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生活保護申請の必要書類 | 共通書類と状況別書類の取得方法

生活保護申請の必要書類 | 共通書類と状況別書類の取得方法 申請・手続き

「生活保護を申請したいけれど、必要な書類が多すぎてどこから準備すればいいかわからない」「マイナンバーカードがないと申請できないのだろうか」と不安に感じていませんか。

結論からお伝えすると、生活保護の申請は書類が揃っていなくても可能です。厚生労働省も公式サイトで「必要な書類が揃っていなくても申請はできます」と明言しています。とはいえ、事前に書類を揃えておけば審査がスムーズに進み、決定までの期間を短縮できるのも事実です。

この記事では、生活保護の申請に必要な書類を「全世帯共通の書類」と「状況別の書類」に分けて整理し、それぞれの取得方法・所要時間・費用を体系的に解説します。あわせて、申請窓口の判定(住所地主義と現在地主義)や、書類不足で却下されないためのポイントもまとめました。

まずは前提となる「申請権」の話から確認していきましょう。


  1. 【前提】書類が揃っていなくても生活保護は申請できる
    1. 申請権は法律で保障されている
    2. それでも書類を用意する意味
  2. 生活保護申請に必要な書類の全体像
    1. 全体マップ
  3. 全世帯共通の必要書類(8項目)
    1. 1. 印鑑(シャチハタ不可)
    2. 2. マイナンバーカード or 通知カード
    3. 3. 本人確認書類
    4. 4. 生活保護申請書
    5. 5. 収入申告書
    6. 6. 資産申告書
    7. 7. 家計収支表(家計簿)
    8. 8. 同意書
  4. 状況別の必要書類
    1. 就労している方(パート・アルバイト含む)
    2. 離職した方(直近1年以内の退職者)
    3. 年金受給者
    4. 児童手当・児童扶養手当等の受給者
    5. 賃貸物件に住んでいる方
    6. 障害のある方
    7. 医療扶助を希望する方
    8. 全員必須: 世帯員全員の通帳
  5. 必要書類の取得方法(取得先・費用・所要時間)
    1. 取得先別の一覧テーブル
    2. 取得の優先順位
    3. まずは受給できるかを診断する
  6. 申請窓口の判定(住所地主義と現在地主義)
    1. 基本ルール: 住所地主義
    2. 例外ルール: 現在地主義(生活保護法第19条)
    3. 2025年4月の住所地特例改定について
    4. 窓口確認のステップ
  7. 申請から決定までの流れと期間
    1. 4ステップの流れ
    2. 決定までの期間
    3. 決定後の初回支給
  8. 書類不足で却下されないための3つのポイント
    1. ポイント1: 書類が不足していても「申請書」を提出する
    2. ポイント2: 申請日以降の親族からの支援に注意
    3. ポイント3: 追加書類は後日提出でOK
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
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【前提】書類が揃っていなくても生活保護は申請できる

生活保護の必要書類を解説する前に、最も重要な前提を確認しておきます。それは、書類が揃っていなくても、住むところがなくても、生活保護は申請できるということです。

厚生労働省の公式見解

  • 「必要な書類が揃っていなくても申請はできます」
  • 「住むところがない人でも申請できます」
  • 「まずは現在いる場所のお近くの福祉事務所へご相談ください」
  • (出典: 厚生労働省「生活保護を申請したい方へ」)

申請権は法律で保障されている

生活保護の申請は、日本国憲法第25条(生存権)と生活保護法によって保障された国民の権利です。福祉事務所は、要保護者(生活に困窮している方)から申請があった場合、原則として申請書を受理する義務があります。

書類が不足していることを理由に「今日は帰ってください」「書類を揃えてから出直してください」と対応されるケースがありますが、これは適切な対応ではありません。実際、厚生労働省の通知でも、書類の不備を理由に申請を拒否することは認められていません。

それでも書類を用意する意味

「書類が揃っていなくても申請できる」ことと、「書類を用意する必要がない」ことは別の話です。申請後の調査で、収入・資産・世帯構成などを確認するための書類は必ず必要になります。事前に用意できるものを揃えておけば、以下のメリットがあります。

  • 調査期間が短縮され、決定通知が早く届く
  • 後日追加提出を求められる回数が減る
  • 収入・資産の申告漏れによるトラブルを防げる
  • 申請者自身の生活状況を客観的に整理できる

本記事の必要書類リストは、あくまで「準備できるものを準備しておく」という位置づけで活用してください。全部揃わなくても、申請そのものは今日からでも可能です。


生活保護申請に必要な書類の全体像

生活保護の申請に必要な書類は、大きく「全世帯共通の書類」「状況別の書類」の2種類に分けられます。全世帯共通の書類は誰でも必ず必要になり、状況別の書類はご自身の生活状況(就労中・年金受給中・障害あり など)に該当する場合のみ用意します。

全体マップ

区分内容必要度
全世帯共通の書類印鑑・マイナンバー・本人確認書類・申請書・収入申告書・資産申告書・家計収支表・同意書(全8項目)全員必須
状況別の書類(就労者)給与明細(直近4か月分)・雇用契約書・源泉徴収票該当時のみ
状況別の書類(離職者)雇用保険受給資格者証(離職票)・傷病手当支給決定通知書該当時のみ
状況別の書類(年金受給者)年金証書・年金振込通知書・基礎年金番号通知書該当時のみ
状況別の書類(手当受給者)児童手当認定通知書・児童扶養手当証書・特別児童扶養手当証書該当時のみ
状況別の書類(賃借人)賃貸借契約書・家賃振込書賃貸住まいの場合
状況別の書類(障害者)障害者手帳・医師の診断書該当時のみ
状況別の書類(医療扶助希望)医師の診断書・傷病名の明示該当時のみ
全世帯員の通帳銀行・信用金庫・ゆうちょ・ネット銀行(残高確認可能な形式)全員必須

以降の章で、各書類の具体的な内容・取得方法・注意点を順に解説していきます。


全世帯共通の必要書類(8項目)

ここでは、どのような世帯構成・生活状況の方でも共通して必要になる8つの書類を解説します。多くは福祉事務所の窓口や市区町村役場で入手できます。

1. 印鑑(シャチハタ不可)

申請書や同意書への押印に使います。シャチハタ(インク浸透印)は不可で、朱肉を使う認印以上が求められます。100円ショップで購入できる三文判でも問題ありません。実印を持っている方は実印を使用しても構いませんが、生活保護の申請に実印である必要はありません。

2. マイナンバーカード or 通知カード

マイナンバー(個人番号)の確認のために提示します。マイナンバーカードを持っている方はそのまま提示すればよく、持っていない方は通知カード(緑色の紙のカード)で代用可能です。どちらもない場合は、住民票の写し(マイナンバー記載あり)を市区町村役場で発行してもらいます(発行手数料 数百円)。

ただし前述のとおり、マイナンバー関連の書類が揃っていないことを理由に申請を拒否されることはありません。準備できない場合はその旨を福祉事務所に伝えて先に申請書を提出してください。

3. 本人確認書類

申請者本人であることを確認するための書類です。以下のいずれかを用意してください。

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード(顔写真付き)
  • パスポート
  • 健康保険証(顔写真がないため、住民票などの補助書類と併用が求められる場合あり)
  • 身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳

4. 生活保護申請書

福祉事務所の窓口で受け取り、その場で記入する書類です。事前に用意する必要はありません。記入項目は氏名・住所・世帯構成・扶養義務者の情報・保護を必要とする理由などです。

記入が難しい場合は、窓口の職員に相談すれば代筆・補助を受けられます。字が書けない・書きたい内容を整理できないという事情でも申請権が失われることはありません。

5. 収入申告書

世帯全員の収入を申告する書類で、これも福祉事務所で受け取ります。給与収入・年金・仕送り・養育費・失業給付・障害年金など、あらゆる名目の収入を漏れなく記載する必要があります。

収入がまったくない場合は「0円」または「収入なし」と記入します。虚偽の申告は不正受給とみなされ、後から返還請求を受けるだけでなく、刑事罰の対象となる場合もあるため、正直に申告することが重要です。

6. 資産申告書

世帯全員が保有する資産を申告する書類です。対象となる資産には以下が含まれます。

  • 現金・預貯金
  • 土地・建物などの不動産
  • 自動車・バイク
  • 生命保険・学資保険(解約返戻金があるもの)
  • 株式・投資信託・国債などの有価証券
  • 貴金属・ブランド品(10万円以上のもの)

資産がある場合も申請自体はできますが、原則として資産を生活費に充ててから保護を申請することが求められます。ただし、住んでいる家や仕事に必要な自動車は一定の条件下で保有が認められる場合があります。

7. 家計収支表(家計簿)

直近数か月の家計状況を申告する書類です。生活費・家賃・光熱費・通信費・交通費など、月々の支出項目と金額を記載します。厳密な家計簿を提出する必要はなく、おおよその金額でも問題ありません。

公共料金の領収書・家賃振込書・クレジットカード明細などがあれば、金額を確認する参考資料として使えます。

8. 同意書

福祉事務所が金融機関・年金機構・課税当局などに対して、収入・資産・扶養状況の照会を行うことに同意する書類です。この同意書に署名しないと、原則として保護の決定に必要な調査ができないため、事実上必須となります。

照会先には、申請時に本人が申告していない金融機関も含まれます。仮に申告していない口座があった場合、この同意書に基づく照会で発覚することが多いため、申告漏れがないよう資産申告書は丁寧に記入することが重要です。


状況別の必要書類

ここでは、ご自身の生活状況に応じて追加で必要になる書類を、7つの状況別に整理します。該当しない項目はスキップして問題ありません。

就労している方(パート・アルバイト含む)

  • 給与明細(直近4か月分): 収入額と勤務日数を確認するため
  • 雇用契約書・労働条件通知書: 雇用形態と労働時間を確認するため
  • 源泉徴収票: 前年の年収を確認するため(前年分)
  • 支払証明書: 給与明細を紛失した場合の代替として勤務先に発行を依頼

離職した方(直近1年以内の退職者)

  • 雇用保険受給資格者証(離職票): 失業給付の受給状況を確認するため
  • 退職証明書: 退職理由と退職日を確認するため(勤務先発行)
  • 傷病手当支給決定通知書: 傷病手当金を受給中/受給していた場合

年金受給者

  • 年金証書: 受給している年金の種類(老齢・障害・遺族)を確認するため
  • 年金振込通知書: 直近の年金支給額を確認するため
  • 年金定期便: 年金加入状況を確認するため
  • 基礎年金番号通知書: 基礎年金番号を確認するため

児童手当・児童扶養手当等の受給者

  • 児童手当認定通知書: 児童手当の受給資格と金額を確認するため
  • 児童扶養手当証書: ひとり親家庭の児童扶養手当を受給している場合
  • 特別児童扶養手当証書: 障害のある児童の特別児童扶養手当を受給している場合

賃貸物件に住んでいる方

  • 賃貸借契約書: 家賃・敷金・礼金・契約期間を確認するため
  • 家賃振込書・領収書: 直近の家賃支払状況を確認するため
  • 共益費・管理費の明細: 家賃以外の住居費を確認するため

賃貸借契約書を紛失している場合は、大家または管理会社に再発行を依頼してください。手数料が発生する場合があります(1,000〜3,000円程度が目安)。

障害のある方

  • 身体障害者手帳: 身体障害の等級を確認するため
  • 精神障害者保健福祉手帳: 精神障害の等級を確認するため
  • 療育手帳: 知的障害の程度を確認するため
  • 医師の診断書: 就労困難な傷病がある場合

手帳を保有している方は、障害者加算の対象となる可能性があります。加算額は障害の程度と等級により異なるため、詳細は福祉事務所に確認してください。

医療扶助を希望する方

  • 医師の診断書: 傷病名と治療内容を確認するため
  • お薬手帳: 継続的に服用している薬を確認するため
  • 健康保険証: 現在の保険加入状況を確認するため
  • 通院履歴: 通院している医療機関の連絡先

診断書の発行費用は自己負担(3,000〜5,000円程度が目安)ですが、生活保護の申請後は医療扶助として費用が支給されるケースもあります。

全員必須: 世帯員全員の通帳

世帯員全員の通帳の提示が求められます。以下の点に注意してください。

  • 銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行などすべての金融機関の通帳を提出
  • ネット銀行は通帳がないため、残高が確認できる画面のスクリーンショットまたは残高証明書を用意
  • 直近1年間の入出金履歴が記帳されている状態が望ましい(未記帳分がある場合は事前に記帳しておく)
  • 解約済みの口座の通帳や、残高0円の口座の通帳も念のため提出する

提出漏れがあった場合でも、後日発覚すれば申告漏れとして扱われ、不正受給を疑われるリスクがあります。申告漏れは意図的でなくても不利益を招くため、思い当たる金融機関はすべて申告してください。


必要書類の取得方法(取得先・費用・所要時間)

必要書類の多くは、複数の窓口で発行されます。ここでは主要な取得先ごとに、どの書類が入手できるか・費用・所要時間を整理します。書類の準備を効率的に進めるための地図として活用してください。

取得先別の一覧テーブル

取得先主な入手書類費用所要時間
福祉事務所申請書・収入申告書・資産申告書・家計収支表・同意書無料その場で受領・記入
市区町村役場マイナンバー付き住民票・戸籍謄本1通200〜450円即日〜数日
ハローワーク雇用保険受給資格者証(離職票の代替)無料即日
年金事務所年金証書再発行・基礎年金番号通知書無料再発行は数週間
金融機関通帳・残高証明書通帳は無料/残高証明は600〜1,000円即日
医療機関医師の診断書・お薬手帳診断書3,000〜5,000円/お薬手帳無料診断書は1〜2週間
大家・不動産管理会社賃貸借契約書再発行1,000〜3,000円即日〜1週間
勤務先(または過去の勤務先)給与明細再発行・源泉徴収票・退職証明書無料の場合が多い1週間程度

取得の優先順位

すべての書類を揃えてから申請すると数週間かかることがあります。「今すぐ手元にあるもの」だけを持って、まず福祉事務所に相談・申請するのが最も早い進め方です。不足書類は申請後の調査期間中に順次揃えれば問題ありません。

特に、賃貸借契約書の再発行や医師の診断書のように取得に日数がかかるものは、申請と並行して手配しましょう。福祉事務所も、実務上「不足書類は後日提出」で対応してくれるケースがほとんどです。

まずは受給できるかを診断する

書類の準備を始める前に、ご自身がそもそも生活保護の受給対象になるかを確認しておくと安心です。世帯人数・年齢・収入・資産などから簡易的に受給可能性を判定できる診断ツールをご用意しています。

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申請窓口の判定(住所地主義と現在地主義)

生活保護の申請窓口は福祉事務所です。ただし、どの福祉事務所に行けばよいかは、居住状況によって判断が分かれます。ここでは基本ルールと例外を整理します。

基本ルール: 住所地主義

通常は住民票のある地域を管轄する福祉事務所で申請します。市にお住まいの方は市役所、区がある地域は区役所、町村部の方は町村役場または都道府県の福祉事務所が窓口となります。

福祉事務所の場所がわからない場合は「市区町村名 福祉事務所」でインターネット検索するか、市区町村役場の代表電話に問い合わせることで確認できます。

例外ルール: 現在地主義(生活保護法第19条)

住民票がない・住民票と実際の居住地が異なる・住所不定である、といった場合は、現在いる場所を管轄する福祉事務所で申請できます。これを「現在地主義」といい、生活保護法第19条で定められた正式なルールです。

生活保護法第19条(要旨)

福祉事務所は、次のいずれかに該当する要保護者に対して保護を決定・実施しなければならない。
① その管轄区域内に居住地を有する要保護者
② 居住地がない、または明らかでない要保護者であって、その管轄区域内に現在地を有するもの

ホームレスの方・ネットカフェを転々としている方・友人宅を転々としている方も、現在いる地域の福祉事務所で申請できます。仮に窓口で「前に住んでいた市に行ってください」「住民票を移してから来てください」と言われた場合、それは適切な対応ではありません。生活保護法第19条を根拠に、その場で申請できる旨を明確に伝えてください。

2025年4月の住所地特例改定について

2025年4月1日から、介護保険施設・有料老人ホームなどへ他市町村から転居した生活保護受給者については、転居前の住所地の自治体が保護費の負担と実施責任を持つルールに変更されました(住所地特例)。これは介護保険制度のルールに合わせた変更で、介護施設等への転居を検討している方が対象です。

新規に生活保護を申請する方(施設転居を伴わない一般的なケース)は、従来通り住所地主義・現在地主義のルールで申請窓口が決まります。

窓口確認のステップ

  1. 現在の居住状況を整理する(住民票と居住地の一致/不一致・住所の有無)
  2. 該当する管轄の福祉事務所をインターネットで検索する
  3. 電話で相談予約を取る(飛び込みでも対応可能な場合が多い)
  4. 予約日時に訪問する(可能であれば支援者に同行を依頼)

申請から決定までの流れと期間

生活保護の申請から決定通知までの標準的な流れと期間を整理します。書類が揃ったからといってすぐに保護費が振り込まれるわけではないため、事前にスケジュール感を把握しておくと安心です。

4ステップの流れ

  1. 事前相談(任意): 福祉事務所の相談窓口で生活状況を説明し、制度の概要と申請に必要な情報を確認します。相談だけでも構いません。
  2. 申請書提出: 生活保護申請書に記入し、揃っている必要書類とあわせて提出します。書類が不足していても提出可能です。
  3. 調査: 福祉事務所のケースワーカーによる家庭訪問、金融機関・年金・課税当局への照会、扶養義務者への扶養照会などが行われます。
  4. 決定通知: 保護開始または却下の通知が書面で届きます。開始の場合、申請日にさかのぼって保護費が支給されます。

決定までの期間

決定通知は申請日から原則14日以内、調査に日時を要する特別な理由がある場合は最長30日以内に届きます(生活保護法第24条)。

30日を超えても通知がない場合

生活保護法第24条により、「申請が却下されたものとみなす」ことができます。この場合、審査請求(不服申立て)を都道府県知事に対して行う権利が発生します。実際にそのような状況になったら、法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を活用し、無料または低額で弁護士の相談を受けることを検討してください。

決定後の初回支給

保護開始が決定すると、申請日にさかのぼって保護費が計算されます。初回の支給は、決定通知後の数日〜1週間程度で行われるのが一般的です。以降は毎月定期的に支給されます。

申請から決定までの間、生活費が全くない場合は、社会福祉協議会の「臨時特例つなぎ資金貸付」など、当座の生活を支える公的な貸付制度が利用できるケースがあります。福祉事務所の相談員に生活状況を伝えて、活用できる制度を確認してください。


書類不足で却下されないための3つのポイント

書類が完璧に揃っていることは、必ずしも申請成功の条件ではありません。むしろ書類の不足を理由に申請自体を諦めてしまうことの方が大きなリスクです。ここでは、書類不足による却下や不利益を回避するための3つの実務的なポイントを紹介します。

ポイント1: 書類が不足していても「申請書」を提出する

最も重要なのは、申請書を提出した日が「申請日」として記録されることです。保護開始が決定すると、この申請日にさかのぼって保護費が支給されます。逆に、窓口で「書類を揃えてから来てください」と言われて帰ってしまうと、申請日が後ろにずれ、その分の保護費が支給されないことになります。

窓口で「まずは申請書を出したい」と明確に伝えてください。書類が不足していても申請書は受理される必要があります。仮に受理を拒まれた場合は、法律違反であることを伝え、可能であれば都道府県の担当課や厚生労働省の相談窓口に連絡することも選択肢に入れましょう。

ポイント2: 申請日以降の親族からの支援に注意

意外な落とし穴として、申請日以降に親族や知人からお金を借りたり援助を受けたりすると、その金額が「収入」とみなされるケースがあります。「申請したけれど保護費が振り込まれるまで生活できない」と親族に助けを求めた結果、その支援が原因で申請が却下される、という事例が実際に報告されています。

申請から決定までの生活費が心配な場合は、親族からの援助ではなく、社会福祉協議会の公的な貸付制度・法テラスの民事法律扶助制度など、生活保護の運用と整合する公的支援を優先的に検討してください。福祉事務所の相談員も、活用できる制度を案内してくれます。

ポイント3: 追加書類は後日提出でOK

賃貸借契約書の再発行・医師の診断書・年金証書の再発行など、取得に日数がかかる書類は申請後の調査期間中に順次提出すれば問題ありません。福祉事務所も「不足書類は後日提出」を前提に実務が組まれています。

ただし、故意に書類を提出しない・虚偽の申告をする、といった行為は不正受給とみなされ、後から返還請求や刑事罰の対象となる場合があります。準備に時間がかかることを伝えて、いつまでに提出できるかを福祉事務所と協議することが重要です。


よくある質問(FAQ)

生活保護の必要書類について、多くの方が抱く疑問を8つの質問にまとめました。

Q
書類が揃っていなくても本当に申請できますか?
A

はい、申請できます。厚生労働省の公式サイトでも「必要な書類が揃っていなくても申請はできます」と明記されています。書類の不足を理由に申請自体を拒否することは、生活保護法上認められていません。窓口で「書類を揃えてから」と言われた場合は、その場で申請書の提出を明確に伝えてください。

Q
印鑑はシャチハタでもいいですか?
A

シャチハタ(インク浸透印)は不可です。朱肉を使う認印以上のものを用意してください。100円ショップで購入できる三文判でも問題ありません。実印を持っている方は実印を使ってもよいですが、実印である必要はありません。

Q
マイナンバーカードを持っていないと申請できませんか?
A

マイナンバーカードを持っていなくても申請できます。通知カード(緑色の紙のカード)で代用可能で、それもない場合は住民票の写し(マイナンバー記載あり)を市区町村役場で発行してもらいます。マイナンバー関連の書類が用意できない場合も、その旨を福祉事務所に伝えれば申請自体は受理されます。

Q
全ての銀行口座の通帳を見せなければいけませんか?
A

はい、世帯員全員のすべての金融機関の通帳を提出する必要があります。ネット銀行は通帳がないため、残高が確認できる画面のスクリーンショットまたは残高証明書で代替します。解約済みの口座や残高0円の口座の通帳も念のため提出してください。申告漏れがあると後から不正受給とみなされるリスクがあります。

Q
住民票がない場合はどこで申請すればいいですか?
A

現在いる場所を管轄する福祉事務所で申請できます。これを「現在地主義」といい、生活保護法第19条で定められています。ホームレスの方・ネットカフェを転々としている方・友人宅に居候している方も、現在の所在地の福祉事務所が窓口です。仮に「前に住んでいた市に行ってください」と言われた場合は、生活保護法第19条を根拠にその場で申請できる旨を伝えてください。

Q
申請から決定までどのくらいの期間がかかりますか?
A

原則として申請日から14日以内、調査に時間を要する特別な理由がある場合は最長30日以内に決定通知が届きます(生活保護法第24条)。30日を超えても通知がない場合は、申請が却下されたものとみなすことができ、審査請求(不服申立て)を都道府県知事に対して行うことが可能です。

Q
書類の準備に時間がかかる場合、待ってもらえますか?
A

書類の準備を待つ必要はありません。まず申請書を提出してから、不足書類を後日順次提出する形で問題ありません。福祉事務所の実務も「後日提出」を前提に組まれています。申請書を出した日が「申請日」となり、保護開始が決定すればその日にさかのぼって保護費が計算されます。書類を待つ間に申請日が後ろにずれると、その分の保護費が受け取れなくなります。

Q
借金や自動車があっても申請できますか?
A

借金や自動車があっても申請できます。借金は生活保護受給後に法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度などを活用して整理していく形になります。自動車は原則として処分が求められますが、通勤・通院で必要な場合や、公共交通機関の少ない地域での生活・障害のある方の移動手段など、特別な事情があれば保有が認められる場合があります。詳細は福祉事務所で相談してください。


まとめ

生活保護の申請に必要な書類について、共通書類8項目と状況別書類、取得方法、申請窓口の判定、申請から決定までの流れを整理してきました。最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • 書類が揃っていなくても、住むところがなくても、生活保護は申請できる(厚生労働省公式立場)
  • 全世帯共通の書類は8項目(印鑑・マイナンバー・本人確認・申請書・収入申告・資産申告・家計収支・同意書)
  • 状況別の書類は該当する項目のみ用意すればよい(就労者・年金受給者・障害者など)
  • 申請窓口は住所地主義が原則・住所不定でも現在地主義で申請可(生活保護法第19条)
  • 決定通知は原則14日以内・最長30日以内(生活保護法第24条)
  • 書類不足でも先に申請書を提出することが最優先(申請日を早く記録することで保護費のさかのぼり計算が有利になる)
  • 申請日以降の親族からの援助・借入は「収入」とみなされるため注意

生活に困窮している状況で、書類の準備に時間をかけている余裕はありません。まずは今日中に、お近くの福祉事務所へ相談または申請に行くことをおすすめします。書類は後から揃えていけば大丈夫です。

申請にあたって不安なことや、住まい探しでお困りのことがあれば、以下のフォームからお気軽にご相談ください。


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