墨田区で生活保護の申請を考えている方に向けて、申請の窓口・受給の条件・必要な書類・決定までの期間を、墨田区の実際の運用に沿って整理しました。墨田区の申請窓口は区役所3階の生活福祉課 相談係で、平日の午前8時30分から午後5時まで相談を受け付けています。申請から決定までは原則14日以内です。
墨田区が配布している「生活保護のしおり」には、生活保護の申請は国民の権利であり、現に生活に困っていれば、国民のだれもが差別されることなく生活保護を受けられると明記されています。まずは相談から始められる制度です。
墨田区の生活保護申請の流れ(5ステップ)
墨田区の生活保護は、相談 → 申請 → 調査 → 決定 という順で進みます。窓口はいずれも区役所3階の生活福祉課で、相談から決定までを同じフロアで完結できます。
| ステップ | 内容 | 墨田区での窓口・目安 |
|---|---|---|
| 1. 事前相談 | 収入・資産・健康状態・住まいなど、いま抱えている事情を聞き取ります。制度の説明と、他に使える制度がないかの確認も行われます。 | 生活福祉課 相談係(03-5608-6154) |
| 2. 申請 | 申請書を提出します。申請できるのは本人のほか、扶養義務者、その他の同居の親族です。 | 区役所3階の窓口で受付 |
| 3. 調査 | 担当のケースワーカーによる家庭訪問、預貯金や保険などの資産調査、扶養義務者への照会、働く能力の確認などが行われます。 | 申請後おおむね1〜2週間 |
| 4. 決定 | 保護が必要かどうかを決定し、本人に書面で通知します。 | 原則として申請日から14日以内 |
| 5. 保護の開始 | 保護が決まると、世帯ごとに担当のケースワーカーが付き、定期的な訪問と相談支援が始まります。 | 生活福祉課 保護第一係〜第七係 |
相談のときに伝えておくとよいこと
最初の相談では、いまの暮らしの状況をできるだけ具体的に伝えることが、その後の手続きを早めます。次の5点はほぼ必ず確認される項目です。
うまく話せるか不安な場合は、これらをメモに書いて持参するだけでも十分です。相談は制度の説明を受ける場でもあるため、その日に申請すると決めていなくても問題ありません。
墨田区の特徴は、受給が決まったあとの担当窓口が保護第一係から保護第七係までの7つの係に分かれている点です。相談・申請の段階では相談係が窓口となり、保護開始後は7つの係のいずれかに割り振られた担当ケースワーカーがつきます。各係の連絡先は「墨田区の福祉事務所一覧」でまとめています。
申請から受給開始までの全国共通の流れは「生活保護はいつもらえる?申請から14日以内に受給開始する6ステップ」でも詳しく解説しています。
墨田区の生活保護を受けるための4つの基本要件
生活保護は、次の4つを活用してもなお、世帯の収入が国の定める最低生活費に届かない場合に適用されます。墨田区に限った独自の要件があるわけではなく、全国共通の考え方です。
| 要件 | 内容 | 確認されること |
|---|---|---|
| 資産の活用 | 預貯金・生命保険・不動産・自動車などの資産は、原則として生活費に充ててから申請します。 | 手持ち金、預貯金、生命保険、有価証券などの世帯合算額 |
| 能力の活用 | 働ける方は、能力に応じて働くことが前提になります。 | 年齢・健康状態・就労状況。病気やけがで働けない場合は診断書などで確認されます。 |
| 他の制度の活用 | 年金・手当・雇用保険など、他の制度で受けられる給付がある場合は先に手続きをします。 | 各種年金、手当、他法他施策の受給権の有無 |
| 扶養義務者の扶養 | 親・きょうだい・子などから援助を受けられる場合は、その援助が優先されます。 | 扶養義務者への照会(扶養照会) |
資産の扱いでよく質問が出るのが、預貯金・生命保険・自動車です。預貯金は最低生活費の一定割合を超える分が対象になり、生命保険は解約返戻金の額によって扱いが変わります。自動車は原則として保有が認められませんが、通勤や通院に必要といった事情がある場合は個別に判断されます。いずれも一律の線引きではないため、実際の状況を窓口で伝えたうえで判断を受けるのが確実です。
墨田区の申請は世帯単位が原則
生活保護は個人単位ではなく世帯単位で適用されるのが原則です。墨田区のしおりでは、住民票が別であっても、同一の住居に居住し生計を一にしている場合は同一世帯とみなす、と説明されています。同居している家族がいる場合は、世帯全体の収入と資産が合算されて判断されます。
なお、墨田区のしおりには、暴力団員は急迫の状態にある場合を除き生活保護を受けられないこと、申請時にそれを申し出ずに受給した場合は刑法第246条の詐欺罪に問われることも明記されています。
墨田区の最低生活費の目安
最低生活費は、住んでいる地域の物価水準を反映した「級地」によって変わります。墨田区は1級地-1で、東京23区のなかで最も高い水準の区分にあたります。住宅扶助(家賃にあてられる分)の上限は、東京都1級地の一般基準である単身世帯で月額53,700円です。
世帯人数別の家賃上限は「墨田区の住宅扶助限度額(世帯人数別)」に、生活扶助を含めた支給額の目安は「墨田区の生活保護受給金額」にまとめています。受給条件そのものについては「生活保護の受給条件4つをわかりやすく解説」、家族への連絡が心配な方は「生活保護の扶養照会」もあわせてご覧ください。
墨田区の申請窓口(生活福祉課 相談係)
墨田区の福祉事務所は区役所内に置かれており、生活保護の相談・申請はすべてここで受け付けています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口の名称 | 墨田区福祉事務所 生活福祉課 相談係 |
| 所在地 | 〒130-8640 東京都墨田区吾妻橋一丁目23番20号 墨田区役所 3階 |
| 電話番号 | 03-5608-6154 |
| 受付時間 | 午前8時30分〜午後5時(月曜日〜金曜日/祝日・年末年始を除く) |
| 受け付ける内容 | 生活保護の相談・申請の受付、面接相談 |
窓口へ行く前に電話で相談内容を伝えておくと、当日の待ち時間や持ち物の行き違いを減らせます。体調が優れない場合や、ひとりで行くことに不安がある場合は、その旨を相談係に伝えてください。
受給中でない方の生活相談は別の窓口
墨田区には、生活保護を受給していない方の生活困窮相談を受けるくらし・しごと相談室すみだ(03-5608-6289)という別の窓口があります。家計の立て直しや就労の相談が中心で、生活保護の申請そのものは生活福祉課 相談係が窓口です。どちらに行けばよいか迷う場合も、まず相談係に電話して事情を伝えれば案内を受けられます。
福祉事務所という組織の役割については「福祉事務所の役割」で解説しています。墨田区の各係の直通電話や相談内容の振り分けは「墨田区の福祉事務所一覧」にまとめました。
墨田区の申請に必要な書類リスト
申請時に求められる書類は、本人確認・収入・資産の3系統が基本です。状況に応じて追加の書類を案内されることがあります。
| 区分 | 書類の例 |
|---|---|
| 本人確認 | マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証、在留カードなど |
| 収入の確認 | 給与明細、年金の振込通知書、雇用保険の受給資格者証、失業給付の支給決定通知など |
| 資産の確認 | 預貯金通帳(世帯全員分・記帳したもの)、生命保険の証券、有価証券の明細など |
| 住まいの確認 | 賃貸借契約書、家賃の領収書、公共料金の請求書など |
| 状況に応じて | 医師の診断書や意見書(病気やけがで働けない場合)、離職票、母子健康手帳、障害者手帳、年金手帳など |
墨田区で書類をそろえる場合、住民票の写しや課税・非課税証明書は区役所の窓口で取得できます。年金の受給額を証明する書類は年金事務所、預貯金通帳の記帳は各金融機関での手続きになります。同じ日に複数の窓口を回るのが難しい場合は、その旨を相談係に伝えてください。
書類がすべてそろっていないことを理由に、申請そのものを断られることはありません。足りない書類は申請後の調査のなかで順次そろえていくことができます。通帳を紛失している、契約書が手元にないといった事情がある場合は、その状況を窓口で伝えてください。
書類ごとの取得方法は「生活保護申請の必要書類」で詳しく整理しています。
墨田区の申請から決定までの期間
墨田区では、原則として申請の日から14日以内に保護が必要かどうかを決定し、本人に書面で通知します。資産の調査などに時間がかかる場合は、最長30日まで延びることがあります。
この期間に行われるのは、主に次の調査です。
- 担当ケースワーカーによる家庭訪問(実際の生活の状況を確認します)
- 預貯金・生命保険・不動産などの資産調査(金融機関への照会を含みます)
- 扶養義務者への照会
- 働く能力と就労の可能性の確認
- 年金・手当など、他の制度で受けられる給付の有無の確認
このうち家庭訪問は、抜き打ちで行われるものではなく、日時を調整したうえで実施されるのが一般的です。訪問では、実際にそこで生活しているか、申告した同居人以外に暮らしている人がいないか、生活に必要な家具や家電がそろっているかといった点が確認されます。部屋が片づいていないことが理由で保護が受けられなくなるわけではありませんので、身構える必要はありません。
決定の結果は口頭ではなく書面で届きます。開始が決まった場合は、保護費の受け取り方法や、担当ケースワーカーとの今後のやりとりについて説明があります。
保護費の支給日について
墨田区は保護費の支給日を公表していません。支給日や受け取り方法は世帯の状況によっても異なるため、決定通知を受け取る際に担当のケースワーカーへ直接確認してください。しおりには、来所する際は通知書と印かんを持参すること、保護費の前借りはできないこと、保護費に関する問い合わせは銀行ではなく福祉事務所にすることが記載されています。
所持金がほとんどない場合
手持ちのお金がなく、その日の食事や宿泊にも困っている場合は、決定を待たずに必要な対応が取られることがあります。相談の時点で、いま所持金がいくらあるのかを具体的に伝えてください。数字を伝えることで、緊急性の判断が早くなります。
申請が却下されたときの3段階の対処法
申請したものの保護の開始が認められなかった場合、そのまま諦める必要はありません。次の3段階で対処できます。
| 段階 | やること | 期限・窓口 |
|---|---|---|
| 1. 理由の確認と再相談 | 決定通知書に書かれた却下の理由を確認します。事実の誤りや、伝え切れていなかった事情があれば、生活福祉課へ改めて説明します。 | 生活福祉課 相談係(03-5608-6154) |
| 2. 審査請求 | 福祉事務所長の決定に不服がある場合、東京都知事に対して審査請求ができます。 | 処分を知った日の翌日から3か月以内(東京都知事あて) |
| 3. 再申請 | 収入や資産の状況が変わった場合は、いつでも改めて申請できます。回数の制限はありません。 | 生活福祉課 相談係 |
審査請求の期限は3か月です。2016年の行政不服審査法の改正前は60日でしたが、現在は3か月に延長されています。古い情報を掲載しているサイトもあるため、期限の数え方には注意してください。東京都知事の裁決にも不服がある場合は、裁決を知った日の翌日から1か月以内に厚生労働大臣へ再審査請求ができます。
墨田区のしおりにも、福祉事務所長が決定したことについて不服がある場合は審査請求ができる、と明記されています。制度として用意されている手続きですので、納得できないときは遠慮なく利用してください。
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墨田区の受給者統計と地域の特徴
墨田区で生活保護を利用している世帯は、区の公表資料によると6,000世帯を上回る規模で推移しています。
| 年度 | 被保護世帯 | 被保護人員 | 保護率 |
|---|---|---|---|
| 平成23年度末 | 6,330世帯 | 8,006人 | 32.0‰ |
| 平成27年度末 | 6,544世帯 | 8,201人 | 31.3‰ |
| 令和2年度末 | 6,321世帯 | 7,617人 | 27.7‰ |
出典は墨田区オープンデータ「行政基礎資料」(各年度末)です。世帯数は横ばいで推移する一方、人員と保護率はゆるやかに下がっています。1世帯あたりの人数が減っている、つまり単身世帯の割合が高まっていることがうかがえます。
近隣区と比べると、墨田区の位置づけは次のとおりです(令和2年度平均・特別区の統計)。
| 区 | 生活保護世帯数 | 保護率 |
|---|---|---|
| 台東区 | 7,611世帯 | 38.6‰ |
| 足立区 | 18,989世帯 | 35.0‰ |
| 葛飾区 | 10,715世帯 | 29.7‰ |
| 江戸川区 | 15,595世帯 | 29.0‰ |
| 墨田区 | 6,381世帯 | 28.3‰ |
| 荒川区 | 5,167世帯 | 27.9‰ |
| 江東区 | 7,684世帯 | 18.0‰ |
墨田区の保護率は、隣接する台東区や足立区より低く、江東区より高い水準です。近隣7区のなかでは中位に位置しています。
墨田区の住まいの事情
住まい探しの観点では、墨田区には知っておくと役立つ特徴があります。住宅・土地統計調査(平成30年)によると、墨田区の民営借家の平均家賃は88,368円で、特別区部の平均93,938円や隣接する台東区の101,662円より低い水準です。また、民営借家のうち29㎡以下の物件が50.1%を占め、近隣区のなかで最も高い比率でした。
単身向けの小さめの住戸が多い区であることは、住宅扶助の単身上限である53,700円の範囲で部屋を探すうえで有利に働きます。同じ調査では、家賃4万円台〜6万円未満の借家が区内に約5,880世帯分あり、65歳以上の単身世帯が実際に住んでいる民営借家も4万円以上6万円未満の価格帯が最も多くなっていました。上限内で暮らしている世帯が現に存在するということです。
背景として、墨田区は世帯の半数以上が単身世帯です(令和2年国勢調査で52.2%)。住宅の空き家率は10.4%で、賃貸用の空き住戸も一定数あります。単身世帯の67.6%が民営借家に住んでおり、区内の住宅ストックそのものが単身の賃貸需要に寄っている構造だといえます。
具体的な部屋探しの進め方は「墨田区で生活保護受給者が賃貸を借りる方法」で解説しています。
よくある質問
- Q墨田区の生活保護はどこで申請できますか?
- A
墨田区役所3階の生活福祉課 相談係(03-5608-6154)が窓口です。受付は平日の午前8時30分から午後5時までで、相談から申請までを同じ窓口で受け付けています。区内にお住まいであれば、お住まいの町名にかかわらずこの窓口が担当します。
- Q申請してからどのくらいで結果が分かりますか?
- A
墨田区では原則として申請の日から14日以内に決定し、本人に書面で通知します。資産の調査などに時間を要する場合は最長30日まで延びることがあります。所持金がほとんどない場合は、相談の時点でその金額を具体的に伝えてください。
- Q持ち家や自動車があると申請できませんか?
- A
資産があるだけで申請できなくなるわけではありません。生活保護は資産を活用してもなお最低生活費に満たない場合に適用される制度のため、保有し続けられるかどうかは、その資産の利用状況や処分できるかどうかを含めて個別に判断されます。判断が分かれる部分ですので、自己判断で諦めず、実情を窓口で伝えてください。
- Q家族に知られずに申請することはできますか?
- A
申請すると、親・きょうだい・子などの扶養義務者に対して照会が行われるのが原則です。ただし、事情によっては照会を控える取り扱いがあります。家庭内暴力や長期間の音信不通など、連絡されると困る事情がある場合は、申請の時点でその事情を具体的に伝えてください。
- Qいま住むところが決まっていなくても申請できますか?
- A
住まいが定まっていない場合でも相談・申請はできます。生活保護は現在いる場所を管轄する福祉事務所が対応する仕組みになっているため、墨田区内にいるのであれば生活福祉課 相談係が相談先です。住まいの確保についても、申請後に担当ケースワーカーと相談しながら進めることになります。
まとめ
墨田区で生活保護を申請するときの要点を整理します。
- 窓口は墨田区役所3階の生活福祉課 相談係(03-5608-6154)。受付は平日の午前8時30分〜午後5時
- 申請できるのは本人・扶養義務者・その他の同居の親族。世帯単位が原則
- 決定は原則14日以内に書面で通知される(調査に時間がかかる場合は最長30日)
- 書類がすべてそろっていなくても申請はできる。足りない分は調査のなかでそろえられる
- 墨田区は1級地-1で、住宅扶助の上限は単身53,700円
- 却下された場合は、理由の確認 → 審査請求(東京都知事あて・3か月以内) → 再申請の3段階で対処できる
- 受給開始後は保護第一係〜第七係のいずれかに担当ケースワーカーが付く
住まいの確保について不安がある場合は、生活保護受給者向けの住まい探しに特化した無料相談をご利用ください。墨田区は単身向けの手ごろな住戸が比較的多く、住宅扶助の範囲内で探せる余地があるエリアです。
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