横須賀市で生活保護を申請する窓口は、横須賀市役所 分館6階の「民生局福祉こども部 生活支援課」1か所です。政令指定都市のように区ごとの窓口には分かれておらず、市内のどこにお住まいでも相談先は同じです。申請は生活保護法第7条に定められた国民の権利であり、書類が揃っていないことを理由に断られることはありません。決定までは原則14日以内(調査に時間を要する場合は最長30日)。さらに横須賀市は日曜日・年末年始・大型連休中にも生活困窮相談を実施し、その場で生活保護の申請も受け付けています。これは関東の主要な政令市には見られない横須賀市独自の運用で、平日に仕事を休めない方にとって実質的な選択肢になります。
この記事でわかること
- 横須賀市で生活保護を受けるための4つの要件(補足性の原理)
- 「働いている」「車がある」「持ち家がある」場合に申請できるのか
- 支給の可否は「収入が最低生活費を下回るか」だけで決まる仕組み
- 申請窓口(生活支援課)の場所・電話・受付時間と、混雑を避ける来庁時間
- 日曜日・年末年始・大型連休中でも申請できる横須賀市独自の相談窓口
- 申請から決定までの5ステップと、初回相談に必要な持ち物
- 扶養照会が省略されるケースと、申請時に伝えるべきこと
- 申請が通らない・受け付けてもらえないときの4段階の対処法
横須賀市で生活保護を受けるための条件
生活保護は、生活保護法第7条により生活に困窮するすべての人に開かれた制度です。国籍・年齢・住民票の有無によって申請そのものを制限されることはありません。横須賀市の生活支援課でも、まず相談を受けたうえで、次に説明する4つの要件を総合的に見て保護の要否が判断されます。
補足性の4要件
生活保護法第4条は補足性の原理を定めています。これは「使えるものを使ったうえで、なお足りない分を補う」という考え方で、次の4項目として整理されます。
この4つはすべてを完璧に満たす必要はありません。「資産がゼロでなければ申請できない」「働いていたら受けられない」といった理解は誤りです。あくまで、活用できるものを活用したうえで最低生活費に届かない差額を補うのが生活保護です。
働きながらでも申請できる
就労している方でも、収入が最低生活費を下回っていれば対象になります。実際に、パート・アルバイト収入を得ながら不足分の支給を受けている世帯は珍しくありません。勤労収入には一定の控除が設けられており、働いた分がそのまま保護費から差し引かれるわけではない仕組みになっています。就労を続けながら段階的に自立を目指せるよう設計された制度です。
車・持ち家がある場合の扱い
自動車は原則として保有が認められませんが、通勤・通院・障害による移動手段として必要と認められる場合は例外があります。横須賀市は丘陵地が多く坂道の多い地形で、路線バスへの依存度が高いエリアもあるため、移動手段の必要性は個別に相談する価値があります。
持ち家についても、住み続けながら受給できるケースがあります。資産価値が著しく高い場合は売却を求められることがありますが、居住用の住宅がそのまま処分対象になるとは限りません。いずれもケースワーカーの個別判断となるため、自己判断で諦めず、まず生活支援課に相談してください。
申請できるのは本人だけではない
生活保護法第7条は、申請できる人をご本人・扶養義務者・その他の同居の親族と定めています。つまり、離れて暮らす親のために子が申請することも、同居しているご家族が代わりに手続きを進めることも可能です。「本人が窓口まで行けないから無理だ」と考える必要はありません。
入院中である、寝たきりである、外出そのものが難しいといった事情がある場合は、まず電話でその状況を伝えてください。来庁が困難な方への対応方法については、横須賀市の福祉事務所一覧で窓口の使い方とあわせて解説しています。
なお、命に関わるほど差し迫った状況では、申請がなくても行政の判断で保護が開始されることがあります(職権保護)。所持金が尽きて動けないという段階でも、連絡さえ取れれば道はあります。
「これがあると受けられない」という誤解
相談をためらう理由の多くは、実際には申請を妨げないものです。よくある5つの誤解を整理します。
| よくある誤解 | 実際の取り扱い |
|---|---|
| 借金があると申請できない | 申請できます。債務の整理は、受給と並行して弁護士等に相談する形で進められます |
| 年金をもらっていると申請できない | 申請できます。年金額が最低生活費に満たなければ、その差額が支給されます |
| 住民票がないと申請できない | 申請できます。今いる場所を管轄する福祉事務所で受け付けられます(現在地主義) |
| 働ける年齢だと申請できない | 年齢による制限はありません。就労の可否は健康状態や就労先の有無を含めて判断されます |
| 一度断られたら二度と申請できない | 何度でも申請できます。状況が変われば結論も変わります |
「自分は対象外だろう」という自己判断が、いちばん多い機会損失です。該当するかどうかを決めるのは窓口であって、ご本人ではありません。迷った段階で相談していただいて問題ありません。
受けられるかどうかは「収入が最低生活費を下回るか」で決まる
生活保護を受けられるかどうかの判定は、意外にはっきりしています。世帯構成・年齢・お住まいの地域から最低生活費を計算し、それと世帯の収入を比べるだけです。
収入が最低生活費を下回っていれば対象になり、その差額が保護費として支給されます。逆に収入が最低生活費を上回っていれば、資産や事情にかかわらず対象外です。
横須賀市は生活保護の級地区分で1級地-2に該当します。横須賀市公式サイトでは、市内の最低生活費の目安として次の2つの世帯モデルが公表されています。
横須賀市が公表している最低生活費の目安
| 世帯モデル | 生活扶助(月額) | 家賃の支給上限 |
|---|---|---|
| 標準3人世帯(夫33歳・妻29歳・子4歳) | 149,940円 | 57,000円まで(実費) |
| 高齢単身世帯(68歳) | 74,350円 | 44,000円まで(実費) |
(出典: 横須賀市公式サイト「生活保護」2025年10月1日更新)
表の生活扶助に、実際の家賃額(上限まで)が加わったものが最低生活費のおおよその水準です。ここに児童養育加算・母子加算・障害者加算などが該当すれば、さらに上乗せされます。世帯ごとの内訳や、加算を含めた月額の合計は横須賀市の生活保護費はいくらで詳しく解説しています。
なお、家賃の上限額(住宅扶助)は世帯人数と物件の床面積によって変わります。横須賀市は中核市として国から個別に基準額が定められており、単身世帯は44,000円です。詳細は横須賀市の家賃上限(住宅扶助)をご覧ください。
横須賀市の申請窓口と受付時間
横須賀市で生活保護の相談・申請を受け付けているのは、横須賀市役所 分館6階の生活支援課です。横浜市(18区)や川崎市(7区)のような政令指定都市は区ごとに窓口が分かれていますが、横須賀市は中核市のため区を設けておらず、市内全域を1か所で担当しています。追浜にお住まいでも、久里浜にお住まいでも、相談先は同じです。
新規の相談は、まず面接相談担当(046-822-8519)にお電話ください。生活支援課は内部が「保護1担当」から「保護7担当」までの7つの班に分かれており、受給が決まったあとは、お住まいの地区に応じたいずれかの班が担当になります。各班の直通番号を含む窓口情報の詳細は、横須賀市の福祉事務所一覧にまとめています。
平日に行けない方へ | 日曜・年末年始・大型連休の相談窓口
横須賀市の大きな特徴が、閉庁日にも生活困窮相談の窓口を開いていることです。しかもこれは案内だけの窓口ではなく、横須賀市公式サイトは「日曜日の生活困窮相談でも生活保護の相談・申請を受け付けています」と明記しています。
いずれも実施日は時期によって変わるため、訪問前に横須賀市公式サイトの該当ページか、生活支援課への電話で確認してください。年末年始分は例年12月上旬ごろに公表されます。
「相談」と「申請」は別のもの | 前もって整理しておくこと
窓口へ行くうえで、ひとつだけ押さえておいていただきたいことがあります。「相談した」ことと「申請した」ことは、制度上まったく別の扱いだという点です。
相談だけでは保護は始まらない
生活状況を説明して助言を受けた段階は「相談」です。保護の手続きが動き出すのは、申請書を提出した時点から。ここが分かれ目になります。
保護の開始日は申請日にさかのぼって認定されます。つまり、申請日が1日でも早ければ、その分だけ支給の対象期間も早く始まります。「もう少し様子を見てから」と先送りした期間は、あとから取り戻せません。
相談の結果、その日は申請しないという判断もありえます。ただしそれはご自身で選んだ場合であるべきで、「申請という選択肢が示されないまま帰る」ことのないよう、意思がある場合はその場で明確に伝えてください。
窓口で聞かれる6項目を先に整理しておく
初回の面接では、暮らしの状況をひととおり尋ねられます。あらかじめ頭の中で整理しておくと、話がまとまりやすく、待ち時間も短くなります。正確な数字である必要はありません。おおよそで構いません。
- 世帯の構成: 一緒に暮らしている方の人数・年齢・続柄
- 収入と仕事の状況: 現在の月収、雇用の形態、退職や減収の時期
- 住まいの状況: 家賃(共益費と分けて)、滞納の有無、契約の名義
- 手元の資産: 預貯金の残高、保険、自動車、不動産の有無
- 健康の状況: 通院の有無、障害者手帳、働くことへの支障
- 親族との関係: 連絡が取れるか、連絡してほしくない事情があるか
6番目は特に重要です。連絡してほしくない事情は、こちらから伝えないと考慮されません。扶養照会の扱いについては後述します。
横須賀市の生活支援課は市内で1か所のため、久里浜・追浜方面からは公共交通で30〜40分ほどかかります。往復の負担を考えると、一度の来庁で申請まで進められるよう準備しておくほうが結果的に楽です。事前に面接相談担当(046-822-8519)へ電話し、状況を伝えたうえで訪問すると、当日の流れがスムーズになります。
申請から決定までの5ステップ
相談から保護の決定までは原則14日以内です。資産の調査などに時間を要する場合でも最長30日以内に結論が出ます。所持金が尽きかけているなど緊急性が高い場合は、決定を待たずに対応が取られることもあります。
- STEP1相談(来庁または電話)
生活支援課の面接相談担当に、現在の生活状況を説明します。ご本人が難しい場合は親族の方でも構いません。初回は持ち物不要です。
- STEP2申請書の提出
生活保護申請書・収入申告書・資産申告書などに記入して提出します。この提出をもって正式な申請となります。
- STEP3資産・収入の調査
ケースワーカーによる家庭訪問、金融機関への預貯金の照会、必要に応じた親族への扶養照会などが行われます。
- STEP4保護の決定
原則14日以内(最長30日以内)に、保護の要否と支給額が決定され、書面で通知されます。
- STEP5初回の保護費の支給
保護の開始日は申請日にさかのぼって認定され、初回分が支給されます。以降の支給日や受け取り方は、担当のケースワーカーから案内されます。
申請に必要な書類
横須賀市公式サイトが案内しているとおり、初回の相談だけであれば持ち物は必要ありません。ただし、その場で申請まで進む可能性もあるため、手元にあるものを持参すると手続きが早く進みます。
| 書類 | 用途 | 備考 |
|---|---|---|
| 本人確認書類 | 本人確認 | マイナンバーカード・運転免許証など |
| 通帳 | 預貯金と入出金の確認 | 取引のある金融機関の分をできる範囲で |
| 健康保険証 | 加入状況の確認 | 国保・社保・後期高齢者医療など |
| 年金手帳・年金証書 | 年金の受給状況 | 受給中の方のみ |
| 賃貸契約書・家賃の領収書 | 家賃額の確認 | 持ち家の方は登記関係の書類 |
| 直近の給与明細 | 収入状況 | 直近3か月分が目安 |
| 離職票・雇用保険受給資格者証 | 失業と給付の状況 | 失業中の方のみ |
| 障害者手帳・診断書 | 就労可能性の判断 | お持ちの方のみ |
書類が揃っていないことを理由に申請を断られることはありません。生活保護法第24条により、福祉事務所には申請書を受け取る義務があります。その場で出せない書類は、後日あらためて提出できます。
扶養照会はどこまで行われるか
「家族に知られたくない」という理由で申請をためらう方は少なくありません。生活保護では原則として親族(親・子・兄弟姉妹など)に援助の可否を尋ねる扶養照会が行われますが、近年は厚生労働省の通知により運用が大きく緩和されています。
次のような事情がある場合、扶養照会は省略または簡素化されうるとされています。
重要なのは、これらの事情を申請時に自分から伝えることです。黙っていると通常どおり照会が進むことがあります。言いにくい内容であれば、口頭ではなくメモを渡す形でも構いません。「親族に知らせたくない理由」を具体的に伝えることで、個別に判断されます。
申請が通らない・受け付けてもらえないときの4段階の対処
申請は法律上の権利ですが、窓口で「今日は申請できない」「まず親族に相談を」といった対応を受け、申請にたどり着けないケースが全国的に報告されています。そうした場面に直面したときは、次の4段階で対処できます。
「申請書を渡さない」対応は認められていない
生活保護法第24条は、保護の開始を申請する人が申請書を実施機関に提出することを定めており、福祉事務所の側に申請書の受理を拒む権限はありません。「相談だけで帰す」「申請書を渡さない」といった対応は、法律と厚生労働省の通知の趣旨に反する可能性があります。
不安がある場合は、来庁前に支援団体や弁護士に一報を入れておくと、その場で相談できる相手を確保したまま手続きに臨めます。
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よくある質問
- Q横須賀市で生活保護を受けるには、どんな条件が必要ですか?
- A
世帯の収入が最低生活費を下回っていることが基本の条件です。あわせて、資産・能力・他の制度・親族の扶養を活用したうえでなお不足があること(補足性の4要件)が判断されます。4つをすべて完璧に満たす必要はありません。横須賀市公式サイトによれば、高齢単身世帯(68歳)の生活扶助は月額74,350円、これに家賃実費が44,000円まで加わります。
- Q申請してから決定までどれくらいかかりますか?
- A
原則14日以内です。資産の調査などに時間がかかる場合でも最長30日以内に決定されます。保護の開始日は申請日にさかのぼって認定されるため、決定までの期間が長引いても、その分が支給されないわけではありません。
- Q平日は仕事があって市役所に行けません。申請できますか?
- A
できます。横須賀市は日曜日の生活困窮相談でも生活保護の相談・申請を受け付けていると公式に案内しています。年末年始や大型連休中にも同様の相談窓口が開設されます。実施日は時期によって変わるため、横須賀市公式サイトの該当ページか生活支援課への電話でご確認ください。
- Q申請が通らなかった場合はどうすればいいですか?
- A
却下の決定に納得できない場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に神奈川県知事へ審査請求ができます。その前段として、申請意思を書面で示す・支援団体や弁護士に同行してもらう・法テラス(0570-078374)に相談する、という手順も有効です。
- Q貯金や車があると申請できませんか?
- A
申請自体は可能です。預貯金があっても、それが最低生活費に満たない水準であれば対象になりえます。自動車は原則として保有が認められませんが、通勤・通院・障害による移動手段として必要と認められる場合は例外があります。自己判断で諦めず、事情を添えて相談してください。
- Q家族に知られずに申請することはできますか?
- A
扶養照会は原則として行われますが、DV・虐待・長期の音信不通・関係の著しい悪化などの事情がある場合は、省略または簡素化されうるとされています。大切なのは、その事情を申請時にご自分から伝えることです。口頭で話しにくい場合は、メモを渡す形でも構いません。
- Q初めての相談に持って行くものはありますか?
- A
横須賀市公式サイトは「初回は持ち物は特にありません」と案内しています。ただし、その場で申請まで進むこともあるため、本人確認書類・通帳・家賃のわかる書類などが手元にあれば持参されるとスムーズです。揃っていないことを理由に申請を断られることはありません。
まとめ | 横須賀市の生活保護申請は「窓口1か所・日曜も申請可」が要点
横須賀市で生活保護を申請する際のポイントを整理します。
横須賀市で新たに申請される方は、まず面接相談担当(046-822-8519)にお電話ください。平日に来庁できない方は、日曜日の生活困窮相談も利用できます。あわせて、住宅扶助の範囲内での住まい探しでお困りの場合は、生活保護受給者の入居に理解のある不動産会社をご紹介する無料相談をご利用ください。
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最終更新日: 2026年7月28日
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