「生活に困っている。でも、市役所のどの窓口に行けばいいのか分からない」——藤沢市で最初につまずくのが、この点です。
藤沢市の福祉事務所は、市役所本庁舎2階の「生活援護課」です。市内に行政区がないため、どの地区にお住まいでも窓口は同じ場所になります。ただし、藤沢市の場合、同じ本庁舎2階にはもう一つ別の相談窓口があります。生活保護に至る前の段階を受け止める「バックアップふじさわ」です。この2つの違いを知らないまま市役所に向かうと、遠回りになることがあります。
この記事では、藤沢市の福祉事務所の場所と連絡先、市内で窓口が1か所に集約されている理由、生活保護の手前で使える相談窓口、13地区に広がる地域福祉の仕組み、相談当日に持っていくもの、そして住まいの相談のしかたを整理します。
藤沢市の福祉事務所は市役所本庁舎2階の生活援護課
藤沢市で生活保護の相談・申請を受け付けているのは、福祉部 生活援護課です。市役所本庁舎の2階にあり、相談から申請、受給が始まったあとの手続きまで、この課が一貫して担当します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口名称 | 藤沢市福祉事務所(福祉部 生活援護課) |
| 相談受付場所 | 藤沢市役所 本庁舎2階 |
| 所在地 | 〒251-8601 神奈川県藤沢市朝日町1番地の1 |
| 直通電話 | 0466-50-3572 |
| 代表電話 | 0466-25-1111(内線3261) |
| ファクス | 0466-50-8414 |
| 受付時間 | 平日 午前8時30分〜午後5時(正午〜午後1時を除く) |
| 休業日 | 土曜・日曜・祝日・年末年始 |
最寄りは藤沢駅です。JR東海道線・小田急江ノ島線・江ノ島電鉄の3路線が乗り入れており、市役所は駅の北側にあります。
見落とされやすいのが受付時間です。藤沢市の案内では、受付時間から正午〜午後1時が明確に除かれています。午前中に仕事を抜けて昼どきに市役所へ向かうと、窓口が動いていない時間帯に当たってしまう可能性があります。午前は8時30分から正午まで、午後は1時から5時まで、と分けて考えておくと確実です。
藤沢市は「生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものです。ためらわずにご相談ください」と公式サイトで明言しています。相談に行くこと自体をためらう必要はありません。
藤沢市は相談窓口が1か所に集約されている | 他市との違い
政令指定都市や東京23区では、生活保護の窓口が地域ごとに分かれているのが一般的です。横浜市は18の区それぞれに区福祉保健センターがあり、世田谷区は5つの総合支所に窓口が置かれています。八王子市のように、相談の入口と担当部署が段階的に分かれている市もあります。
藤沢市には行政区がありません。そのため、市内のどこにお住まいでも、生活保護の相談先は本庁舎2階の生活援護課ひとつです。辻堂に住んでいても、湘南台に住んでいても、片瀬に住んでいても変わりません。「自分の地区の窓口はどこか」を調べる必要がないのは、利用する側にとっての分かりやすさです。
一方で、窓口が1か所ということは、市内全域からの相談が同じフロアに集まるということでもあります。時間に余裕を持って向かう、可能であれば午前の早い時間帯や週の半ばを選ぶ、といった工夫はしておいて損がありません。
生活援護課の前に相談できる窓口「バックアップふじさわ」
藤沢市の特徴は、生活保護の窓口と同じ本庁舎2階に、もう一つ別の相談窓口があることです。地域福祉推進課に置かれた地域生活支援窓口「バックアップふじさわ」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口名称 | 地域生活支援窓口「バックアップふじさわ」 |
| 設置場所 | 藤沢市役所 本庁舎2階(福祉部 地域福祉推進課) |
| 直通電話 | 0466-50-3533 |
| ファクス | 0466-50-8415 |
| 受付時間 | 平日 午前8時30分〜午後5時 |
ここは、生活保護に至る前の段階で生活の困りごとを受け止める窓口です。国の生活困窮者自立支援制度にもとづくもので、藤沢市はさらに、相談機能の一部を藤沢市社会福祉協議会に委託し「バックアップふじさわ社協」も設置しています。市の直営窓口と社会福祉協議会の窓口という二層構造になっているのが藤沢市のかたちです。
支援の進み方は、①相談支援員が生活の状況を聞いて課題を整理する、②本人と相談支援員が一緒に支援プランを作る、③プランに沿って関係機関と連携しながら支援する、④定期的にプランを見直す、という4段階です。
バックアップふじさわで扱っている支援
このうち就労準備支援事業と子どもの学習・生活支援事業は、生活保護を受給している方も対象になります。利用したい場合は担当のケースワーカーに相談してください。生活保護が始まったあとも、これらの支援から切り離されるわけではありません。
どちらの窓口に行くべきか迷ったときは、深く考え込まずに市役所2階へ向かって構いません。2つの課は同じフロアにあり、相談内容によって適切な側へつないでもらえます。
13地区に広がる藤沢市の地域福祉ネットワーク
藤沢市は市域を13の地区に分けて地域福祉を組み立てています。市の資料によれば、藤沢市社会福祉協議会は13地区に1人ずつコミュニティソーシャルワーカーと呼ばれる相談員を配置しています。制度の狭間に落ちてしまいそうな相談を受け止め、関係機関や地域の人につなぐ役割を担う人たちです。
市役所の窓口まで行くのが難しい、あるいは「生活保護を申請するほどではないが誰かに聞いてほしい」という段階では、こうした地区の相談員が最初の接点になることがあります。年齢や障がいの有無を問わず、子どもから高齢者まで幅広く相談を受けている点が特徴です。
誰でも立ち寄れる「地域の縁側」
藤沢市には「地域の縁側」という独自の事業もあります。高齢者、障がいのある方、子ども、青少年など、誰もが気軽に立ち寄れる居場所を市内各所に広げていく取り組みで、開始から10年を数えます。対象を限定しない「基本型」と、高齢者の居場所や子育てサロンなど対象を絞った「特定型」の2種類があります。
生活保護を受けている方にとって、こうした場所は「支援を受ける場」であると同時に、地域とのつながりを保つ場にもなります。藤沢市はこれらを「藤沢型地域包括ケアシステム」として束ね、行政の窓口と地域の活動を一体で動かそうとしています。福祉事務所は、その全体像のなかの一つの入口だと捉えておくと、使える資源の見え方が変わってきます。
生活援護課の窓口でできること
生活援護課が扱うのは、生活保護の相談と申請だけではありません。受給が始まったあとの各種手続きも同じ課が窓口になります。
| 場面 | 生活援護課で扱う内容 |
|---|---|
| 受給前 | 生活状況の相談、制度の説明、他に使える制度の案内、申請の受付 |
| 申請後 | 訪問による生活状況の確認、収入・資産の調査、就労が難しい場合の医療機関への確認 |
| 受給中 | 収入の申告、世帯の変更、転居の相談、医療や介護に関する手続き、各種扶助の申請 |
福祉事務所では扱えないこと
逆に、藤沢市が公式サイトで「できない」と明示している事柄もあります。ここを誤解していると、いざというときに対応が遅れます。
特に前者は重要です。家賃の支払いが苦しくなった段階で早めに担当者へ相談しておけば選べる手段がありますが、トラブルになってから福祉事務所に仲裁を求めることはできません。
相談当日に持っていくものと、決定・支給までにかかる期間
藤沢市が申請時に必要としている書類は次のとおりです。
藤沢市は「申請時にすべての書類等が揃っている必要はございません」と明記しています。通帳が見当たらない、給与明細を捨ててしまった、といった理由で相談を先延ばしにする必要はありません。手元にあるものを持って、まず窓口へ向かってください。
申請したあとの期間の目安も、市が示しています。申請後おおむね2週間以内に開始するかどうかが決定され、決定してから実際に保護費が支給されるまでにさらに約1週間かかります。相談から現金が手元に届くまでには、合わせて3週間前後を見ておくことになります。手元の生活費が尽きるまで待ってから相談すると、この期間を乗り切れなくなります。
申請の要件や審査で見られる項目など、手続き全体の流れは別の記事で詳しく解説しています。
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担当ケースワーカーとの関わり方
生活保護が始まると、世帯ごとに担当のケースワーカーが決まります。生活援護課の職員で、定期的な訪問や面談を通じて生活の状況を確認し、必要な支援につなぐ役割を担います。
ケースワーカーは「監視する人」ではなく「窓口をひらく人」だと考えたほうが、実際の関係は組み立てやすくなります。前に触れたとおり、藤沢市では就労準備支援事業と子どもの学習・生活支援事業を受給中でも利用できますが、その入口は担当ケースワーカーへの相談です。地域の相談員や地域の縁側につないでもらう場合も同じです。
収入があったとき、引っ越しを考えたとき、体調が変わったとき。報告しにくいと感じる事柄ほど、早く伝えたほうが結果的に選択肢が残ります。
生活援護課が出している資料
藤沢市の生活援護課は、利用者向けの資料を継続的に発行しています。窓口で聞き逃したことを後から確認できるので、目を通しておくと役に立ちます。
| 資料 | 内容 |
|---|---|
| 生活保護のしおり | 制度の仕組み、受給中の権利と義務などをまとめた冊子。市公式サイトでPDFが公開されています |
| しおかぜ | 生活援護課が年2回発行している広報紙。直近は第73号です |
| 追加給付の案内 | 平成25年の生活扶助基準の改定に関する最高裁判決を踏まえた生活保護費等の追加給付について、専用の案内ページが設けられています |
3つ目は特に見落とされがちです。過去に生活保護を受給していた期間がある方も対象になり得る内容のため、心当たりがある場合は生活援護課に問い合わせてください。
住まいのことを福祉事務所に相談するとき
住まいの相談は、福祉事務所とのやり取りのなかでも特に多い場面です。前提として、藤沢市の住宅扶助の上限額を押さえておきましょう。
藤沢市は級地区分では1級地-1にあたりますが、神奈川県の住宅扶助は級地によって額が変わらず、単身世帯の上限は41,000円です。神奈川県内で個別に別の額が定められているのは横浜市・川崎市・横須賀市だけで、藤沢市は県の一般基準が適用されます。世帯人数が増えれば上限額も上がります。
家賃の代理納付
藤沢市は公式サイトで、福祉事務所が家賃や共益費を受給者に代わって家主や管理業者に支払う「代理納付制度」があることを案内しています。家賃を自分で管理することに不安がある場合は、担当ケースワーカーに相談してください。貸主の側にとっても家賃回収の確実性が高まるため、入居の交渉材料になることがあります。
福祉事務所は物件を紹介する機関ではない
ここが実務上いちばん大きな壁になります。福祉事務所は住宅扶助の範囲や転居の必要性を判断しますが、個別の物件を探して紹介してくれる機関ではありません。上限額に収まる物件を自分で見つけ、生活保護受給中であることを伝えたうえで審査を通す必要があります。
この段階でつまずく方は少なくありません。藤沢市内で物件をお探しの場合は、生活保護受給者の入居に慣れた不動産会社に相談するほうが早く進みます。
よくある質問
- Q藤沢市の福祉事務所はどこにありますか?
- A
藤沢市役所 本庁舎2階の福祉部 生活援護課です。所在地は藤沢市朝日町1番地の1、直通電話は0466-50-3572、受付は平日の午前8時30分から午後5時まで(正午から午後1時を除く)です。藤沢市には行政区がないため、市内どこにお住まいでも窓口は同じです。
- Qお昼の時間帯でも相談できますか?
- A
生活援護課の受付時間は、正午から午後1時までが除かれています。午前は8時30分から正午まで、午後は1時から5時までと考えてください。遠方から向かう場合は、この時間帯を避けて予定を立てると確実です。
- Q相談に予約は必要ですか?
- A
藤沢市の案内に、予約が必要という記載はありません。ただし相談は一定の時間がかかるため、直通電話(0466-50-3572)に事前に一報を入れておくと、待ち時間や当日の流れの見通しが立てやすくなります。
- Q生活保護を受けていなくても相談できますか?
- A
できます。藤沢市には、生活保護に至る前の段階を受け止める窓口として「バックアップふじさわ」(本庁舎2階 地域福祉推進課・0466-50-3533)があります。家賃の支払いが不安、仕事が続かない、家計が回らないといった段階から相談できます。
- Q藤沢市の住宅扶助の上限額はいくらですか?
- A
単身世帯で41,000円です。神奈川県の住宅扶助は級地によって額が変わらず、藤沢市には個別の基準がないため県の一般基準が適用されます。世帯人数別の上限額は住宅扶助のページで確認できます。
- Q家賃を滞納したら福祉事務所が大家との間に入ってくれますか?
- A
藤沢市は、賃貸借契約が貸主と借主の間の契約であることから、福祉事務所が家賃滞納や住民同士のトラブルに介入することはできないと明示しています。滞納が起きる前に担当ケースワーカーへ相談し、代理納付制度の利用などを検討してください。
まとめ
藤沢市の福祉事務所は、市役所本庁舎2階の生活援護課です。市内に行政区がないため、どの地区にお住まいでも窓口は同じ場所になります。受付は平日の午前8時30分から午後5時まで、正午から午後1時は除かれます。
藤沢市の特徴は、その手前に厚い受け皿があることです。同じ2階の「バックアップふじさわ」、13地区に配置された相談員、市内各所の「地域の縁側」。生活保護に至る前でも、受給が始まったあとでも、使える入口は一つではありません。
そして、住まいの部分だけは福祉事務所の外側に残ります。上限額の判断や代理納付の手続きは福祉事務所が担いますが、物件そのものを探すのは自分の役割です。ここで行き詰まったときは、生活保護受給者の入居に慣れた不動産会社に相談してください。
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