大田区で生活保護の相談をしたいとき、窓口になるのが「生活福祉課」です。大田区は東京23区で最も面積が広く、生活福祉課が4つの地域庁舎に分かれて置かれているため、お住まいの住所によって相談に行く場所が変わります。同じ町名でも丁目や番地によって担当が分かれる地域があり、はじめて相談する方が迷いやすいところです。
この記事では、大田区の4つの生活福祉課の所在地・電話番号・受付時間と、ご自分の住所からどの窓口に行けばよいかを調べる方法を、大田区の公式情報にもとづいて整理しました。相談前に確認しておきたい準備についてもまとめています。
大田区の福祉事務所は4か所の「生活福祉課」
福祉事務所は社会福祉法にもとづいて設置される行政機関で、生活保護の相談・申請の受付・調査・決定・保護費の支給までを担当します。ただし窓口の名称は自治体によって異なり、「生活支援課」「保護課」「社会援護課」など呼び方はさまざまです。大田区では「生活福祉課」という名称が使われています。
大田区の特徴は、この生活福祉課が区役所に1か所まとまっているのではなく、区内4か所の地域庁舎に分かれて置かれている点です。東京23区では本庁舎に窓口を集約している区が多いなかで、大田区は面積が23区で最も広く、羽田空港のある臨海部から田園調布のある西部まで生活圏が大きく異なるため、地域ごとに窓口を配置する体制がとられています。
| 生活福祉課 | 所在地 | 電話 | FAX |
|---|---|---|---|
| 大森生活福祉課 | 大田区大森西一丁目12番1号 大森地域庁舎2階 | 03-5764-0665 | 03-5764-0663 |
| 調布生活福祉課 | 大田区雪谷大塚町4番6号 調布地域庁舎5階 | 03-3726-0791 | 03-3726-6655 |
| 蒲田生活福祉課 | 大田区蒲田本町二丁目1番1号 蒲田地域庁舎4階 | 03-5713-1706 | 03-5713-1113 |
| 糀谷・羽田生活福祉課 | 大田区東糀谷一丁目21番15号 糀谷・羽田地域庁舎3階 | 03-3741-6521 | 03-3741-5188 |
受付時間は4か所とも平日の午前8時30分から午後5時まで
大田区の地域庁舎の窓口受付時間は、いずれも午前8時30分から午後5時までです。土曜日・日曜日・祝日および年末年始は閉庁しています。生活福祉課の相談も、この時間内に受け付けています。
面接相談には時間がかかります。相談内容によっては1時間以上かかることもあるため、午後4時を過ぎてからの来所は避け、できるだけ午前中か午後の早い時間に相談されることをおすすめします。
そもそも福祉事務所がどんな役割を持つ機関なのか、生活保護の申請でどこまで対応してもらえるのかを知りたい方は、福祉事務所の役割|生活保護の申請窓口・組織体制・相談内容を解説もあわせてご覧ください。
4つの生活福祉課の所在地・電話・行き方
4つの生活福祉課は、それぞれ最寄り駅が異なります。はじめて行く方のために、所在地と行き方をまとめました。
大森生活福祉課(大森地域庁舎2階)
大森・馬込・平和島・東海など、区の東部から北部にかけての広い範囲を担当します。京浜島・城南島・昭和島といった臨海部の埋立地も大森生活福祉課の担当です。
調布生活福祉課(調布地域庁舎5階)
4か所のなかで最も駅から近い庁舎です。田園調布・久が原・雪谷・上池台など、区の西部から北部を担当します。
蒲田生活福祉課(蒲田地域庁舎4階)
蒲田・六郷・矢口・下丸子など、区の中央部から南部を担当します。後述する就労支援の常設窓口が置かれているのも、この蒲田生活福祉課です。
糀谷・羽田生活福祉課(糀谷・羽田地域庁舎3階)
羽田・糀谷・萩中・本羽田など、羽田空港を含む区の南東部を担当します。羽田空港1〜3丁目も糀谷・羽田生活福祉課の担当区域です。
自分の住所を担当する生活福祉課の調べ方
大田区では、生活保護の相談はお住まいの地域を所管する生活福祉課で受け付けています。担当は次の3ステップで確認できます。
- まず町名で確認する(多くの町は町名まるごと1つの課が担当しています)
- 町名が「分かれる町」に含まれる場合は、丁目・番地まで確認する
- 判断がつかない場合は、いずれかの生活福祉課に電話で問い合わせる
町名まるごと1つの課が担当する地域
次の町にお住まいの方は、丁目や番地に関係なく担当窓口が決まっています。
| 担当する生活福祉課 | 町名 |
|---|---|
| 大森 | 大森北・大森西・大森本町・山王・中央・平和島・東海・京浜島・城南島・昭和島・北馬込・中馬込・西馬込・東馬込・南馬込・平和の森公園・ふるさとの浜辺公園/池上1・2丁目/池上4〜8丁目/大森東1〜3丁目 |
| 調布 | 石川町・鵜の木・上池台・北千束・北嶺町・久が原・田園調布・田園調布本町・田園調布南・仲池上・西嶺町・東嶺町・東雪谷・南久が原・南千束・南雪谷・雪谷大塚町 |
| 蒲田 | 蒲田・蒲田本町・下丸子・新蒲田・多摩川・仲六郷・西蒲田・西六郷・東蒲田・東矢口・東六郷・南蒲田・南六郷・矢口 |
| 糀谷・羽田 | 大森南・北糀谷・萩中・羽田・羽田旭町・羽田空港・東糀谷・本羽田/西糀谷2・3・4丁目/大森東4・5丁目 |
上記の表に町名が見当たらない場合は、次の章で説明する「窓口が分かれる町」に該当します。
同じ町名でも窓口が分かれる5つの町
大田区には、同じ町名のなかで丁目や番地によって担当する生活福祉課が変わる町が5つあります。地域庁舎の担当区域の境界にあたる地域です。該当する町にお住まいの方は、番地まで確認してから相談先を決めてください。
| 町名 | 分かれ方 | 担当する課 |
|---|---|---|
| 大森東 | 丁目で分かれる | 1〜3丁目=大森/4・5丁目=糀谷・羽田 |
| 池上3丁目 | 番・号で分かれる | 大森/調布 |
| 大森中 | 番で分かれる | 大森/糀谷・羽田 |
| 千鳥1〜3丁目 | 番・号で分かれる | 調布/蒲田 |
| 西糀谷1丁目 | 番・号で分かれる | 蒲田/糀谷・羽田 |
池上3丁目(大森/調布)
| 担当 | 区域 |
|---|---|
| 大森 | 12番/13番6〜11号/21番1〜27号/22〜41番 |
| 調布 | 1〜11番/13番1〜5号/13番12〜19号/14〜20番/21番27号先 |
大森中(大森/糀谷・羽田)
| 担当 | 区域 |
|---|---|
| 大森 | 1丁目1〜21番/2丁目1〜12番/2丁目19〜24番/3丁目1〜5番/3丁目9〜36番 |
| 糀谷・羽田 | 1丁目22番/2丁目13〜18番/3丁目6〜8番 |
千鳥1〜3丁目(調布/蒲田)
5つの町のなかで最も細かく分かれているのが千鳥です。丁目ごとに整理します。
| 丁目 | 調布が担当 | 蒲田が担当 |
|---|---|---|
| 千鳥1丁目 | 1〜19番/20番1〜3号/20番7〜10号/21番4〜12号(※4号の一部は蒲田)/22番/23番5〜16号/24〜26番 | 20番4〜6号/21番1〜4号(※4号の一部は調布)/21番13〜20号/23番1〜4号/23番17〜24号 |
| 千鳥2丁目 | 1〜5番/6番5〜17号(※17号の一部は蒲田)/7〜26番/28〜35番/37番 | 6番1〜4号/6番17〜24号(※17号の一部は調布)/27番/36番/38〜41番 |
| 千鳥3丁目 | 3番1〜3号/3番30〜33号/7番6〜10号(※6号の一部は蒲田) | 1〜2番/3番4〜29号/4〜6番/7番1〜6号(※6号の一部は調布)/7番11〜24号/8〜25番 |
西糀谷1丁目(蒲田/糀谷・羽田)
| 担当 | 区域 |
|---|---|
| 蒲田 | 1番5〜9号(※9号の一部は糀谷・羽田)/1番11〜22号(※11・22号の一部は糀谷・羽田)/12番1〜5号/12番16〜26号/21番1〜5号(※5号の一部は糀谷・羽田)/21番18〜28号(※18号の一部は糀谷・羽田)/31番1〜6号/31番15〜18号 |
| 糀谷・羽田 | 1番1〜4号/1番9〜11号(※9・11号の一部は蒲田)/1番22号(※22号の一部は蒲田)/2〜11番/12番6〜15号/13〜20番/21番5〜18号(※5・18号の一部は蒲田)/22〜30番/31番7〜14号 |
千鳥と西糀谷1丁目には、1つの「号」のなかでさらに担当が分かれる箇所が8か所あります(表の「※」の部分)。この場合は番地だけでは判断できないため、住所を伝えて電話で確認するのが確実です。最新の担当区域は大田区公式サイトの「各生活福祉課と担当地区」で公開されています。
生活福祉課で相談できること(生活保護以外も含む)
生活福祉課は生活保護の窓口ですが、扱っている相談はそれだけではありません。主な相談内容は次のとおりです。
生活保護の相談・申請
生活保護の相談は、生活福祉課の面接相談員が対応します。生活に困っている事情を聞き取り、解決策を一緒に考える場です。相談の結果、生活保護を希望する場合はその場で申請を行い、申請が受理されると地区担当員が生活歴・収入・資産・扶養義務者の状況などを調査します。その後、世帯の収入と国が定める基準による最低生活費を比較して、保護が必要かどうかが判定されます。
申請の具体的な手順・必要書類・決定までの日数については、大田区の生活保護申請方法|条件・対象・手順と進め方を福祉事務所別に解説でくわしく解説しています。
家庭相談(課ごとに実施曜日が違います)
家庭内の問題・結婚・離婚・その他の人間関係の悩みについて相談できる窓口です。調停の申立てや法律相談を受ける前に、問題を整理する手助けをしてもらえます。実施曜日が生活福祉課ごとに異なる点に注意してください。時間はいずれも午後1時から5時までで、なるべく事前に電話予約のうえ来所するよう案内されています。
| 生活福祉課 | 家庭相談の実施曜日 |
|---|---|
| 大森 | 水曜日・金曜日 |
| 調布 | 月曜日・木曜日 |
| 蒲田 | 火曜日・金曜日 |
| 糀谷・羽田 | 月曜日・木曜日 |
女性・ひとり親家庭の相談
女性やひとり親家庭の方からの相談にも応じています。ホームヘルプサービス、母子家庭・父子家庭の自立支援給付金、母子生活支援施設、母子(女性)の緊急一時保護、東京都母子及び父子福祉資金など、状況に応じた制度の案内を受けられます。
医療券・介護券の発行
生活保護を受けている方が医療機関や介護サービスを利用する際に必要な医療券・介護券の発行、扶助費に関する手続きも生活福祉課が担当しています。
蒲田生活福祉課にだけある就労支援の常設窓口
大田区には「おおた就労支援コーナー」という就労支援の常設窓口があり、蒲田生活福祉課の窓口に大森公共職業安定所(ハローワーク大森)の就職支援ナビゲーターが常時2名配置されています。4つの生活福祉課のうち、この体制があるのは蒲田だけです。
受けられる支援は次の3つです。
- 就職支援ナビゲーターによる職業相談・職業紹介・求人情報の提供
- 求人情報提供端末によるハローワーク求人情報の閲覧
- 職業訓練情報および就労支援に関する各種事業の情報提供
対象となるのは、生活保護を受けている方や相談・申請を行った方だけではありません。住居確保給付金の受給者・相談者、児童扶養手当の受給者・相談者も利用できます。くわしくは蒲田生活福祉課の自立支援促進担当(電話:03-5713-1500)へ問い合わせてください。
住まいや住所が定まっていない方の相談先
「住所がないと生活保護は受けられない」と考えて相談をためらう方がいますが、これは制度の理解として正しくありません。生活保護法第19条第1項第2号は、居住地がないか明らかでない方については、その方が現にいる場所(現在地)を所管する福祉事務所が保護を決定し、実施しなければならないと定めています。これを「現在地保護」と呼びます。
さらに同条第2項では、居住地がはっきりしている方であっても急迫した状況にあるときは、その事情がやむまでの間、現在地を所管する福祉事務所が保護を行うと定められています。つまり、住民票の場所と実際にいる場所が違っていても、相談の窓口は閉ざされていません。
大田区内に住まいがなく、いま区内にいる状態であれば、現在いる場所を所管する生活福祉課が相談先になります。どの課の区域にいるか判断がつかない場合は、最寄りの生活福祉課に電話で状況を伝えてください。
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生活福祉課を訪ねる前の3つの準備
相談をスムーズに進めるために、来所前に3つの準備をしておくと安心です。
1. 事前に電話をしておく
面接相談員の人数には限りがあり、来所した順に対応するため待ち時間が出ることがあります。事前に電話をしておけば、混み合う時間帯を避けられるほか、当日必要な持ち物を教えてもらえます。担当課がわからない段階でも、住所を伝えれば案内してもらえます。
2. 手元にある書類をまとめておく
初回の相談は書類がそろっていなくても受けられますが、本人確認書類・収入がわかるもの・預貯金の通帳・家賃がわかるものが手元にあると、話が具体的に進みます。そろっていない書類があっても、その場で取得方法を案内してもらえます。用意しておくとよい書類の全体像は、生活保護申請の必要書類|共通書類と状況別書類の取得方法で確認できます。
3. 一人で行くのが不安なときは同行してもらう
相談の場で自分の状況をうまく説明できるか不安な方は、家族・知人・支援者に同行してもらうことができます。同行者がいることで、聞き漏らしを防ぎ、話した内容を後から確認しやすくなります。体調がすぐれず来所が難しい場合も、その事情を電話で伝えてください。
よくある質問
- Qどの生活福祉課に行けばよいかわからないときはどうすればいいですか
- A
4つの生活福祉課のいずれかに電話して住所を伝えれば、担当する課を案内してもらえます。千鳥や西糀谷1丁目のように番地・号によって担当が分かれる地域では、自分で判断せず電話で確認するのが確実です。
- Q生活保護の相談に予約は必要ですか
- A
生活保護の相談は予約なしでも受け付けています。ただし面接相談員の人数に限りがあるため、事前に電話をしておくと待ち時間を短くできます。なお、家庭相談については実施曜日が決まっており、事前の電話予約が案内されています。
- Q土曜日や日曜日に相談できますか
- A
大田区の地域庁舎は土曜日・日曜日・祝日および年末年始は閉庁しているため、生活福祉課の相談は平日の午前8時30分から午後5時までとなります。平日に来所することが難しい事情がある場合は、まず電話で相談してください。
- Q大田区の住宅扶助の上限額はいくらですか
- A
大田区は東京都の1級地にあたり、単身世帯の住宅扶助の上限額は月53,700円です。世帯人数が増えると上限額も変わります。世帯人数別の金額と、上限を超える場合の考え方は大田区の住宅扶助限度額(世帯人数別)でご確認ください。
- Q住民票が他の区にありますが大田区で相談できますか
- A
生活保護法第19条第1項第2号により、居住地がないか明らかでない方については、現にいる場所を所管する福祉事務所が保護を行うと定められています。住民票の場所と実際にいる場所が異なる事情は、相談の際にそのまま伝えて差し支えありません。まずは現在いる地域を所管する生活福祉課にご相談ください。
まとめ
大田区の福祉事務所は「生活福祉課」という名称で、大森・調布・蒲田・糀谷羽田の4つの地域庁舎に置かれています。受付時間は4か所とも平日の午前8時30分から午後5時までです。
担当窓口は住所によって決まります。多くの町は町名まるごと1つの課が担当しますが、大森東・池上3丁目・大森中・千鳥・西糀谷1丁目の5つの町では丁目や番地で担当が分かれ、なかには1つの号のなかでさらに分かれる箇所もあります。判断がつかないときは、住所を伝えて電話で確認するのが確実です。
住まいがない、住民票の場所と実際にいる場所が違うといった事情があっても、相談の窓口は閉ざされていません。生活に行き詰まりを感じたときは、一人で抱え込まず、お住まいの地域を所管する生活福祉課に相談してみてください。住まい探しの段階で不安がある方は、当サイトの無料相談もあわせてご利用いただけます。
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