川崎市で生活保護を申請するには、お住まいの区の区役所「保護課」(川崎区は保護第1〜第4課、高津区・多摩区は保護第1課・第2課)が窓口です。受付は平日8時30分〜12時、13時〜17時(昼休み中は受付停止)で、申請から決定までは原則14日以内(調査に時間がかかる場合は最長30日)。生活保護の申請は生活保護法第7条で保障された国民の権利であり、住所がなくても現在地の区役所で申請できます。
生活保護の申請は「国民の権利」です
生活保護の申請は、生活保護法第7条に基づく国民の権利です。福祉事務所には申請を受理する義務があり、「申請を断る」「追い返す」といういわゆる「水際作戦」は違法です。日本国憲法第25条は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を国民に保障しており、川崎市公式サイトでも「生活保護に対する差別やその他の差別は許されません」と明記されています。
川崎市では、生活保護の申請窓口に加えて「川崎市生活自立・仕事相談センター(通称:だいJOBセンター)」という総合相談窓口を設置しており、失業・家賃滞納・借金・家計管理など生活全般の悩みを一緒に整理できる体制が整っています。生活保護の申請と、それ以外の制度(住居確保給付金・生活困窮者自立支援制度など)のどちらが適切かわからない場合でも、まずは相談から始められる設計になっています。
川崎市で生活保護を申請する窓口|7区の保護課
川崎市は政令指定都市として市独自で生活保護行政を運営しており、市内7区それぞれの区役所に「保護課」が設置されています。横浜市の「生活支援課」、さいたま市の「生活福祉課」などと名称が異なる点にご注意ください。
川崎市7区 保護課の所在地・連絡先
川崎市内7区の区役所・保護課の所在は以下のとおりです。川崎区のみ管轄世帯数の多さから保護課が4課体制(第1〜第4課)、高津区と多摩区は2課体制となっている点が川崎市の特徴です。全区の詳細・受付窓口は川崎市公式サイト「生活保護の相談窓口について」でご確認ください。
| 区 | 区役所所在地 | 保護課直通電話 |
|---|---|---|
| 川崎区 | 〒210-8570 川崎市川崎区東田町8番地(パレール三井ビル) | 044-201-3252 / 044-201-3305 |
| 幸区 | 〒212-8570 川崎市幸区戸手本町1-11-1 | 044-556-6651 |
| 中原区 | 〒211-8570 川崎市中原区小杉町3-245 | 044-744-3295 |
| 高津区 | 〒213-8570 川崎市高津区下作延2-8-1 | 044-861-3232 |
| 宮前区 | 〒216-8570 川崎市宮前区宮前平2-20-5 | 044-856-3232 |
| 多摩区 | 〒214-8570 川崎市多摩区登戸1775-1 | 044-935-3252 |
| 麻生区 | 〒215-8570 川崎市麻生区万福寺1-5-1 | 044-965-5144 |
住所がない・川崎駅周辺やネットカフェで過ごしている方へ
川崎市に住民票がない方、住所不定の方でも生活保護の申請は可能です。これは「現在地主義」と呼ばれる原則で、今いる場所を管轄する区役所の保護課で申請できます。川崎駅東口周辺(繁華街)やネットカフェ・カプセルホテル等で困窮されている場合は、川崎区役所保護課(川崎区東田町8番地/044-201-3252)が最寄りの申請窓口になります。
川崎市での申請の流れ|受給開始までのステップ
川崎市の保護課に相談してから保護費の支給が始まるまで、標準的な流れは以下のとおりです。
申請から受給開始までの流れ(目安:約2〜4週間)
- 事前相談(お住まいの区の保護課、または「だいJOBセンター」を訪問)
- 申請書の提出(区役所の保護課窓口で記入・提出)
- 資産・収入の調査(ケースワーカーの家庭訪問を含む)
- 扶養照会(一定要件下で親族への確認/全件ではない)
- 保護の決定・通知(申請から原則14日以内、最長30日)
- 初回保護費の支給(申請日まで遡って支給)
川崎市の支給日は「一覧表で個別交付」されます
横浜市が「毎月4日」、多くの自治体が「毎月1〜5日」と支給日を公表している一方、川崎市は毎年度、生活保護受給者に「1年度分の支給日一覧表」を個別に交付する運用を採用しています。このため支給日は市公式サイト等では公表されておらず、受給者ごとに配布される一覧表または担当ケースワーカーへの確認が必要です。支給日が土日祝日にあたる場合は前営業日に振り込まれます。
初回支給時は、申請日から受給決定日までの分が日割り計算で遡って支給されるため、申請が遅れることによる経済的不利益はありません。なお、令和6年2月から、全国銀行協会に加盟しているすべての金融機関・支店で生活保護費が振込可能になりました。
申請に必要な書類
申請当日にすべての書類が揃っていなくても申請は可能です。後日提出が認められる書類も多いため、「書類が不足しているから申請できない」と諦める必要はありません。
| 書類名 | 入手先 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 生活保護申請書 | 区の保護課窓口 | 必須 |
| 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等) | — | 必須 |
| 収入申告書 | 区の保護課窓口 | 必須 |
| 資産申告書 | 区の保護課窓口 | 必須 |
| 同意書(関係機関への照会) | 区の保護課窓口 | 必須 |
| 通帳のコピー(全金融機関) | — | 必須 |
| 家賃の契約書・領収書 | — | 賃貸の場合必須 |
| 給与明細・年金通知書 | — | 収入がある場合 |
| 医師の診断書 | 病院 | 病気・障がいがある場合 |
扶養照会の最新運用|必ず全親族に連絡が行くわけではありません
扶養照会とは、申請者の親族に「援助できるか」を確認する手続きです。2021年の厚生労働省通知により、以下のケースでは扶養照会を行わない運用が広がっています。
川崎市独自|「だいJOBセンター」の総合相談を活用する
川崎市には、生活保護の相談・申請とは別ルートで総合的な生活相談ができる「川崎市生活自立・仕事相談センター(だいJOBセンター)」という窓口があります。失業・家賃滞納・借金・家計管理など、生活全般の悩みを扱う相談機関で、開所時間は平日10時〜18時(土日祝除く)。
高津区・宮前区・多摩区・麻生区では、区役所内で出張相談も実施されています(いずれも予約制)。
| 区 | 出張相談の曜日 |
|---|---|
| 高津区役所 | 火曜日 |
| 宮前区役所 | 木曜日 |
| 多摩区役所 | 水曜日 |
| 麻生区役所 | 月曜日 |
生活保護の申請に踏み切る前に他の制度(住居確保給付金・転居費用補助事業など)で解決できるか迷っている段階なら、まずだいJOBセンターでの相談を検討するのも有力な選択肢です。本記事の末尾の「情報の根拠」欄に川崎市公式ページのリンクを掲載しています。
川崎市で生活保護を申請する方への注意点
1. 昼休み(12時〜13時)は窓口が閉まる
横浜市など近隣自治体の生活支援課が「通しで受付」しているのに対し、川崎市の保護課は12時〜13時は受付停止です。遠方から訪問する方は、午前中の相談は11時半までに入室、午後の相談は13時以降に訪問するのが安全です。電話相談であれば同じ時間帯を避けてください。
2. 申請書を事前に準備する
窓口で「申請書はお渡しできない」と言われた場合でも、インターネットで入手した申請書を持参すれば、それを提出することで申請の意思を明確に示せます。生活保護の申請は口頭でも成立しますが、書面の方が記録に残りやすく確実です。
3. 支援団体の同行を検討する
川崎市内および神奈川県内では、生活困窮者支援を行う団体(神奈川県内の支援団体ネットワーク、法テラス神奈川、つくろい東京ファンド協力団体など)が活動しています。一人での申請に不安がある方は、事前に支援団体に相談し、同行を依頼することで、面接員とのやり取りをスムーズに進めることができます。
4. 面接のやり取りは記録に残す
「申請の意思を伝えたが受理されなかった」という事態を防ぐため、面接時のメモや、必要に応じて録音(事前に許可を得ることが望ましい)で記録を残すことは、自身の権利を守るための正当な手段です。
川崎市の生活保護の現状|受給世帯数と住宅扶助
川崎市の人口は約155万人(令和4年4月時点で153万8,721人)で、神奈川県内では横浜市に次ぐ第2の都市、政令指定都市20市の中では最も小さな市域面積(142.96㎢)に7区が集積しています。市の被保護世帯数は市公式資料(平成25年3月時点)で23,808世帯が確認されており、以後も同水準で推移しています(出典:川崎市公式資料・厚生労働省「被保護者調査」最新値)。神奈川県全体では2024年時点で124,498世帯・151,370人・保護率16.42‰で、世帯類型別では高齢者世帯が51.4%、被保護世帯の84.6%が単身者世帯という県レベルの傾向があります。
川崎市の住宅扶助は単身で53,700円(全国最高水準・東京23区と同額)、特別基準額は69,800円が告示で定められています(いずれも1級地-1)。これは同じ1級地-1の横浜市(52,000円)やさいたま市(45,000円)を上回り、東京都23区の住宅扶助額と並ぶ水準です。
| 項目 | 川崎市の状況 |
|---|---|
| 住宅扶助(単身) | 53,700円(1級地-1・全国最高水準・東京23区と同額) |
| 住宅扶助の特別基準額(単身) | 69,800円(3〜5人世帯の一般基準と同額) |
| 生活保護費の支給日 | 受給者に1年度分の支給日一覧表を個別交付 |
| 行政区数 | 7区(川崎・幸・中原・高津・宮前・多摩・麻生) |
| 冬季加算区分 | Ⅵ区(11〜3月/単身2,630円) |
市内7区の家賃相場に大きな格差がある点に注意
川崎市は東京都と横浜市に挟まれた細長い市域を持ち、東京都との近接性から家賃相場が全国でも高い水準にあります。住宅扶助53,700円は全国最高水準ではあるものの、市内の家賃相場との開きは大きく、川崎区・幸区・中原区・高津区の都心寄りでは対応物件が限られる傾向があります。一方、麻生区・多摩区など市西部の丘陵地帯では相対的に家賃が抑えられており、住宅扶助内で入居可能な物件が見つかりやすい傾向があります。
住宅扶助の詳細額や床面積別の逓減額は、川崎市の住宅扶助ページでご確認ください。
申請が却下された場合の対処法
申請が却下された場合でも、以下の方法で対処できます。
- 審査請求: 神奈川県知事に対する不服申立てが可能(決定を知った日から3か月以内)
- 支援団体への相談: 法テラス(0570-078374)、生活保護支援全国ネットワーク、神奈川県内の支援団体等
- 再申請: 却下理由を解消した上で再度申請が可能
生活保護の却下処分は「正当な理由」が必要です。理由に納得がいかない場合は、審査請求で争うことができます。
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よくある質問
- Q川崎市で生活保護の申請はどこに行けばいいですか?
- A
お住まいの区の区役所「保護課」(川崎区は保護第1〜第4課、高津区・多摩区は保護第1課・第2課)が窓口です。受付は平日8時30分〜12時、13時〜17時(昼休みあり)。住所が定まっていない方は、現在いる場所を管轄する区の保護課で申請できます(現在地主義)。
- Q川崎市の生活保護費の支給日はいつですか?
- A
川崎市は毎年度、受給者に1年度分の支給日一覧表を個別に交付する運用で、特定の日(例:毎月5日)を公表していません。具体的な支給日は、支給決定時に交付される一覧表か、担当ケースワーカーへの確認で把握できます。支給日が土日祝日にあたる場合は前営業日に振り込まれます。
- Q住所がなくても川崎市で生活保護を申請できますか?
- A
はい、申請できます。「現在地主義」と呼ばれる原則により、今いる場所を管轄する区役所の保護課で申請が可能です。川崎駅周辺・ネットカフェ・カプセルホテル・路上等で過ごしている方も対象です。川崎駅周辺であれば川崎区役所保護課(044-201-3252)が最寄りです。
- Q「だいJOBセンター」と区役所の保護課のどちらに行けばいいですか?
- A
生活保護の申請をすでに決めている場合は区役所の保護課へ直接相談してください。一方、「生活保護なのか他の制度なのか迷っている」「借金や家賃滞納も同時に解決したい」という段階なら、まずだいJOBセンター(平日10時〜18時)で総合相談を受けると、ご自身の状況に合った選択肢が整理できます。だいJOBセンターは高津・宮前・多摩・麻生の各区役所で出張相談も実施しています(予約制)。
- Q川崎市は住宅扶助が全国最高水準と聞きましたが、本当ですか?
- A
本当です。川崎市の住宅扶助(単身)は53,700円で、東京23区(53,700円)と同額・全国最高水準です。1級地-1の同じ区分でも、横浜市は52,000円、さいたま市は45,000円と差があるため、川崎市は政令指定都市の中で最も高い住宅扶助が適用される自治体のひとつです。ただし川崎市は家賃相場も高いため、実際に住宅扶助内で入居できる物件探しには工夫が必要です。
- Q申請を窓口で断られてしまった場合はどうすればいいですか?
- A
生活保護の申請は国民の権利であり、福祉事務所には受理する義務があります。申請書を自分で用意して提出する、支援団体の同行を依頼する、面接記録を残すなどの対応が有効です。川崎市公式サイトでも「健康で文化的な最低限度の生活は憲法で保障された国民の権利であり、生活保護に対する差別やその他の差別は許されません」と明記されています。
まとめ
川崎市での生活保護申請のポイントをまとめます。
生活保護を受給しながらの住まい探しには、生活保護受給者の入居に理解のある不動産会社を選ぶことが重要です。川崎市内で住宅扶助の範囲内(53,700円以内)の物件をお探しの方は、みまもり不動産の無料相談をご利用ください。麻生区・多摩区など相対的に家賃が抑えられたエリアから、川崎区・中原区など利便性の高いエリアまで、対応物件をご案内できます。
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最終更新日: 2026年5月11日
情報の根拠:
- 生活保護法(昭和25年法律第144号)第7条
- 日本国憲法第25条
- 川崎市公式サイト「生活保護について」(2026年4月1日更新)
- 川崎市公式サイト「生活保護の相談窓口について」
- 川崎市公式サイト「生活保護費の口座振込が変わりました」(2025年4月1日更新)
- 川崎市生活自立・仕事相談センター(だいJOBセンター)公式案内
- 川崎市「市役所・区役所などの連絡先一覧」(2025年1月6日更新)
- 厚生労働省「被保護者調査」
- 厚生労働省「生活保護法による保護の基準」(冬季加算 Ⅵ区 単身 2,630円)
- 神奈川県「神奈川県の生活保護の概況について」
- 社会・援護局長通知(住宅扶助限度額)
