生活保護の相談をしようと調べ始めると、「福祉事務所へ行ってください」と書かれています。ところが東京都調布市の公式サイトを探しても、「福祉事務所」という名前の建物は出てきません。
調布市で福祉事務所の役割を担っているのは、調布市役所3階の「生活福祉課」です。世田谷区のように地区ごとに窓口が分かれておらず、市内全域をこの1か所で担当します。所在地は小島町2-35-1、電話は042-481-7097〜8・7100、開庁は平日午前8時30分から午後5時15分まで(受付は午後5時まで)です。
この記事では、調布市の生活福祉課の所在地・連絡先・受付時間といった基本情報に加えて、そこで何が相談できるのか、住まいが定まっていない場合はどうすればよいのか、訪問当日は何が起きるのか、そして担当のケースワーカーとどう付き合っていけばよいのかまでを整理します。
調布市の福祉事務所はどこにあるのか
調布市には「◯◯福祉事務所」という独立した施設はありません。福祉事務所としての機能は、市役所の中の一部署である福祉健康部 生活福祉課が担っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 調布市福祉健康部 生活福祉課 |
| 福祉事務所としての役割 | 生活保護法に基づく相談・申請受付・決定・訪問調査・自立支援 |
| 設置数 | 市内1か所(市内全域を管轄) |
| 場所 | 調布市役所 3階 |
政令指定都市や特別区では、区ごと・地域ごとに複数の福祉事務所が置かれ、住んでいる地区によって行き先が変わります。調布市の場合はその区分けがないため、「自分はどこの管轄か」を調べる必要がありません。市内に住んでいれば、あるいは市内で生活していれば、行き先は市役所3階です。
「福祉事務所」と「生活福祉課」は何が違うのか
福祉事務所は、社会福祉法に基づいて設置される行政機関の呼び名です。市には設置が義務づけられており、生活保護をはじめとする福祉分野の実務を担います。
ただし、この機能をどの部署に置き、何という名前をつけるかは自治体ごとに異なります。調布市は生活福祉課、川崎市は保護課、市原市は生活福祉第1課・第2課というように、看板の文字はばらばらです。「福祉事務所」という名前の窓口を探しても見つからないのは、そのためです。
制度の解説記事で「福祉事務所へ」と書かれていたら、調布市にお住まいの方は市役所3階の生活福祉課と読み替えてください。
調布市の福祉事務所一覧(所在地・電話・受付時間)
調布市の福祉事務所は次の1か所のみです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口名 | 調布市福祉健康部 生活福祉課 |
| 所在地 | 〒182-8511 東京都調布市小島町2-35-1 市役所3階 |
| 電話番号 | 042-481-7097〜8・7100 |
| ファクス番号 | 042-481-7058 |
| 管轄エリア | 調布市内全域 |
| 開庁時間 | 月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分(受付は午後5時まで) |
| 閉庁日 | 土曜日・日曜日・国民の祝日(休日)・年末年始 |
アクセス
調布市役所は京王線の調布駅から歩いて行ける距離にあります。市役所の2階が正面入口、生活福祉課はその1つ上の3階です。3階には他に福祉総務課・保育課・子ども政策課・市民税課などが並んでいます。
体調がすぐれず来庁が難しい場合は、電話での相談も受け付けられています。無理をして倒れてしまうより、まず電話をしてください。
窓口が混み合う場合があるため、調布市は事前の予約を案内しています。あらかじめ電話をしておくと、手続きに必要な書類や持ち物を先に確認でき、当日の待ち時間も短くなります。予約は必須ではありませんが、1回で用件を済ませたい方には強くおすすめします。
生活福祉課で相談できること
生活福祉課が扱っているのは、生活保護だけではありません。
| 相談内容 | 概要 |
|---|---|
| 生活保護の相談・申請 | 制度の説明、申請の受付、決定後の支援 |
| 受給中の生活相談 | 収入の申告、転居、医療、就労などの相談 |
| 緊急援護資金の貸付 | 生活が一時的に困難になった世帯への貸付(一定の要件のもと上限5万円) |
| 就労に関する支援 | 自立支援の専門職員を置き、庁内のハローワーク窓口などと連携 |
| 中国残留邦人等への支援給付 | 支援給付・配偶者支援金に関する手続き |
相談の前に整理しておくと伝わりやすいこと
面接では、生活の状況を一通り聞かれます。緊張して思い出せないことも多いので、次の4点だけ先にメモしておくと、驚くほど話が早く進みます。
うまく説明できないこと自体は問題になりません。むしろ、聞かれたことに答えられず沈黙してしまうと、担当者も状況を把握できません。書いたメモをそのまま見せてしまってもかまいません。
まだ受給していない方の相談窓口「調布ライフサポート」
生活保護を受給していないものの、生活に困っている方に向けた相談窓口として、調布市は「調布ライフサポート」を用意しています。受付は調布市社会福祉協議会が担当しています。
「生活保護を申請するかどうか、まだ決めきれていない」という段階でも相談できるのが、この窓口の役割です。生活福祉課に行くのはハードルが高いと感じる場合、ここから入る選択肢もあります。
相談と申請は別のものです。話を聞くだけで帰っても問題ありません。ただし逆のことも覚えておいてください。相談しただけでは申請したことになりません。その日のうちに申請したい事情がある場合は、窓口でその意思をはっきり伝える必要があります。申請の手順は調布市の生活保護申請方法で詳しく解説しています。
住まいが定まっていない場合の相談先(現在地主義)
「住民票が調布市にないから相談できない」と思い込んで、どこにも行けずにいる方がいます。これは誤解です。
生活保護は現在地主義という考え方をとっており、いま実際にいる場所を管轄する福祉事務所が対応するのが原則です。住民票の所在は要件ではありません。
| こんな状況でも | 相談先 |
|---|---|
| 住民票が他の自治体に残ったまま調布市で生活している | 調布市 生活福祉課 |
| 住まいを失って調布市内にいる | 調布市 生活福祉課 |
| ネットカフェや知人宅を転々としている | いま滞在している地域の福祉事務所 |
| 病院に入院中で退院後の住まいがない | 入院先を管轄する福祉事務所 |
住まいがない状態からの申請では、保護開始と同時に住まいの確保が課題になります。敷金等が支給の対象になるケースにあたるため、住居がないことを隠さず、最初に伝えてください。
受給中に市外から調布市へ引っ越してきた場合
すでに他の自治体で生活保護を受けている方が調布市へ転居する場合は、福祉事務所間で引き継ぎ(移管)の手続きが行われます。保護が途切れるわけではありませんが、転居前に、転居元の福祉事務所と調布市の生活福祉課の双方へ連絡しておくことが重要です。
先に引っ越してしまってから報告すると、住宅扶助の認定や医療券の発行で空白が生まれることがあります。特に通院中の方は、医療の継続に直接影響します。なお、転居そのものが認められるかどうかは事前の相談で判断されます。契約を進める前に、必ず担当のケースワーカーへ伝えてください。
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訪問前に準備しておく3つのこと
窓口へ行く前に、次の3つをやっておくと当日がスムーズです。
1. 電話をしておく
前述のとおり、調布市は事前予約を案内しています。電話の段階で「いま何に困っているか」を伝えておくと、当日必要な書類を教えてもらえます。何度も往復する事態を避けられます。
2. 手元にあるものだけ持っていく
「書類がそろっていないから行けない」と考える必要はありません。そろっていない状態でも相談も申請もできます。通帳が見つからない、契約書が手元にないという場合でも、あるものだけを持って行ってください。足りないものは後から追加で提出すれば足ります。
3. 同行してもらう人を検討する
福祉事務所への相談には、家族や知人、支援者が同行することができます。一人では緊張してうまく話せない、聞いたことを覚えていられる自信がない、という場合は遠慮なく誰かと一緒に行ってください。同行を断られることはありません。
訪問当日の流れと持ち物
当日の流れ
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 市役所2階の正面入口から入り、3階の生活福祉課へ |
| 2 | 窓口で「生活保護の相談に来ました」と伝える |
| 3 | 相談室などで面接担当の職員と話す(生活状況・収入・資産・家族の状況など) |
| 4 | 制度の説明を受ける |
| 5 | 申請する場合は申請書を提出する |
面接そのものは30分から1時間程度が目安です。ただし混雑状況によっては待ち時間が加わります。時間に余裕を持って行ってください。
面接で聞かれること
面接で確認されるのは、おおむね次の6つです。あらかじめ知っておけば、身構えずに済みます。
| 聞かれること | 例 |
|---|---|
| 収入 | 給与・年金・手当・仕送りなど |
| 資産 | 預貯金・保険・不動産・自動車など |
| 家族の状況 | 同居している人、別に暮らす親族との関係 |
| 健康状態 | 通院の有無、働ける状態かどうか |
| 住まい | 家賃、契約の状況、住まいがない場合はその経緯 |
| これまでの経緯 | いつから、なぜ生活が苦しくなったか |
答えにくい質問もありますが、事実と違うことを伝えるのは避けてください。後の調査で食い違いが出ると、信頼関係にも決定にも影響します。分からないことは「分かりません」と答えて構いません。
持ち物
| 持ち物 | 補足 |
|---|---|
| 本人確認書類 | マイナンバーカード・運転免許証・健康保険証(資格確認書)など |
| 預貯金通帳 | 世帯全員分。記帳しておくと話が早い |
| 収入がわかるもの | 給与明細・年金振込通知書など |
| 住まいがわかるもの | 賃貸借契約書・家賃がわかる書類 |
| 医療機関の情報 | 通院先・服薬中の薬がわかるもの |
| 筆記用具とメモ | 説明された内容を書き留めるため |
メモは想像以上に役に立ちます。面接では制度の説明が一度に大量に行われます。担当者の名前、次に何をすればよいか、いつまでに何を出すのか。この3点だけでもメモしておくと、後で「そんな話は聞いていない」というすれ違いを防げます。
担当ケースワーカーとの関わり方
保護が開始されると、世帯ごとに担当のケースワーカーがつきます。訪問調査や各種の相談を通じて、生活の立て直しを一緒に考える立場の職員です。
相談すべきこと・報告すべきこと
| 場面 | 対応 |
|---|---|
| 収入が入った | 金額の大小を問わず必ず申告する |
| 引っ越したい | 契約する前に相談する |
| 病院を変えたい | 事前に相談する(医療券の関係) |
| 働き始めた | すぐに報告する |
| 家族構成が変わった | すぐに報告する |
もっとも多いトラブルは、収入の申告漏れです。悪意がなくても、後から発覚すると返還を求められます。「これは申告が必要か」と迷ったら、迷った時点で聞いてしまうのが最も安全です。
やりとりの記録を残しておく
日付、担当者の名前、伝えた内容、受けた説明。この4点を手帳やスマートフォンに残しておく習慣は、後から効いてきます。
「収入があったことは伝えたはずだ」「その説明は聞いていない」といったすれ違いは、どちらかが悪意を持っていなくても起こります。提出した書類はコピーを取り、口頭で申告した内容は日付とともにメモしておく。それだけで、多くのトラブルは事前に防げます。
相性の問題で悩んだときは
担当者との相性が合わないと感じることもあります。その場合、担当者本人にぶつけるのではなく、係長や課の相談窓口へ相談するという方法があります。担当の変更が必ず認められるわけではありませんが、事情を記録に残しておくことには意味があります。
ケースワーカーの役割や訪問の頻度、付き合い方の基本についてはケースワーカーとは | 役割・訪問頻度・付き合い方にまとめています。転居を相談する場合の進め方は調布市で生活保護受給者が賃貸を借りる方法をご覧ください。
調布市で生活保護に対応している物件は調布市の生活保護対応物件からご覧いただけます。
調布市の福祉事務所が扱っている規模
1か所の窓口が、実際にどれくらいの世帯を担当しているのかを数字で見ておきます。
| 項目 | 調布市 |
|---|---|
| 被保護人員 | 3,223人 |
| 被保護世帯数 | 2,737世帯 |
| 保護率(人口千人あたり) | 13.2人 |
出典:東京都保健医療局「福祉・衛生行政統計 年報」7-1表・7-9表(令和4年度平均)
社会福祉法は、市が設置する福祉事務所について、被保護世帯80世帯につき1人を現業員(ケースワーカー)の標準数としています。調布市の2,737世帯をこの標準にあてはめると、およそ34人分にあたる規模です。実際の配置人数は市の職員体制によりますが、1人の担当者が数十世帯を受け持っているという前提は知っておいて損がありません。
窓口が混み合うことがあるのも、事前の電話が推奨されるのも、この規模を踏まえれば納得できます。予約をして行くこと、聞きたいことを整理してから行くこと。この2つは、相手のためではなく自分が必要な情報を確実に持ち帰るための準備です。
よくある質問
- Q調布市の福祉事務所は市役所以外にもありますか?
- A
ありません。調布市の福祉事務所の機能は、市役所3階の生活福祉課1か所が市内全域を担当しています。地区ごとに窓口が分かれている自治体もありますが、調布市はその区分けがありません。
- Q土日に相談することはできますか?
- A
生活福祉課の窓口は平日のみです。土曜・日曜・祝日・年末年始は閉庁しています。平日に時間が取れない事情がある場合は、まず電話で相談してください。
- Q住民票が調布市にありません。それでも相談できますか?
- A
できます。生活保護は現在地主義といって、いま実際に生活している場所を管轄する福祉事務所が対応します。調布市内で生活しているのであれば、生活福祉課が窓口になります。
- Q家族に知られずに相談できますか?
- A
相談の事実が家族へ通知されることはありません。ただし申請後、扶養義務者への照会が行われることがあります。DVや虐待の経緯、長年の音信不通といった事情がある場合は照会を行わない運用となるため、面接の際に必ず伝えてください。
- Q一人で行くのが不安です。誰かについてきてもらえますか?
- A
家族・知人・支援者の同行は可能です。同行を理由に相談を断られることはありません。話を覚えていられるか不安な場合も、同行者がいると安心です。
- Q申請を断られたらどうすればいいですか?
- A
生活保護の申請は国民の権利であり、書類が足りないことを理由に申請そのものを断ることはできません。その場で「申請します」と意思を伝え、申請書の提出を求めてください。それでも受け付けられない場合は、東京都知事への審査請求という手続きがあります。期限は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内です。
まとめ
調布市の福祉事務所について、要点を整理します。
- 調布市の福祉事務所は市役所3階の生活福祉課1か所。市内全域を管轄しており、地区による行き先の違いはない
- 所在地は〒182-8511 調布市小島町2-35-1、電話は042-481-7097〜8・7100
- 開庁は平日午前8時30分〜午後5時15分(受付は午後5時まで)。土日祝と年末年始は閉庁
- 窓口が混み合うことがあるため、事前の電話予約が案内されている
- 住民票が調布市になくても、市内で生活していれば相談できる(現在地主義)
- 書類がそろっていなくても相談・申請はできる。同行者を連れて行くこともできる
- 生活保護を受給していない段階の相談窓口として「調布ライフサポート」もある
窓口での手続きが進んだあと、多くの方が次に直面するのが住まいの問題です。調布市の受給者のおよそ9割が住宅扶助を受けており、上限額の範囲でどう部屋を探すかが生活の立て直しを左右します。住宅扶助上限に収まる範囲で、生活保護受給者の入居実績がある物件を条件に合わせてご紹介しますので、お気軽にご相談ください。
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