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北区の生活保護受給金額はいくら | モデルケース4例・加算・住宅扶助の内訳

北区の生活保護受給金額はいくら | モデルケース4例・加算・住宅扶助の内訳 エリア別情報

生活保護費は「一律いくら」ではありません。住んでいる地域の区分、世帯の人数、一人ひとりの年齢、家賃の額、そして障害や子どもの有無によって変わります。北区は東京23区のなかでも最も基準額が高い1級地-1に区分されており、全国的に見ると支給額は高い水準にあります。

ここでは単身の方から3人世帯まで4つのモデルケースを用意し、生活扶助・住宅扶助・各種加算の内訳まで分解して解説します。あわせて、障害者加算と母子加算の調整のしくみや、支給日の調べ方といった実務的な点にも触れます。

東京都北区で生活保護を受けると、毎月いくら支給されるのか。この記事では、厚生労働省が定める令和8年4月時点の基準額をもとに、北区の世帯ごとの金額を実際に計算して示します。


北区で支給される8つの扶助

生活保護は1種類のお金がまとめて支給される制度ではなく、目的別に分かれた8つの扶助で構成されています。必要な扶助だけが世帯ごとに組み合わされます。

扶助の種類何に使うお金か支給の形
生活扶助食費・衣料費・光熱費など日常の生活費金銭
住宅扶助家賃・地代・更新料など金銭
教育扶助義務教育に必要な学用品費・給食費など金銭
医療扶助診察・治療・投薬・入院の費用現物(窓口負担なし)
介護扶助介護サービスの利用料現物
出産扶助分娩にかかる費用金銭
生業扶助就労に必要な技能習得費・高校の就学費用など金銭
葬祭扶助葬儀にかかる費用金銭

生業扶助は名称から分かりにくいのですが、高校の授業料や教材費もこの扶助でまかなわれます。義務教育は教育扶助、高校は生業扶助と分かれている点は覚えておくとよいでしょう。子どもの進学をあきらめる必要はありません。

このうち医療扶助と介護扶助は現物給付です。医療機関の窓口で自己負担を支払う必要がなく、現金として手元に入るわけではありません。「毎月振り込まれる金額」として意識するのは、主に生活扶助と住宅扶助の2つになります。

医療扶助については、受診の際に「医療券」または「医療要否意見書」を福祉事務所から発行してもらい、指定医療機関にかかる流れになります。健康保険証を使う通常の受診とは手続きが異なるため、受給が決まったら通院先が指定医療機関に該当するかを早めに確認しておくと安心です。急病でやむを得ず受診した場合も、後から手続きができます。

北区の受給世帯7,479のうち、住宅扶助を受けているのは6,761世帯、医療扶助が6,634世帯、生活扶助が6,342世帯です(東京都福祉局「福祉・衛生行政統計年報」令和6年度平均)。この3つがほぼ同じ規模で並んでおり、多くの世帯が複数の扶助を組み合わせて利用している実態が分かります。


北区の住宅扶助上限額(世帯人数別)

北区は1級地-1で、住宅扶助の上限額は東京23区共通の水準です。実際に支給されるのは家賃の実額と上限額のいずれか低いほうであり、上限額がそのまま振り込まれるわけではありません。

通常の上限額

世帯人数上限額
単身53,700円
2人64,000円
3〜5人69,800円
6人75,000円
7人以上83,800円

注意したいのが、共益費や管理費は原則として住宅扶助の対象外という点です。物件情報に「家賃5万円・共益費5千円」と書かれていた場合、住宅扶助でまかなわれるのは家賃部分の5万円であり、共益費5千円は生活扶助から支払うことになります。上限額ぎりぎりの物件を選ぶときは、共益費を含めた総支払額で判断してください。駐車場代も同様に対象外です。

特別基準が適用される場合

車いすを使用しているなど、通常の上限額の範囲では住まいを確保できない事情があると認められた場合、より高い上限額が適用されることがあります。

世帯人数特別基準の上限額
1人69,800円
2人75,000円
3人81,000円
4人86,000円
5〜6人91,000円
7人以上97,000円

特別基準は自動的に適用されるものではありません。福祉事務所が個別の事情を認めた場合に限られます。該当しそうな事情があれば、担当のケースワーカーに相談してください。

部屋が狭い場合の減額

単身世帯で床面積が狭い物件に住む場合、上限額は段階的に引き下げられます。

床面積上限額
15㎡超53,700円
11〜15㎡48,000円
7〜10㎡43,000円
6㎡以下38,000円

家賃が上限額を超える物件に住んでいる場合、超過分は自己負担になります。生活扶助を家賃に回すことになり、日々の暮らしを圧迫します。転居を検討する余地がないか、早めにケースワーカーへ相談してください。

家賃以外の住まいの費用についても触れておきます。契約更新時の更新料、転居時の敷金・礼金・仲介手数料は、要件を満たせば住宅扶助や一時扶助の対象になります。ただし事前にケースワーカーの了解を得ていることが前提です。自己判断で契約してしまうと対象外になる場合があるため、住まいを動かす前に必ず相談してください。

世帯人数別のより詳しい解説は北区の住宅扶助限度額をご覧ください。


北区の生活扶助モデルケース4パターン

生活扶助は次の式で計算されます。

生活扶助 =(世帯員それぞれの第1類基準額の合計 × 逓減率)+ 世帯人数に応じた第2類基準額 + 特例加算(1人あたり1,500円)+ 経過的加算

第1類は年齢ごとに決まる個人単位の額、第2類は世帯単位の額です。逓減率を掛けるのは第1類の合計だけで、第2類には掛けません。世帯人数が増えるほど1人あたりの費用は下がるという考え方にもとづく仕組みです。

逓減率とは、世帯人数が増えるほど1人あたりの生活費が割安になるという考え方を反映した係数です。1人なら1.0000、2人で0.8700、3人で0.7500と下がっていきます。3人世帯で第1類の合計に0.75を掛けるのは、3人分の食費や日用品費が単純に3倍にはならないためです。

以下の4パターンは、いずれも北区(1級地-1)の令和8年4月時点の基準額で計算しています。住宅扶助は上限額いっぱいの家賃に住んでいる前提です。実際の住宅扶助は家賃の実額なので、家賃が4万円の単身世帯であれば住宅扶助は4万円となり、最低生活費はその分下がります。上限額との差額が手元に残るわけではない点に注意してください。

モデル1:単身世帯(30代)

項目金額
第1類(20〜40歳)46,930円
逓減率(1人)×1.0000
第2類(1人)27,790円
特例加算1,500円
経過的加算200円
生活扶助 合計76,420円
住宅扶助(上限)53,700円
最低生活費130,120円

モデル2:単身高齢者世帯(70代前半)

項目金額
第1類(70〜74歳)46,460円
逓減率(1人)×1.0000
第2類(1人)27,790円
特例加算1,500円
経過的加算0円
生活扶助 合計75,750円
住宅扶助(上限)53,700円
最低生活費129,450円

30代と70代前半で差が小さいことに気づかれたかもしれません。第1類の額は20〜64歳が46,930円、65〜74歳が46,460円とわずかな差しかないためです。ただし75歳以上になると39,890円まで下がります。年齢区分の境目で額が変わる点は覚えておいてください。

モデル3:母子世帯(母30代+小学生+未就学児の3人世帯)

項目金額
第1類の合計(母46,930+小学生46,460+未就学児44,580)137,970円
逓減率(3人)×0.7500 → 103,477円
第2類(3人)44,730円
特例加算(3人分)4,500円
経過的加算170円
生活扶助 合計152,877円
母子加算(児童2人)23,600円
児童養育加算(2人分)20,380円
教育扶助(小学生)3,400円
住宅扶助(上限)69,800円
最低生活費270,057円

モデル4:標準3人世帯(30代夫婦+小学生)

項目金額
第1類の合計(夫46,930+妻46,930+小学生46,460)140,320円
逓減率(3人)×0.7500 → 105,240円
第2類(3人)44,730円
特例加算(3人分)4,500円
経過的加算340円
生活扶助 合計154,810円
児童養育加算(1人分)10,190円
教育扶助(小学生)3,400円
住宅扶助(上限)69,800円
最低生活費238,200円

4つのモデルを並べると、金額を左右しているのが世帯人数だけではないことが分かります。単身と3人世帯では最低生活費が2倍近く違いますが、これは第1類が人数分積み上がるためです。一方で逓減率が働くため、単純に3倍にはなりません。

モデル3とモデル4は同じ3人世帯ですが、金額に約3万2千円の差があります。母子世帯には母子加算がつき、子どもが2人いるため児童養育加算も2人分になるためです。世帯の人数が同じでも構成によって金額は変わります

ここに示したのは最低生活費であり、そのまま振り込まれる金額ではありません。収入がある場合は、最低生活費から収入を差し引いた差額が支給されます。計算方法は後述します。

月額でいくらぐらい支給されるの???

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北区の加算制度と併給のルール

生活扶助の基本額に上乗せされるのが加算です。北区は1級地なので、級地区分のある加算は1級地の額が適用されます。

障害者加算

対象月額
身体障害者手帳1・2級に該当する方など27,460円
身体障害者手帳3級に該当する方など18,300円

母子加算

ひとり親世帯が対象です。

児童の人数月額
1人18,800円
2人23,600円
3人目以降(1人につき加算)2,900円

ここでいう児童とは、18歳になった後の最初の3月31日までの方を指します。

児童養育加算

児童1人につき10,190円です。全国一律で、地域による差はありません。

特例加算

世帯員1人あたり1,500円が生活扶助に上乗せされます。住宅扶助は対象外です。

教育扶助

区分基準額
小学生3,400円
中学生5,300円
高校生(高等学校等就学費)7,300円

このほか、教材費・クラブ活動費・高校の入学金などは実費が計上されます。

障害者加算と母子加算は、同じ方が両方の要件に当てはまる場合に限り、いずれか高いほうの額が算定されます(同額のときはどちらか一方)。世帯のなかの別々の方がそれぞれ該当する場合は、両方とも算定されます。ひとり親ご本人に障害がある場合が前者、お子さんに障害がある場合が後者にあたります。ご自身のケースがどちらにあたるかは、福祉事務所にご確認ください。

このほか、在宅で療養している方への在宅患者加算、妊娠中・出産後の方への妊産婦加算、介護施設に入所している方への加算などがあります。これらは該当する方が限られるため本記事では金額を掲載していませんが、状況が変われば対象になることがあります。加算は自動的につくものではなく、状況を福祉事務所が把握してはじめて適用されます。体調や家族構成に変化があったときは、その都度ケースワーカーに伝えてください。

なお、かつて存在した老齢加算は2006年度に廃止されており、現在はありません。「70歳以上には老齢加算がつく」と書いている情報は古いものです。


冬季加算(北区はⅥ区)

冬の暖房費などを想定して、11月から3月までの期間に上乗せされるのが冬季加算です。この加算は級地ではなく、Ⅰ区からⅥ区までの地区区分で額が決まります。

東京都はⅥ区に該当し、これは全国で最も温暖な区分です。北海道のⅠ区と比べると額は大きく下がります。

冬季加算は11月から3月までの5か月間、毎月の保護費に上乗せされる形で支給されます。まとめて一度に支給されるものではありません。この期間は毎月の振込額が増えるため、明細を見て「なぜ増えたのか」と戸惑わないようにしておくとよいでしょう。4月になると上乗せ分がなくなり、支給額は元に戻ります。

金額は世帯人数によって変わります。本記事では具体的な額の掲載を控えています。令和8年4月時点のⅥ区の額について、厚生労働省の告示本文で確認が取れていないためです。実際の金額は保護決定通知書または毎月の支給明細に記載されますので、そちらでご確認ください。


保護費の支給日と受け取り方法

北区の保護費の支給日について、北区は公式サイトで公表していません(2026年8月時点で確認)。

インターネット上には「北区の支給日は毎月○日」と具体的な日付を掲載しているサイトがありますが、支給日は自治体ごとに異なり、変更されることもあります。出典の示されていない日付を前提に生活費の計画を立てるのは避けてください。

生活費のやりくりを考えるうえで支給日は重要な情報です。だからこそ、推測ではなく確定した情報を押さえておく必要があります。確実な確認方法は次の2つです。

  • 保護開始が決定した際に交付される決定通知書の記載を確認する
  • 担当の保護係に電話で問い合わせる(代表 03-3908-1144)

受け取り方法は口座振込か窓口での受け取りのいずれかで、どちらになるかも決定時に案内されます。金融機関の口座を持っていない場合でも受給はできますので、その旨を相談の際に伝えてください。

毎月の支給の際には、扶助ごとの内訳が記載された明細が交付されます。生活扶助がいくら、住宅扶助がいくら、加算がいくらという形で分かれているため、自分の世帯にどの扶助と加算が適用されているかは明細で確認できます。金額が前月と変わっていたり、想定していた加算が入っていなかったりした場合は、その場で担当のケースワーカーに理由を尋ねてください。計算の誤りが見つかることもあります。

初回の支給は、決定通知を受け取ってから数日のうちに行われるのが一般的です。保護費は決定日ではなく申請日にさかのぼって計算されるため、審査に時間がかかった分が失われることはありません。


最高裁判決にともなう追加給付

過去の生活扶助基準の引き下げをめぐる訴訟の最高裁判決を受けて、国と自治体は対象となる方への追加給付を進めています。北区も公式サイトで案内を出しています。

この追加給付は、平成25年から27年にかけて段階的に行われた生活扶助基準の引き下げが違法だったと判断されたことにともなうものです。当時保護を受けていた方が対象になります。現在は保護を受けていない方でも、当時受給していれば対象になり得ます。

対象になるかどうか、金額がいくらになるかは、いつからいつまで保護を受けていたかによって個別に判断されます。該当する可能性がある方には自治体から案内が届く仕組みですが、引っ越しなどで連絡先が変わっている場合は届かないことがあります。心当たりのある方は生活福祉課に問い合わせてください。

収入がある場合の計算方法

生活保護は、最低生活費に足りない分を補う制度です。したがって支給額は次のようになります。

支給される保護費 = 最低生活費 - 世帯の収入

収入には、給与や賞与だけでなく、年金・各種手当・仕送り・保険金なども含まれます。すべて申告が必要です。

ただし、働いて得た収入がそのまま全額差し引かれるわけではありません。勤労控除という仕組みがあり、働くために必要な経費と、就労意欲を損なわないための一定額が収入から差し引かれたうえで認定されます。つまり、働いた分だけ手元に残るお金は増える設計になっています。

たとえばモデル1の単身30代の方(最低生活費130,120円)がパートで月8万円を得た場合、8万円がまるごと差し引かれるのではなく、勤労控除を差し引いた後の額が収入として認定され、その差額が保護費として支給されます。結果として、収入がゼロのときより世帯全体で使えるお金は多くなります。

一方で、収入として認定されないものもあります。出産や入学のお祝い金のうち社会通念上妥当な額、災害の見舞金、障害のある方に自治体が支給する手当の一定額などがこれにあたります。すべての入金が機械的に差し引かれるわけではないため、判断に迷うものがあれば申告したうえでケースワーカーに確認するのが確実です。

収入の申告漏れは、後から返還を求められる原因になります。金額の大小にかかわらず、収入があったときは必ずケースワーカーに申告してください。申告しても保護が打ち切られるわけではありません。


よくある質問

Q
北区の生活保護は月にいくらもらえますか?
A

世帯の人数・年齢・家賃・収入によって変わります。北区(1級地-1)で家賃が上限額いっぱいの場合、単身30代でおよそ13万円、3人世帯でおよそ24万円が最低生活費の目安です。ここから世帯の収入を差し引いた額が実際に支給されます。

Q
北区の家賃の上限はいくらですか?
A

単身世帯で53,700円、2人世帯で64,000円、3〜5人世帯で69,800円です。北区は東京23区と同じ1級地-1の水準が適用されます。部屋の床面積が15㎡以下の場合は段階的に減額されます。

Q
障害者加算と母子加算は両方もらえますか?
A

どなたが該当するかによります。世帯のなかの別々の方がそれぞれ該当する場合(お子さんに障害があり、親御さんがひとり親である場合など)は両方とも算定されます。同じ方が両方の要件に当てはまる場合(ひとり親ご本人に障害がある場合など)は、いずれか高いほうの額が算定されます。詳しくは福祉事務所にご確認ください。

Q
保護費の支給日はいつですか?
A

北区は公式サイトで支給日を公表していません。保護開始の決定通知書に記載されるほか、担当の保護係に電話で確認できます。他のサイトに掲載されている日付は出典が確認できないため、そのまま信じないでください。

Q
働いて収入があると保護費は減りますか?
A

最低生活費から収入を差し引いた額が支給されるため、支給額そのものは減ります。ただし勤労控除があるため、収入の全額が差し引かれるわけではありません。働いた分だけ世帯で使えるお金は増える仕組みになっています。

Q
70歳以上だと老齢加算がつきますか?
A

老齢加算は2006年度に廃止されており、現在は存在しません。ただし75歳以上になると第1類の基準額そのものが変わるため、支給額は年齢によって変動します。


まとめ

東京都北区の生活保護受給金額について整理します。北区は1級地-1で、住宅扶助の上限は単身53,700円、3〜5人世帯で69,800円です。生活扶助は第1類・第2類・特例加算・経過的加算の合計で計算され、単身30代でおよそ76,000円、3人世帯でおよそ155,000円が目安になります。

障害者加算と母子加算は、同じ方が両方の要件に当てはまる場合に限り、いずれか高いほうの額が算定されます(同額のときはどちらか一方)。世帯のなかの別々の方がそれぞれ該当する場合は、両方とも算定されます。ひとり親ご本人に障害がある場合が前者、お子さんに障害がある場合が後者にあたります。ご自身のケースがどちらにあたるかは、福祉事務所にご確認ください。

金額を自分の世帯で確認したい場合は、世帯構成・年齢・家賃を入力すると総額の目安が出るシミュレーターをご用意しています。ただし加算の併給制限のように、ツールでは表現しきれない条件もあります。最終的な金額は必ず福祉事務所の決定通知書で確認してください。この記事の数値はあくまで制度上の目安です。

受給が決まったあと、次に直面するのが住まいの問題です。住宅扶助の上限内で暮らせる物件を見つけられるかどうかは、生活の安定に直結します。福祉ナビ1.0では、生活保護を受けている方の受け入れに理解のある物件探しをお手伝いしています。家賃の上限や引越しでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。


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