワーカーが第一相談先です。受給額の変更、引越し、就労、通院など、生活の変化があれば都度相談します。ケースワーカーとの関係がうまくいかない場合、福祉事務所の査察指導員(スーパーバイザー)への相談も可能です。

却下後・不服がある場合(申請が認められなかった方、支給停止・廃止された方)は、弁護士会の生活保護相談または法テラスが適した相談先です。申請の再チャレンジ、審査請求手続き、代理人選任などの法的支援を受けられます。

状況別窓口マッピング一覧

上記の時間軸と状況軸を組み合わせた、窓口選びの判断表を以下にまとめました。

状況第一相談先補助的相談先
家賃が払えない・住まいを失いそう(今すぐ)福祉事務所自立相談支援機関(住居確保給付金)
失業して生活が苦しい(長期)自立相談支援機関福祉事務所
生活保護の申請条件を知りたい福祉事務所民生委員
申請を検討しているが不安福祉事務所または民生委員弁護士会の生活保護相談
受給中のトラブル・悩みケースワーカー福祉事務所の査察指導員
申請却下・不服がある弁護士会の生活保護相談法テラス
借金の整理も必要法テラス(民事法律扶助)弁護士会
就労支援を受けたい(受給前・受給中とも)自立相談支援機関福祉事務所
住まいの確保に困っている福祉事務所自立相談支援機関

迷ったときの第一相談先(福祉事務所推奨)

どの窓口に相談すべきか迷った場合は、まず市区町村の福祉事務所に電話することをおすすめします。福祉事務所は「福祉に関する事務所」として社会福祉法第14条に規定される総合窓口であり、生活保護に限らず、児童福祉、母子父子福祉、老人福祉、障害者福祉など幅広い分野を扱っています。生活保護の対象にならない場合でも、より適切な窓口や制度を紹介してもらえます。

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主軸となる相談窓口:福祉事務所の特徴と利用方法

福祉事務所の位置付け(社会福祉法 第14条・全国1,240カ所)

福祉事務所は、社会福祉法第14条に規定される「福祉に関する事務所」であり、生活保護法をはじめとする福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法)に定める援護、育成または更生の措置に関する事務を担う第一線の社会福祉行政機関です。厚生労働省が公表するデータによると、2025年4月1日現在で全国に1,240カ所が設置されています。

都道府県および市(特別区を含む)は条例により福祉事務所の設置が義務付けられており、町村は任意で設置することができます。町村部で福祉事務所が設置されていない場合は、町村役場の福祉担当課または都道府県が設置する福祉事務所が担当窓口となります。

所管業務と職員配置(福祉六法・ケースワーカー)

福祉事務所には、社会福祉法第15条に基づき、所長、査察指導員(スーパーバイザー)、現業員(ケースワーカー)、事務職員が配置されています。ケースワーカーおよび査察指導員は、社会福祉主事の資格を持つ職員でなければならないと定められています。

ケースワーカーは、相談を受けた方の生活状況を訪問や面接で調査し、生活保護その他の措置の必要性を判断する役割を担います。受給決定後は、担当ケースワーカーとして日常的な相談窓口となり、生活状況の変化への対応、就労支援、健康管理の助言などを行います。生活保護受給者にとって、ケースワーカーは最も身近な相談相手となる存在です。

相談〜申請の実務フロー(訪問→面接→書類→調査)

福祉事務所での相談から申請、決定までのフローは概ね次のような流れになります。

まず電話または直接訪問で相談を予約または申し込みます。相談時には、面接相談員またはケースワーカーが現在の生活状況、収入、資産、家族構成、健康状態などを聞き取ります。この段階で、生活保護制度の説明、他の福祉制度の紹介、支援の方向性についてのアドバイスがなされます。

生活保護の申請を希望する場合は、申請書を提出します。申請は国民の権利であり、収入や資産の状況にかかわらず申請自体は誰でも行うことができます。申請後、福祉事務所が資産調査、収入調査、扶養調査、家庭訪問による生活実態調査を行い、原則14日以内(遅くとも30日以内)に受給の可否が決定されます。

相談時間・予約の要否

福祉事務所の相談受付時間は、多くの場合、平日の午前9時頃から午後5時頃までです。土日祝日および年末年始は休業となる自治体が一般的ですが、生活に急を要する状況の場合は、時間外や休日でも対応可能な緊急連絡先が用意されている場合があります。

事前予約の要否は自治体により異なります。予約なしで来庁できる自治体もあれば、混雑緩和のため事前予約制を採っている自治体もあります。初めての相談の場合は、あらかじめ電話で受付時間と予約の要否を確認しておくとスムーズです。相談だけであれば所要時間は30分から1時間程度が目安です。

福祉事務所の探し方(市部/町村部の違い・現在地主義)

福祉事務所は原則として現在住んでいる場所(現住所)を管轄する事務所が担当窓口となります。市部(特別区を含む)にお住まいの場合は、市が設置する福祉事務所または区役所の福祉担当課が窓口です。町村部にお住まいの場合、その町村が独自に福祉事務所を設置していれば町村役場の福祉担当課、設置していない場合は都道府県が設置する福祉事務所(健康福祉センター等の名称で呼ばれることがあります)が窓口となります。

自分の住まいを管轄する福祉事務所が分からない場合は、都道府県または市区町村の公式ウェブサイトに掲載されている福祉事務所一覧から確認できます。住所がない、いわゆる住所不定の状態の場合は、現在滞在している場所を管轄する福祉事務所へ相談してください。制度上、住所がなくても生活保護の申請と相談は可能です。


生活保護を受給する前の相談先:生活困窮者自立支援制度

生活困窮者自立支援法(平成27年施行・所得要件なし)

生活困窮者自立支援制度は、生活困窮者自立支援法(平成27年 = 2015年4月施行)に基づき、経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある方を対象とする支援制度です。生活保護を受給する一歩手前の段階、いわゆる「第2のセーフティネット」として位置付けられています。

本制度の大きな特徴は、明確な所得要件が設けられていないことです。生活に困っている方であればどなたでも無料で相談できます。生活保護を必ずしも申請する必要はなく、生活の立て直しに向けた包括的な支援を、状況に応じた形で受けることができます。

自立相談支援機関の役割

本制度の相談窓口は「自立相談支援機関」と呼ばれ、全国に設置されています。実施主体は、市および特別区が中心で、町村部については都道府県が担当します。運営は、自治体直営のほか、社会福祉協議会、社会福祉法人、NPO法人などに委託されている場合もあります。

自立相談支援機関では、専門の支援員が相談者から状況を聞き取り、抱える課題を評価・分析した上で、支援プランを作成します。就労、住まい、家計、健康、家族関係など、生活全般にわたる包括的な相談に対応するため、複数の課題を抱える方でも、複数の窓口を回る必要がなく、一つの窓口で総合的なアドバイスを受けられる点が魅力です。相談は無料で、秘密は守られます。

必須事業 2 つ + 任意事業 4 つ

本制度の事業は、全国の自治体で必ず実施される「必須事業」と、自治体の判断で実施される「任意事業」に分かれます。

必須事業は、自立相談支援事業と住居確保給付金の支給の2つです。任意事業には、就労準備支援事業、居住支援事業(旧:一時生活支援事業)、家計改善支援事業、子どもの学習・生活支援事業の4つがあります。任意事業の実施状況は自治体によって異なるため、お住まいの地域の自立相談支援機関に確認してください。

住居確保給付金(最長9ヶ月・家賃相当額)

必須事業の一つである住居確保給付金は、離職・廃業や休業などにより収入を得る機会が減少し、住居を失った方または失うおそれの高い方に対して、家賃相当額を有期で支給する制度です。原則3ヶ月、一定の条件を満たせば最長9ヶ月まで支給が延長されます。給付を受けるには、求職活動を行うこと、収入・資産の要件を満たすことが条件となります。住まいを失う前に早めに相談することが大切です。


申請却下・不服申立て時の相談先:弁護士会・法テラス

弁護士会の生活保護相談(3回まで無料)

各地の弁護士会では、生活保護に関する法律相談を無料で実施しています。相談対象は、生活保護の受給を希望する方、適法な理由に基づかず生活保護を停止・廃止された方、またはそのおそれのある方です。同一事案について3回まで無料で相談できます。

相談員の弁護士が話を聞いた結果、弁護士による代理が必要と判断された場合、その弁護士が代理人となって生活保護の申請や審査請求のお手伝いをします。日本弁護士連合会の委託援助事業という枠組みで法テラスから弁護士費用が支払われるため、生活保護の申請代理に関しては基本的に依頼者の費用負担はありません。

各弁護士会により実施曜日、時間帯、予約方法が異なるため、お住まいの都道府県の弁護士会の公式ウェブサイトで確認してください。予約制の相談センターが多いため、事前に電話で予約する必要があります。

法テラスの民事法律扶助業務

法テラス(正式名称:日本司法支援センター)は、総合法律支援法に基づき国が設立した公的な法人で、法的トラブルを解決するための総合案内所として機能しています。全国に地方事務所が設置されており、電話、メール、対面などの複数の相談手段が用意されています。

法テラスの主要業務の一つが民事法律扶助業務です。経済的に余裕のない方を対象に、(1) 弁護士・司法書士による無料法律相談、(2) 弁護士・司法書士費用の立替(代理援助・書類作成援助)を行っています。無料相談は1回30分程度、同一問題について3回まで利用可能です。利用には、収入と資産が資力基準以下であること、勝訴の見込みがないとはいえないこと、民事法律扶助の趣旨に適することの3つの条件を満たす必要があります。

生活保護受給者の返済猶予・免除制度

法テラスの費用立替制度では、援助を受けた方が生活保護を受給している場合、立替金の返済(償還)が援助終結まで猶予される仕組みがあります。また、援助が終結した後も、立替金の返済未済額の返済免除を希望する場合は、償還免除申請書を法テラス本部へ提出することで、要件を満たせば返済免除を受けられる場合があります。

さらに、令和8年4月1日から、全国でインターネットによる民事法律扶助の償還免除申請サービスが開始されており、生活保護受給者の方が手続きしやすい環境が整えられています。生活保護を受給しながら法的な支援を受けたい方にとって、費用面での安心材料となります。

電話・オンライン相談窓口(サポートダイヤル 0570-078374)

法テラスには「サポートダイヤル」という電話相談窓口があります。電話番号は0570-078374、受付時間は平日午前9時から午後9時まで、土曜日午前9時から午後5時まで(祝日・年末年始を除く)です。困っている内容に応じて、解決に役立つ法制度や適切な相談窓口の情報を無料で案内してもらえます。ホームページからのメール・チャットによる問い合わせも24時間受け付けています。

対面での法律相談が困難な場合、一部の相談場所ではオンライン等による法律相談が受けられる場合があります。また、一部の弁護士会の相談センターでは、Web上での法律相談の予約が可能になっており、非対面での相談ニーズに対応する体制が広がっています。


その他の相談先:社会福祉協議会・民生委員・住宅セーフティネット関連

社会福祉協議会(生活福祉資金貸付は生活保護受給中は原則対象外)

社会福祉協議会(社協)は、社会福祉法に基づき、地域福祉の推進を目的として設立された民間の非営利団体です。都道府県・市区町村単位で設置されており、地域住民の生活相談、ボランティア活動の支援、福祉サービスの提供など幅広い活動を行っています。

社協が扱う制度の一つに生活福祉資金貸付制度があります。低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯を対象とした貸付制度で、生活再建に必要な資金を無利子または低利子で借りられます。ただし、生活保護受給中の世帯は生活福祉資金貸付制度の原則対象外である点に注意が必要です。生活保護を受給している場合、借入金の返済が生活を圧迫する可能性があるため、原則として貸付対象から除外されています。

生活保護を受給していない生活困窮者にとっては、社協は住居や生活資金に関する相談窓口として機能します。相談自体は無料で、住まいの近くの社協に問い合わせることができます。

民生委員(地域の身近な相談役)

民生委員は、民生委員法に基づき、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。地域住民の身近な相談相手として、生活上の悩みや困りごとを聞き、必要に応じて福祉事務所などの適切な窓口に橋渡しをする役割を担っています。

民生委員は、児童福祉法に基づく児童委員を兼務しており、子どもや家庭の問題にも対応しています。任期は3年で、地域の実情に精通した方が選任されるため、公的窓口に相談することにハードルを感じる方でも、身近な相談相手として活用できます。担当地域の民生委員は、市区町村の福祉担当課で確認できます。守秘義務があるため、相談内容が外部に漏れる心配はありません。

住宅セーフティネット制度(住宅セーフティネット法 第59条)

住宅セーフティネット制度は、住宅確保要配慮者(低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯など、住宅の確保に特に配慮を必要とする方)の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援するための制度です。根拠法は「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」、通称「住宅セーフティネット法」で、居住支援法人の位置付けは同法第59条に規定されています。

2017年に改正が行われ、住宅確保要配慮者向けの賃貸住宅の登録制度、居住支援法人の指定制度、居住支援協議会の設立などが整備されました。さらに2025年10月1日には再度の改正が施行され、居住支援法人の業務に「残置物処理等業務」が追加されるとともに、新たに「居住サポート住宅」制度が創設されています。

住まいの確保に関する相談を希望する場合、まずはお住まいの都道府県または市区町村の住宅政策担当部署にお問い合わせください。

居住支援法人(制度紹介・都道府県指定リスト経由)

居住支援法人は、住宅セーフティネット法第59条に基づき、都道府県知事が指定する法人です。指定を受けられるのは、NPO法人、一般社団法人、一般財団法人(公益社団法人・財団法人を含む)、社会福祉法人、居住支援を目的とする株式会社などです。国土交通省の公表によると、2026年3月31日時点で全国で指定された居住支援法人が活動しています。

居住支援法人の業務は、次の5つに整理されます。① 家賃債務保証、② 住宅相談等の入居支援、③ 見守り等の生活支援、④ 賃貸人への情報提供、⑤ 残置物処理等業務(2025年10月1日改正で追加)。すべての業務を必ず行う必要はなく、法人ごとに得意分野や対応可能な地域が異なります。

自分に合う居住支援法人を探す場合は、お住まいの都道府県の公式ウェブサイトに掲載されている居住支援法人一覧を参照してください。指定を受けた法人の名称、業務内容、対応可能地域が一覧で確認できます。


相談前に準備しておくべき5つのチェックリスト

福祉事務所やその他の相談窓口を訪問する前に、いくつかの資料と情報を準備しておくと、相談がスムーズに進みます。以下のチェックリストを参考にしてください。

持ち物 5 項目(身分証・収入・支出・預貯金・家賃資料)

生活保護の相談時に持参すると役立つ主な資料は、次の5点です。

  • 身分証明書:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など、本人確認できるもの
  • 収入資料:直近3ヶ月分の給与明細、年金証書、失業給付の受給資格者証、確定申告書の写しなど
  • 支出資料:家計簿、光熱費・通信費の領収書、医療費の領収書、借入金の返済明細など
  • 預貯金資料:通帳の写し、残高証明書、生命保険の証券、不動産の権利証など保有資産が分かるもの
  • 家賃資料:賃貸借契約書、直近の家賃領収書、住宅ローン返済明細(持ち家の場合)

すべてを完璧に揃える必要はありません。手元にある範囲で持参し、不足分は相談時に伝えれば案内があります。

話す内容 3 項目(現状・希望・不安)

相談時に話す内容を、次の3項目に整理しておくと、相談員に状況を伝えやすくなります。

現状:収入と支出の状況、貯蓄の残高、家族構成、健康状態、就労状況などの現在の状態を客観的に伝えられるよう整理します。希望:何を解決したいのか、どのような支援を受けたいのかを明確にしておきます。生活保護の申請を希望する場合はその旨を、まずは相談だけの場合もその旨を伝えます。不安:これから何が起きるのか、どのような手続きが必要なのか、日常生活はどう変わるのかなどの不安を素直に伝えます。相談員が疑問に答えやすくなります。

想定質問への準備

相談時に質問される可能性が高い項目を、あらかじめ確認しておくとスムーズです。相談員から尋ねられる可能性が高いのは、これまでの職歴と現在の就労状況、家族との関係と扶養の可能性、健康状態と通院歴、住まいの状況(賃貸か持ち家か、家賃はいくらか)、これまでに他の福祉制度を利用したことがあるか、などです。

これらは決して詮索や審査のためだけの質問ではなく、相談者の状況に最も適した支援方法を検討するために必要な情報です。事実をありのままに伝えることが、適切な支援につながります。

記録の残し方(相談内容メモ・担当者名の確認)

相談内容を記録として残しておくことも重要です。相談日時、担当者名、相談内容の要旨、案内された制度や次の手続きなどを、簡単なメモにまとめておきましょう。特に担当者名は、後日の問い合わせや、万が一相談内容についてのトラブルが発生した場合の重要な記録となります。

窓口で「申請書をもらえない」「申請できない」と言われた場合、その旨と担当者名、日時をメモに残しておいてください。生活保護の申請は国民の権利として法律で保障されており、相談段階で申請書の交付を拒否されるいわゆる水際対応があった場合は、弁護士会や法テラスに相談することで、適切な対応を求められる場合があります。

FAQ | 生活保護の相談窓口に関するよくある質問

生活保護の相談窓口についてよく寄せられる質問と回答をまとめました。

Q
生活保護の相談はどこに行けばいいですか?
A

主軸となる相談窓口は市区町村の福祉事務所(社会福祉法 第14条・全国1,240カ所)です。町村部にお住まいの場合は町村役場の福祉担当課または都道府県の福祉事務所が窓口となります。迷った場合は現住所を管轄する福祉事務所へ直接連絡してください。

Q
生活保護の相談は無料ですか?
A

すべての公的相談窓口は無料です。福祉事務所、自立相談支援機関、民生委員、弁護士会の生活保護相談、法テラスの民事法律扶助業務のいずれも料金はかかりません。秘密も守られます。

Q
電話でも生活保護の相談はできますか?
A

電話相談も可能です。福祉事務所は電話での事前相談を受け付けています。また、法テラス サポートダイヤル 0570-078374(平日9時から21時・土曜9時から17時)や、一部の弁護士会・自治体ではWeb予約制の相談窓口も設けています。

Q
相談に行くとき何を持っていけばいいですか?
A

相談時に必要な主な持ち物は5点です。① 身分証(運転免許証等)、② 収入資料(給与明細・年金証書等)、③ 支出資料(家計簿・光熱費領収書等)、④ 預貯金資料(通帳・残高証明)、⑤ 家賃資料(賃貸借契約書)。詳細は本文の準備チェックリストを参照してください。

Q
生活保護を申請する前に相談すべき窓口はありますか?
A

生活保護を受給する前段階の受け皿として、生活困窮者自立支援法(平成27年施行)に基づく自立相談支援機関があります。所得要件はなく、生活に困っている方はどなたでも無料相談できます。住居確保給付金(最長9ヶ月)などの支援策も利用できる場合があります。

Q
相談窓口で申請を断られたらどうすればいいですか?
A

申請は国民の権利であり、窓口で相談段階で断られた場合、弁護士会の生活保護相談(同一事案 3 回まで無料)または法テラスの民事法律扶助業務で相談可能です。申請書の交付を求めた記録を残し、必要に応じて審査請求手続きの相談も受けられます。

Q
匿名で相談することはできますか?
A

初回の情報収集段階では匿名相談も可能な窓口があります。法テラス サポートダイヤル・自治体の一般相談窓口・NPO 相談窓口等の一部が対応しています。ただし、実際に生活保護の申請手続きに進む段階では、本人確認が必要になります。


まとめ

生活保護の相談窓口は、主軸の福祉事務所(社会福祉法 第14条・全国1,240カ所)を中心に、生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関、弁護士会、法テラス、社会福祉協議会、民生委員など、状況に応じて多様な選択肢が用意されています。まずは現住所を管轄する福祉事務所への相談から始め、必要に応じて他の窓口も活用することで、適切な支援を受けられます。

すべての公的相談窓口は無料であり、秘密は守られます。「相談しても申請しなくてよい」ので、まずは気軽に問い合わせることが最初の一歩です。


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