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府中市の生活保護受給金額 | 単身・母子世帯のモデルケースと加算

府中市の生活保護受給金額 | 単身・母子世帯のモデルケースと加算 エリア別情報

東京都府中市で生活保護を受けると、実際に毎月いくら受け取れるのか。制度の説明を読んでも、自分の世帯にあてはめた金額がわからない、という声をよくいただきます。

先に目安をお伝えします。府中市で家賃が住宅扶助の上限に達している場合、30代の単身世帯でおよそ月13万円、母親と中学生・小学生の3人世帯でおよそ月27万円が支給の目安です。府中市は最も高い級地区分である1級地-1に属するため、全国的に見ても支給水準は高い部類に入ります。

この記事では、府中市の受給金額を4つのモデルケースで具体的に試算したうえで、計算のしくみ・8つの扶助・加算制度・2026年に始まった追加給付までを整理します。金額はすべて、厚生労働省の告示にもとづく令和8年4月時点の基準額を使っています。


府中市の生活保護でいくらもらえるか(金額の早見表)

先に結論を表にまとめます。いずれも家賃が住宅扶助の上限額に達している場合の月額で、収入がない世帯を前提としています。

世帯の例生活扶助+加算住宅扶助月額の合計
単身・30代76,420円53,700円130,120円
単身・70代前半75,750円53,700円129,450円
母子3人(母45歳・中学生・小学生)200,235円69,800円270,035円
夫婦と子1人(35歳・33歳・5歳)163,590円69,800円233,390円

住宅扶助は「上限額がそのまま支給される」ものではありません。実際に支払っている家賃の額(上限まで)が支給されます。家賃45,000円の物件に住んでいる単身世帯であれば、住宅扶助は45,000円です。上記の表は上限まで使った場合の金額であり、家賃が安ければその分だけ合計額も下がります。

また、働いて得た収入や年金がある場合は、その分が差し引かれます。生活保護は最低生活費に不足する分を補う制度なので、収入がある方の支給額は上記より少なくなります。


府中市の住宅扶助(家賃の上限額)は単身53,700円

家賃に対して支給される住宅扶助は、地域と世帯人数で上限が決まります。府中市は1級地-1にあたり、東京23区・八王子市と同じ最上位の水準が適用されます。

世帯人数住宅扶助の上限額(月額)
単身53,700円
2人64,000円
3〜5人69,800円
6人75,000円
7人以上83,800円

府中市は政令指定都市でも中核市でもないため、東京都の一般基準がそのまま適用されます。結果として金額は東京23区と同額です。

ただし、この上限額が府中市の家賃相場に対して十分かというと、そうとは言い切れません。府中市の間取り別の家賃相場は次のとおりです。

間取り府中市の家賃相場住宅扶助の上限との関係
1K約71,400円単身の上限53,700円を約17,700円超過
ワンルーム約81,500円単身の上限53,700円を約27,800円超過
2DK約138,500円2人世帯の上限64,000円を大きく超過

相場は上限を上回っています。とはいえ、上限内の物件が存在しないわけではありません。

府中市は京王線・JR南武線・JR武蔵野線・西武多摩川線が通り、駅の数が多いため、駅からの距離や築年数を許容範囲に取ることで、上限内の物件は現実的に見つかります。多摩地域の中で見ても、調布市(約86,400円)や三鷹市(約93,900円)より府中市(約72,200円)のほうが探しやすい水準です。

なお、部屋の広さが狭い物件では上限が段階的に下がる仕組みがあり、逆に車椅子の利用など特別な事情が認められる場合は上限を超える特別基準が適用されることもあります。床面積別の減額や特別基準の詳細は、府中市の生活保護 家賃上限(住宅扶助)で扱っています。


生活扶助はこうやって計算される

日々の食費や光熱費にあたるのが生活扶助です。計算は次の式で行われます。

生活扶助 =(世帯員それぞれの第1類の合計 × 世帯人数に応じた逓減率)+ 世帯人数に応じた第2類 + 特例加算 + 経過的加算

第1類は年齢で決まる(府中市=1級地-1の額)

第1類は、食費や衣類など個人ごとにかかる費用です。年齢によって11の区分に分かれています。府中市に適用される1級地-1の額は次のとおりです。

年齢第1類の基準額(月額)
0〜2歳/3〜5歳44,580円
6〜11歳46,460円
12〜17歳49,270円
18〜19歳/20〜40歳/41〜59歳/60〜64歳46,930円
65〜69歳/70〜74歳46,460円
75歳以上39,890円

見落とされやすいのが年齢の境目です。60〜64歳と65〜69歳では額が違い、70〜74歳と75歳以上では6,570円もの差があります。「65歳以上」とまとめて計算すると金額が合わなくなります。また、最も額が高いのは12〜17歳の区分で、成人よりも高く設定されています。

逓減率と第2類

世帯人数が増えるほど1人あたりの生活費は割安になるため、第1類の合計には逓減率が掛けられます。

世帯人数逓減率第2類(月額)
1人1.000027,790円
2人0.870038,060円
3人0.750044,730円
4人0.660048,900円
5人0.590049,180円

第2類は光熱費など世帯単位でかかる費用です。ここで押さえておきたいのは、逓減率を掛けるのは第1類だけで、第2類には掛けないという点と、第2類は級地によって額が変わらないという点です。第1類は地域で変わり、第2類は変わりません。この非対称が計算を間違えやすくしています。

これに、1人あたり月1,500円の特例加算と、改定時に支給額が下がらないよう調整する経過的加算が加わります。

府中市の受給金額 モデルケース4パターン

実際の世帯にあてはめて計算します。いずれも収入がなく、家賃が住宅扶助の上限に達している場合です。

ケース1 単身・30代(月額130,120円)

第1類(20〜40歳)46,930円 × 逓減率1.0000 = 46,930円
第2類(1人)27,790円
経過的加算200円
特例加算1,500円
生活扶助 小計76,420円
住宅扶助(上限)53,700円
合計130,120円

府中市の単身受給者としては最も標準的なケースです。府中市の1Kの家賃相場は約7万1,400円なので、上限53,700円に収まる物件を見つけられるかどうかが、実際の暮らしやすさを大きく左右します。

ケース2 単身・70代前半(月額129,450円)

第1類(70〜74歳)46,460円 × 逓減率1.0000 = 46,460円
第2類(1人)27,790円
経過的加算0円
特例加算1,500円
生活扶助 小計75,750円
住宅扶助(上限)53,700円
合計129,450円

30代の単身世帯と比べて670円少なくなります。差が生まれるのは、第1類が年齢区分で階段状に下がることと、経過的加算の額が年齢によって違うためです。なお75歳を超えると第1類が39,890円まで下がるため、同じ単身高齢者でも70代前半と後半では金額が変わります。介護保険料を納めている場合は、実費相当額が介護保険料加算として別途支給されます。

ケース3 母子3人世帯・母45歳+中学生+小学生(月額270,035円)

第1類の合計46,930円(母)+49,270円(中学生)+46,460円(小学生)=142,660円
逓減後の第1類142,660円 × 0.7500 = 106,995円
第2類(3人)44,730円
経過的加算30円
特例加算1,500円 × 3人 = 4,500円
母子加算(児童2人・1級地)23,600円
児童養育加算10,190円 × 2人 = 20,380円
生活扶助+加算 小計200,235円
住宅扶助(3〜5人・上限)69,800円
合計270,035円

これに加えて、学用品費などにあてる教育扶助が別途支給されます(小学生3,400円・中学生5,300円が基準額で、教材費やクラブ活動費は実費が計上されます)。医療費は医療扶助として現物給付されるため、窓口での自己負担はありません。

ケース4 夫婦と子1人・35歳+33歳+5歳(月額233,390円)

第1類の合計46,930円+46,930円+44,580円 = 138,440円
逓減後の第1類138,440円 × 0.7500 = 103,830円
第2類(3人)44,730円
経過的加算340円
特例加算1,500円 × 3人 = 4,500円
児童養育加算10,190円
生活扶助+加算 小計163,590円
住宅扶助(3〜5人・上限)69,800円
合計233,390円

同じ3人世帯でも、母子世帯(ケース3)とは約3万7,000円の差があります。これは母子加算と児童養育加算の人数分の違いによるものです。世帯構成によっては、上記のほかに経過的加算が別途つく場合があります。

ここに挙げた4パターンは代表的な例です。年齢が1歳違うだけで第1類の区分が変わることもあるため、ご自身の世帯の金額はシミュレーターで確認するのが確実です。

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生活保護で受けられる8つの扶助

生活保護は「毎月いくら」という一本の給付ではなく、必要に応じて8種類の扶助が組み合わされます。府中市でも全国と同じ8種類です。

扶助の種類対象となる費用支給の形
生活扶助食費・衣類・光熱費など日常の費用現金
住宅扶助家賃・地代・住宅の補修費現金
教育扶助義務教育に必要な学用品費・給食費など現金
医療扶助診察・投薬・入院などの医療費現物(自己負担なし)
介護扶助介護サービスの利用費現物(自己負担なし)
出産扶助分娩に必要な費用現金
生業扶助就労に必要な技能習得費・高等学校等就学費現金
葬祭扶助葬儀に必要な費用現金

医療扶助と介護扶助は現金では支給されません。医療機関や介護事業者に直接支払われるため、窓口での自己負担なしでサービスを受けられます。高校の学費は生業扶助の「高等学校等就学費」として支給され、基準額は月7,300円です。

毎月の支給とは別に受けられる一時扶助

上の8種類は毎月の支給が基本ですが、これとは別に、臨時の出費に対して支給される一時扶助があります。生活していれば当然発生するのに毎月の生活扶助では賄いきれない費用を、必要が生じたときに個別に認定して支給する仕組みです。

  • 家具什器費(炊事用具・暖房器具など、住まいを整えるための費用)
  • 被服費(出産時の寝具・入院時の寝巻など)
  • 入学準備金(小学校・中学校への入学時)
  • 転居にともなう敷金・引越し費用(転居が必要と認められた場合)
  • 就職支度費(就職が決まり、通勤用の衣類などが必要になった場合)

いずれも自動的に支給されるものではなく、必要が生じた時点でケースワーカーに相談し、認定を受ける必要があります。とくに転居にともなう費用は、事前に相談せずに引っ越してしまうと対象外になることがあります。順番を間違えないことが大切です。

また、年末には期末一時扶助が支給されます。これは毎年12月に、世帯人数に応じて上乗せされるものです。後述する追加給付でも、この期末一時扶助が対象項目のひとつになっています。

一時扶助は「知らないと使えない」性格の制度です。冷蔵庫が壊れた、子どもが小学校に上がる、転居しなければならなくなった。そうした場面が訪れたら、まずケースワーカーに相談してください。制度の対象かどうかは自己判断せず、聞いてみるのが確実です。


府中市で受けられる加算とその金額

一定の事情がある世帯には、生活扶助に加算が上乗せされます。加算額は住宅扶助と同じく3つの区分(1級地・2級地・3級地)で決まり、府中市には1級地の額が適用されます。

ここは間違いが起きやすい箇所です。級地の区分は本来6段階(1級地-1/1級地-2/2級地-1……)ですが、加算額は3段階でしか分かれていません。府中市の「1級地-1」は加算額の表では「1級地」にあたります。「1級地-2」の自治体を「2級地」として扱ってしまい、金額を低く誤って掲載している記事が実際に存在します。

障害者加算(府中市=1級地の額)

対象月額
身体障害者障害程度等級表 1級・2級に該当する方など27,460円
身体障害者障害程度等級表 3級に該当する方など18,300円

障害者加算は令和8年4月に改定されています。改定前の額(1級・2級で26,810円)を掲載したままの情報が残っているため、金額を確認する際は改定後の額かどうかにご注意ください。

母子加算(府中市=1級地の額)

児童の人数月額
児童1人18,800円
児童2人23,600円
3人目以降、1人につき加える額2,900円

ここでいう児童とは、18歳になった日以後の最初の3月31日までの方を指します。ひとり親世帯が対象で、父子世帯も含まれます。

障害者加算と母子加算は、同じ方が両方の要件に当てはまる場合に限り、いずれか高いほうの額が算定されます(同額のときはどちらか一方)。世帯のなかの別々の方がそれぞれ該当する場合は、両方とも算定されます。ひとり親ご本人に障害がある場合が前者、お子さんに障害がある場合が後者にあたります。ご自身のケースがどちらにあたるかは、福祉事務所にご確認ください。

そのほかの加算

  • 児童養育加算:児童1人につき月10,190円(全国一律・級地による差なし)
  • 特例加算:1人につき月1,500円(生活扶助に上乗せ・住宅扶助は対象外)
  • 介護保険料加算:納付している介護保険料の実費相当額
  • 妊産婦加算・在宅患者加算・放射線障害者加算:それぞれ要件に該当する場合

なお老齢加算は2006年度に廃止されており、現在は存在しません。高齢であることだけを理由に上乗せされる加算はない、という点は誤解の多いところです。

冬季加算(11月から3月まで)

暖房費にあてる冬季加算が、冬の期間に上乗せされます。全国は寒冷の度合いに応じてⅠ区からⅥ区に区分されており、区分ごとに支給期間と金額が異なります。Ⅰ区・Ⅱ区は10月から4月まで、Ⅲ区からⅥ区は11月から3月までが対象期間です。

金額は地区区分と世帯人数の組み合わせで細かく定められており、府中市に適用される具体的な額は保護の決定通知で示されます。療養のため常時在宅せざるを得ない方などには、通常より高い特別基準が認められる場合もあります。詳しくは生活福祉課にご確認ください。


最高裁判決にともなう追加給付(申出受付は2026年8月1日から)

いま府中市で最も動きがあるのが、過去の保護費に対する追加給付です。府中市で受給していた方にも関係するため、独立して説明します。

何が起きたのか

2013年(平成25年)から3年かけて実施された生活扶助基準の引き下げについて、2025年(令和7年)6月27日の最高裁判決が「デフレ調整に係る厚生労働大臣の判断の過程および手続には過誤、欠落があった」と指摘し、違法と判断しました。

これを受けて専門委員会での検討が行われ、2025年11月に報告書が取りまとめられました。厚生労働省は、従来の水準と新たな水準との差額について、保護費の追加給付を行うことを決定しています。

対象となる方と給付率

対象期間対象となる世帯
2013年8月〜2018年9月この期間に生活保護を受給していたすべての世帯
2018年10月〜2026年3月この期間に受給した世帯のうち、入院患者日用品費・介護施設入所者基本生活費・期末一時扶助・障害者加算・在宅患者加算・妊産婦加算などが算定されていた世帯

追加給付の率は、2013年8月〜2014年3月が0.8%、2014年4月〜2015年3月が1.6%、2015年4月以降が2.4%です(期末一時扶助については全期間2.4%)。現在保護を受けていない方も、対象期間に受給していれば対象になります。ただし、亡くなられた方は対象になりません。

府中市での手続き

府中市は、国の方針にもとづいて追加給付の実施準備を進めていることを公表しています。現在生活保護を受給している世帯は、原則として申請不要です。市が対象を把握したうえで支給されます。

一方、現在は受給していない世帯は、当時受給していた自治体に対して自分から申し出る必要があります。この申出の受付期間は、厚生労働省の発表により2026年8月1日から2027年7月31日までと定められました。府中市で受給していた方は、府中市の生活福祉課が申出先です。

制度の内容や対象世帯についての一般的な問い合わせは、厚生労働省が設置した「最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付相談センター」(フリーダイヤル 0120-179-445)で受け付けています。府中市での具体的な支給時期や手続き方法は、市の公式ホームページで順次案内されます。

追加給付に便乗した詐欺にご注意ください。厚生労働省や自治体が、電話で口座番号を尋ねることはありません。また、手数料の名目で振込を求めることもありません。不審な連絡があった場合は、最寄りの警察署か生活福祉課にご相談ください。


府中市の生活保護受給金額に関するよくある質問

Q
生活保護費はいつ支給されますか?
A

支給日と受け取り方法(口座振込か窓口受取か)は、保護開始の決定通知とあわせて福祉事務所から案内があります。市によって運用が異なるため、府中市での支給日は生活福祉課にご確認ください。

Q
働いて収入があると、その分まるごと支給額から引かれますか?
A

まるごと引かれるわけではありません。働いて得た収入には勤労控除という仕組みがあり、一定額が手元に残るよう設計されています。そのため、働いたほうが世帯全体で使えるお金は増えます。収入は必ず申告してください。

Q
家賃が住宅扶助の上限を超えている場合はどうなりますか?
A

超えた分は生活扶助から持ち出すことになるため、生活が苦しくなります。そのため、上限内の住まいへの転居を指導される場合があります。転居が必要と認められれば、敷金や引越し費用が支給されることもあります。

Q
障害者加算と母子加算は両方もらえますか?
A

どなたが該当するかによります。世帯のなかの別々の方がそれぞれ該当する場合(お子さんに障害があり、親御さんがひとり親である場合など)は両方とも算定されます。同じ方が両方の要件に当てはまる場合(ひとり親ご本人に障害がある場合など)は、いずれか高いほうの額が算定されます。詳しくは福祉事務所にご確認ください。

Q
追加給付はいくらもらえますか?
A

当時の年齢・世帯人数・お住まいの地域・受給していた期間・加算の有無によって大きく異なります。受給期間が短い場合、金額がごく少額になることもあります。個別の金額は、当時受給していた自治体の福祉事務所が算定します。


まとめ:府中市の受給金額と住まいの関係

府中市は1級地-1に属し、住宅扶助の上限は単身53,700円3〜5人世帯で69,800円です。家賃が上限まで使える場合、単身30代でおよそ月13万円、母子3人世帯でおよそ月27万円が支給の目安になります。金額はすべて令和8年4月時点の告示にもとづく基準額です。

ここで注意していただきたいのは、この金額は「家賃が上限に達している」ことを前提にしているという点です。府中市の1Kの家賃相場は約7万1,400円で、単身の上限53,700円を大きく上回っています。上限内の物件を見つけられるかどうかで、手元に残るお金は実際に変わります。

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