世田谷区で生活保護や生活困窮の相談ができる窓口は、市内5つの「総合支所」に分かれた「生活支援課」(各総合支所内)です。
世田谷区は東京23区の中で人口約93万人と最多の特別区で、政令市と同じく区独自で生活保護行政を運営しています。ただし、市内を1つの窓口に集約せず、世田谷・北沢・玉川・砧・烏山の5つの地域に区域を分けて、それぞれに「生活支援課」を配置する独自の5支所分散体制を採用しているのが大きな特徴です。これは横浜市(18区)・川崎市(7区)など政令市の「区ごとに福祉事務所機能を持つ」体制と、横須賀市(中核市・1市1所)のような「市役所内の1つの窓口に集約」する体制の、ちょうど中間的な仕組みと言えます。
受付は5支所すべて共通で平日8時30分〜17時で、相談者はお住まいの町名から自分の管轄支所を確認して、対応する支所に連絡することになります。この記事では5支所すべての業務別電話番号、住所・アクセス、管轄25地区の町名単位の完全リスト、本庁舎整備工事中の移転状況まで、2026年最新情報で解説します。
世田谷区の福祉事務所=5総合支所「生活支援課」
世田谷区の生活保護行政は、市内5つの総合支所(世田谷・北沢・玉川・砧・烏山)に設置された「生活支援課」が担当しています。
世田谷区は東京23区の特別区として位置づけられており、政令市と同様に区独自で生活保護を判断・実施しています。一方で、世田谷区の人口約93万人は23区で最多であり、品川区・墨田区など人口20〜30万人台の他特別区と同じ「1区1所」体制では市民の利便性が確保できません。そのため、5地域に分割して支所を配置する「総合支所方式」を独自に採用しているのが特徴です。
5支所の業務と「生活支援課」の役割
5つの総合支所はそれぞれ、福祉・住民課・健康保険・地域振興などを一括して担当する「地域の区役所」として機能しています。その中の「生活支援課」が生活保護関連の窓口となります。
5支所の生活支援課で扱う主な業務
他自治体との体制比較
世田谷区の5総合支所分散体制を他の関東主要自治体と比較すると、特別区の中でも独自性の高い体制になっていることが分かります。
| 自治体 | 区分 | 窓口名称 | 体制 | 福祉事務所数 |
|---|---|---|---|---|
| 世田谷区(特別区) | 1級地-1 | 各総合支所 生活支援課 | 5支所分散 | 5所 |
| 港区・新宿区・渋谷区等 | 1級地-1 | 各区役所 生活福祉課 | 1区1所 | 1所 |
| 横浜市(政令市) | 1級地-1 | 各区役所福祉保健センター 生活支援課 | 18区分散 | 18所 |
| 川崎市(政令市) | 1級地-1 | 各区役所 保護課 | 7区分散 | 7所 |
| さいたま市(政令市) | 1級地-1 | 各区役所 福祉課 保護係 | 10区分散 | 10所 |
| 横須賀市(中核市) | 1級地-2 | 民生局 生活支援課 | 1市1所 | 1所 |
23区の中でも、世田谷区のように1区を5つの総合支所に分けて福祉事務所機能を分散している例は他になく、これは人口93万人(23区最多)という規模に対応した独自の運用です。
2026年4月運用変更 お薬手帳持参の原則化
世田谷区は2026年4月1日から、生活保護受給者の医療機関受診時・調剤薬局利用時にお薬手帳の持参が原則となりました。これは複数医療機関の重複受診・重複処方を防ぎ、医療扶助を適切に運用するための変更です。受給開始後の医療扶助利用時は、お薬手帳を必ず持参してください。
申請の流れ・必要書類の詳細は世田谷区で生活保護を申請する方法をご覧ください。
5総合支所「生活支援課」の業務別電話番号一覧
世田谷区の各総合支所「生活支援課」は、業務内容ごとに4つの直通電話が用意されています。「生活保護の新規相談」「現に保護を受給している方への援助」「民生委員関係」などで電話番号が分かれているため、目的に応じた番号にかけることで担当者にスムーズに繋がります。
| 総合支所 | 管理係 (民生委員) | 生活支援 (新規相談) | 生活保護 (受給中・複数番号) | 自立促進 | FAX |
|---|---|---|---|---|---|
| 世田谷総合支所 | 03-5432-2841 | 03-5432-2846 | 03-5432-2490 / 2491 / 2496 / 2856 / 2863 | 03-5432-2497 | 03-5432-3034 |
| 北沢総合支所 | 03-6804-7770 | 03-6804-7386 | 03-6804-7409 / 7418 | 03-6804-7421 | 03-6804-7994 |
| 玉川総合支所 | 03-3702-1730 | 03-3702-1734 | 03-3702-1742 / 1735 / 1195 | 03-3702-2172 | 03-3702-1520 |
| 砧総合支所 | 03-3482-1343 | 03-3482-1390 | 03-3482-3269 / 3352 | 03-3482-5401 | 03-5490-1139 |
| 烏山総合支所 | 03-3326-6111 | 03-3326-6112 | 03-3326-6100 / 6110 / 6113 | 03-3326-6058 | 03-3326-6169 |
(2026年6月時点・世田谷区公式サイト最終更新2024年8月19日掲載値)
4業務の役割
管理係
民生委員・児童委員に関する事務を担当。生活保護を直接扱う窓口ではなく、地域民生委員からの相談・調整窓口として機能しています。
生活支援(新規相談)
これから生活保護を申請したい方の最初の相談窓口です。生活保護の制度説明・申請可否の見立て・必要書類の案内などを受けられます。住居確保給付金や生活困窮者自立支援制度など、生活保護の手前の支援についてもこちらが入り口です。
生活保護(現に保護を受給している方への援助)
すでに生活保護を受給中の方が、ケースワーカーと連絡を取る窓口です。複数の番号が割り当てられているのは、ケースワーカーが地域・担当世帯ごとに分担しているためで、受給者には開始時に担当ケースワーカーの直通番号が知らされます。
自立促進
生活保護受給者・生活困窮者の自立を支援する窓口です。就労支援・家計改善・各種専門相談につながる入り口で、自立に向けた相談を専門に行います。
どの番号にかけるべきか
これから生活保護の相談・申請をする方は、「生活支援」の番号(上表で太字)におかけください。受給中の方は担当ケースワーカーの直通番号が分かっている場合はそちらに、不明な場合は「生活保護」の番号(複数のうちどれでも可)におかけください。
5総合支所のアクセス情報 | 住所・最寄駅・徒歩分数
5総合支所はそれぞれ世田谷区内の地域中心部に配置されており、私鉄駅から徒歩圏でアクセスできます。
| 総合支所 | 所在地 | 最寄駅 |
|---|---|---|
| 世田谷総合支所 | 〒154-8504 世田谷区世田谷4-21-27(区役所本庁併設) | 東急世田谷線 松陰神社前駅 / 世田谷駅 徒歩約5分 |
| 北沢総合支所 | 〒155-8666 世田谷区北沢2-8-18(北沢タウンホール内) | 小田急小田原線 / 京王井の頭線 下北沢駅 徒歩約5分 |
| 玉川総合支所 | 〒158-8503 世田谷区等々力3-4-1 | 東急大井町線 等々力駅 徒歩約1分 |
| 砧総合支所 | 〒157-8501 世田谷区成城6-2-1 | 小田急小田原線 成城学園前駅 徒歩約3分 |
| 烏山総合支所 | 〒157-8501 世田谷区南烏山6-22-14 | 京王線 千歳烏山駅 徒歩約5分 |
開庁時間: 平日8時30分〜17時(土日祝・年末年始12月29日〜1月3日は閉庁)
本庁舎整備工事中の移転状況に注意
5総合支所の管轄区域【町名単位完全リスト】
世田谷区での福祉事務所への相談は、お住まいの町名から管轄する総合支所を特定する仕組みです。住所が世田谷区内であっても、町名によって管轄支所が変わるため、訪問前に必ずご確認ください。(2024年8月19日時点・世田谷区公式サイト掲載の管轄区域)
世田谷総合支所の管轄(世田谷地域)
地域の中心は三軒茶屋・太子堂・経堂エリアです。
北沢総合支所の管轄(北沢地域)
地域の中心は下北沢駅周辺と、京王線・小田急線各駅停車駅の周辺エリアです。
玉川総合支所の管轄(玉川地域)
地域の中心は二子玉川・等々力・自由が丘周辺(東京都内側)です。
砧総合支所の管轄(砧地域)
地域の中心は成城学園前・祖師ヶ谷大蔵・喜多見周辺(小田急線沿線)です。
烏山総合支所の管轄(烏山地域)
地域の中心は千歳烏山・芦花公園・八幡山周辺(京王線沿線)です。
「池尻4丁目」の特殊事例
池尻4丁目は番地により管轄支所が異なる唯一のエリアです。1〜32番は世田谷総合支所、33〜39番は北沢総合支所が管轄します。同じ町名でも番地で支所が変わるため、池尻4丁目にお住まいの方はご注意ください。
住所が分からない場合
ご自身がお住まいの町名がどの支所の管轄かわからない場合は、世田谷区代表電話 03-5432-1111 に電話し、「生活保護の相談で、どの総合支所が担当かを知りたい」とお伝えください。住所を伝えれば、該当支所と直通番号を案内してもらえます。
世田谷区の生活保護受給ポジション | 人口23区最大・増加率23区2位
世田谷区は東京23区の中でユニークな統計的ポジションを持っています。
人口は23区最大の約93万人
世田谷区の人口は約945,207人(2020年7月時点・参考値)で、23区の中で最多です。練馬区(約74万人)・大田区(約74万人)・足立区(約69万人)を上回り、人口規模だけで見れば一般の中規模県の県都(松山市・大分市・宇都宮市など)に匹敵する規模です。
受給者数は中位・保護率は「東高西低」傾向の西側に位置
一方、生活保護の受給世帯数・受給者数は人口比例とはならず、世田谷区は23区の中で中位に位置します。
23区全体では「東高西低」の保護率傾向があり、東部の足立区(保護率約3%水準)・江戸川区・葛飾区が高く、西部の世田谷区・杉並区・目黒区などは比較的低位にあります。これは住宅地としての性格・所得水準・賃貸住宅の家賃帯などの差を反映しています。
増加率は23区2位の131.7(2010年→2023年)
ここで注目すべきは、保護率の増加率が23区で第2位という点です。2010年の保護率を100とした場合、2023年の保護率は以下のように変化しています。
| 順位 | 23区 | 2010年→2023年の保護率変化 |
|---|---|---|
| 1位 | 中央区 | 145.8(1.458倍) |
| 2位 | 世田谷区 | 131.7(1.317倍) |
| 3位タイ | 中野区・葛飾区 | 126.7(1.267倍) |
| 5位 | 練馬区 | 126.3(1.263倍) |
(出典:資産形成ゴールドオンライン 2024年12月調査)
増加率1位の中央区は人口10万人台の小規模特別区(都心3区の一角)で母数が小さいため変動率が大きく出やすい構造ですが、人口93万人を持つ世田谷区の131.7という数値は、実数ベースでも継続的に受給世帯が増えていることを示しています。これは高齢化・単身世帯増加・家賃相場の継続的上昇による生活困窮層の拡大などが背景と推測されます。
「住宅街・所得層が高い」という従来の世田谷区イメージとは別に、生活保護を必要とする層が静かに増えている地域でもあるという二面性を理解しておくことが重要です。
「自分が生活保護の受給対象になるか、まず目安を知りたい」という方は、世帯構成・収入・家賃などの簡単な情報を入力するだけで受給可能性の目安がわかる受給可能性診断をご活用ください。
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まちづくりセンター(28地区)と総合支所の役割分担
世田谷区には5つの総合支所のほかに、より身近な窓口として28地区のまちづくりセンターが配置されています。
まちづくりセンターの役割
まちづくりセンターは町名単位の身近な窓口で、世田谷区5地域の中をさらに細かく28地区に分けて配置されています。役割は以下のような「町内会レベルの相談・取次ぎ・地域活動支援」が中心です。
生活保護の新規申請・相談はできない
まちづくりセンターでは、生活保護の新規申請・本格相談は受け付けていません。生活保護関連の相談はあくまで5総合支所の生活支援課が担当します。
ただし、「どこに相談すればよいかわからない」「とりあえず近くで話を聞きたい」という段階で、まちづくりセンターを訪問することは可能です。職員が話を聞いた上で、適切な総合支所の生活支援課を案内してくれます。
「総合支所まで距離があって行くのが大変」「まず近場で相談したい」という方は、お住まいの地区のまちづくりセンターから案内を受けることもできます。
住所不定・ホームレス状態の方の相談先(現在地主義)
世田谷区に住民票がない方、住所が定まっていない方であっても、生活保護の相談・申請は可能です。現在地主義という原則があり、「今いる場所を管轄する自治体の福祉事務所」で申請できます。
世田谷区内で現在地主義の対象となる主な状況
住民票の有無は申請の可否を左右しません。保護決定後は、保護の実施機関となった世田谷区が引き続き保護費の支給・ケースワーク(担当職員による支援)を担当します。
「現在いる場所がどの総合支所の管轄か」がわからない場合は、世田谷区代表電話 03-5432-1111 にお電話いただくか、最寄りのまちづくりセンターでご相談ください。
訪問前の準備
1. 事前電話での概況説明を推奨
突然窓口に行くより、事前に電話で概況を伝えてから訪問する方がスムーズです。電話では以下を伝えておくと、当日の面接担当者も準備ができて待ち時間が短縮されます。
電話番号は本記事の「5総合支所『生活支援課』の業務別電話番号一覧」の「生活支援」列におかけください(各支所の直通番号)。
2. 持参すると申請がスムーズになる書類
初回の相談だけなら手ぶらでも構いませんが、その場で申請まで進める可能性もあるため、以下を持参されると流れが早くなります。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証等) | 本人確認 |
| 通帳(全金融機関) | 預貯金額・入出金の把握 |
| 健康保険証 | 加入状況の確認 |
| 年金手帳・年金証書 | 年金受給状況 |
| 賃貸契約書・家賃領収書 | 家賃額の確認 |
| 直近の給与明細 | 収入状況 |
| 障害者手帳・診断書 | 就労可能性の判断(お持ちの方のみ) |
「書類がそろっていないから」という理由で申請を断られることはありません。その場で提出できないものは後日追加で提出できます。
3. 支援団体・弁護士の同行も検討可能
一人で窓口に行くのが不安な方、過去に窓口での対応に疑問を感じた方は、支援団体や弁護士との同行を検討してください。法テラス(0570-078374)でも弁護士相談を取り次いでくれます。世田谷区内および東京23区で活動している生活困窮者支援団体・NPO法人も多数あります。
よくある質問
- Q世田谷区の福祉事務所はどこにありますか?
- A
世田谷区の福祉事務所機能は、市内5つの総合支所(世田谷・北沢・玉川・砧・烏山)に設置された「生活支援課」が担当しています。お住まいの町名により管轄支所が決まる仕組みで、世田谷区は東京23区の中で唯一、福祉事務所を5支所に分散している特別な体制をとっています。
- Qなぜ世田谷区は5総合支所体制なのですか?
- A
世田谷区は東京23区の中で人口が最多(約93万人)であり、品川区・墨田区など中規模特別区と同じ「1区1所」体制では市民の利便性が確保できません。そのため、5地域に分割して総合支所を配置する独自の運用を採用しています。他23区では見られない仕組みで、政令市の「区別分散」と中核市の「1市1所」のちょうど中間的な体制です。
- Q自分の住所がどの総合支所の管轄かわからない場合は?
- A
本記事内の「5総合支所の管轄区域【町名単位完全リスト】」で、町名から管轄支所を確認できます。それでも不明な場合は、世田谷区代表電話 03-5432-1111 にお電話いただければ、住所をお伝えするだけで該当支所と直通番号を案内してもらえます。
- Q管理係・生活支援・生活保護・自立促進の使い分けは?
- A
これから生活保護を申請したい方は「生活支援」(新規相談)の番号、すでに受給中の方は「生活保護」の番号(複数のうちどれでも可)におかけください。「管理係」は民生委員関係、「自立促進」は受給者の自立支援・就労支援に関する専門窓口です。目的に応じた番号にかけることで、担当者にスムーズに繋がります。
- Q本庁舎の工事中、相談窓口はどうなっていますか?
- A
世田谷区役所本庁舎は現在、新庁舎整備に伴う移転・工事中で、世田谷総合支所の各部署が順次フロア変更を行っています。訪問前に世田谷区公式サイト「本庁舎等整備に伴う窓口の移転について」のページで生活支援課の現在地を確認することをお勧めします。本庁舎以外の北沢・玉川・砧・烏山の4支所は工事の影響を受けません。
- Qまちづくりセンターでも生活保護の相談はできますか?
- A
まちづくりセンターでは生活保護の新規申請・本格相談は受け付けていません。生活保護関連の相談は5総合支所の生活支援課が担当します。ただし、まちづくりセンターで職員が話を聞いた上で、適切な総合支所への案内を受けることは可能です。「総合支所まで距離があって行くのが大変」「まず近場で相談したい」という段階で活用できます。
- Q「生活福祉課」と「生活支援課」のどちらが正しいですか?
- A
世田谷区では正式名称は「生活支援課」です。横浜市・川崎市・横須賀市など多くの自治体でも同じ「生活支援課」を採用していますが、さいたま市は「福祉課 保護係」、千葉市は「社会援護課」、川崎市は「保護課」と微妙に違うため、他自治体の情報と混同しないようご注意ください。
まとめ
世田谷区で生活保護の相談・申請をする際のポイントをまとめます。
世田谷区で生活保護を新規で申請する方は、世田谷区で生活保護を申請する方法で申請書類・扶養照会の最新運用・審査請求の方法まで詳しく解説しています。住宅扶助の範囲内での住まい探しでお困りの方は、世田谷区で生活保護受給者が賃貸を借りる方法もあわせてご覧ください。
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最終更新日: 2026年6月18日
情報の根拠:
